ずっと膠着していたKDの移籍問題が一応の決着を見たことで、ようやく他の動きが出てきました。
KDがネッツに残留という流れになったことで、同時にカイリーの移籍話も立ち消えることになりました。
そうすると、トレードでの獲得を狙っていたレイカーズも一旦区切りをつけ、別の方向に一歩足を進めることにしました。
それがこちらのトレードです。
<レイカーズ> ⇔ <ジャズ>
パトリック・ビバリー テイレン・ホートン=タッカー
スタンリー・ジョンソン
ウェストブルック放出の可能性は未だ存在していますが、とりあえず別の形でPGポジションの補強を行いました。
ビバリーは、ディフェンスのスペシャリストで3Pの確率も高い、いわゆる“3&Dプレイヤー”です。
レイカーズにとってみれば、ゲームメイクはルブロンがやるので、PGに求められる要素としてはそれで十分です。
ビバリーは、今のレイカーズにフィットするロールプレイヤーと言えるでしょう。
逆に、1年前の今頃は若手のホープと思われていたホートン=タッカーを放出しました。
レイカーズのBIG3に次ぐ、4番目の契約金額をもらったホートン=タッカーでしたが、期待された3年目のシーズンは飛躍を遂げることができず、トレード要員となってしまいました。
ただ、まだ21才と若く、これから伸びていく余地は十分にあるので、リビルディングに入るジャズにとってはいい人材だと言えるでしょう。
スタンリー・ジョンソンは、昨シーズン途中にレイカーズ入りすると、ディフェンダーとしてローテーションに入り、先発まで昇格するほど活躍しました。
トレード自体は、ビバリーとホートン=タッカーの1対1でも成立したのですが、ジャズ側がスタンリー・ジョンソンも欲しいと希望し、レイカーズ側がそれに応じたという形だったようです。
<レイカーズ>
PG:ラッセル・ウェストブルック/パトリック・ビバリー/ケンドリック・ナン/スコッティ・ピッペンJr.
SG:オースティン・リーブス/ロニー・ウォーカーⅣ/マックス・クリスティ
SF:ルブロン・ジェイムズ/トロイ・ブラウンJr./フアン・トスカーノ=アンダーソン
PF:アンソニー・デイビス/ウェニエン・ゲイブリエル/コール・スワイダー
C:トーマス・ブライアント/デイミアン・ジョーンズ/ジェイ・ハフ
まだ今後もトレードなどの動きがあるかもしれませんが、現状はこのようなロースターになっています。
ビバリーが控えPGに入り、ウェストブルックのバックアップに回る形ですが、ウェストブルックとビバリーは、かつてプレーオフでケガを負わせた犬猿の仲です。
そういった意味でも、このままのロースターで開幕に突入するとは思えません。
まだSGとCに補強の余地がありますので、以前ご紹介したペイサーズとのトレードが今後起こりうる可能性も十分にあると思います。
そうするとロースターはこう変わります。
<レイカーズ>
PG:パトリック・ビバリー/TJ・マッコーネル/ケンドリック・ナン/スコッティ・ピッペンJr.
SG:バディ・ヒールド/オースティン・リーブス/ロニー・ウォーカーⅣ/マックス・クリスティ
SF:ルブロン・ジェイムズ/トロイ・ブラウンJr./フアン・トスカーノ=アンダーソン
PF:アンソニー・デイビス/ウェニエン・ゲイブリエル/コール・スワイダー
C:マイルス・ターナー/トーマス・ブライアント/デイミアン・ジョーンズ/ジェイ・ハフ
これは、なかなかの先発5人になりますね。
ヒールドは3Pのスペシャリストであり、ターナーとビバリーはディフェンスのスペシャリストです。
ルブロンとADの2大エースを、優秀なロールプレイヤーで囲むという理想的なラインナップになります。
これなら優勝を狙える布陣と言えるでしょう。
<ジャズ>
PG:マイク・コンリー/ジョーダン・クラークソン/ジャレッド・バトラー
SG:ドノバン・ミッチェル/マリーク・ビーズリー/ニキール・アレクザンダー=ウォーカー/リアンドロ・ボルマロ
SF:ボヤン・ボグダノビッチ/テイレン・ホートン=タッカー/シモーヌ・フォンテッキオ/ジョニー・ジューザン
PF:ジャレッド・バンダービルト/ルーディ・ゲイ/スタンリー・ジョンソン/ゼイビア・スニード
C:ウォーカー・ケスラー/ウドカ・アズブーキ
ジャズも、ミッチェルのトレードの噂が絶えず囁かれています。
ニックスの名前が挙げられていますが、その他のチームに行く可能性も十分あります。
またミッチェルがトレードされれば、コンリーやボグダノビッチ、クラークソンといったベテラン勢も放出されていくでしょう。
そんな中、21才のホートン=タッカーは、リビルディングで育てていく若手の1人になります。
使わないベテラン選手との交換で、今後化けるかもしれない若手を獲得できたのはいい動きだったと思います。