Struggling teams vol.3 plus

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 先日のブログで、ウォリアーズの改善ポイントについて考えました。

 

kg21.hatenablog.com

 

この時、不調の原因となっている3人のフォワードのうち、ウィギンスとウーブレイをトレードするパターンを考えましたが、今度はもう1人の放出について考えてみたいと思います。

 

ドレイモンド・グリーンは、最強ウォリアーズを支えた立役者の1人でした。

 

4年間で3度のNBAチャンピオンに輝いたウォリアーズ黄金時代の平均スタッツは、こんな感じでした。

 

★2014-18:11.8点/8.3R/6.3A/1.3B/1.6S/FG45.3%/3P33.4%

 

ただ、ここ3年間のスタッツはどんどん悪くなっていってます。

 

○2018-19:7.4点/7.3R/6.9A/1.1B/1.4S/FG44.5%/3P28.5%

○2019-20:8.0点/6.2R/6.2A/0.8B/1.4S/FG38.9%/3P27.9%

○2020-21:4.0点/5.0R/6.6A/0.3B/1.4S/FG28.1%/3P20.0%

 

特に、得点・FG%・3P%のオフェンスに関するスタッツが顕著に下降しています。

 

もちろん、ドレイモンドの持ち味はオフェンスではなく、ディフェンスの要であり、ファシリテーターとしてボールをさばく役目であることは確かです。

 

ただ、そうだとしても、黄金時代の4年間ぐらいの最低限のスタッツは残しておかないと、相手ディフェンスは警戒する必要がなくなり、完全な「穴」になってしまいます。

 

そうなると、味方は1人少ない「4対5」でオフェンスしているようなものです。

 

これでは、カリーへの負担は減らないどころか、ウィギンスやウーブレイが3Pを打つ際の相手プレッシャーも減りません。

 

これがまだ、年8milでディフェンスのスペシャリストとして機能しているPJ・タッカーのような存在だったらわかります。

 

しかしドレイモンドは、年22milを超えるスター級の年俸をもらっている選手。

 

1ケタ台の得点や、20%台のシュート成功率では、いくらディフェンスが良くても、パスがうまくても、年俸に見合った成績とは言えません。

 

しかも、残り契約はあと4年もあります。

 

22.3/24.0/25.8/27.6milという契約が残っているにもかかわらず、ここ3シーズンの成績は先ほど見た通り、どんどん下がってきています。

 

実は、今の長期契約を結ぶ段階でも、既に放出すべきという考えを述べていました。

 

kg21.hatenablog.com

 

おそらくこのタイミングで出さないと、あとはもう引き取り手がいなくなって不良債権化していくだけだと思います。

 

幸い、まだ欲しいと名乗りを上げるチームは存在します。

 

例えば、ブレイザーズ

 

先日、「デイミアン・リラードが、ドレイモンドをチームに欲しいと言った」と報じられました。

 

ブレイザーズはこのオフ、フォワードとディフェンスの強化を狙って積極的な補強をしました。

 

しかし今のところ、昨シーズンと比べても平均失点や被FG成功率は改善しておらず、あまり効果が出ているとは言えません。

 

特にロバート・コビントンが調子が上がらず、平均6.5点/FG29.8%/3P30.9%とオフェンスが絶不調になっています。

 

くしくも、先ほどのドレイモンドと同じようなスタッフになっているんですね。

 

であれば、このタイミングで交換してしまうのはどうだろう?という話です。

 

コビントンは、年12milと安価で、残り契約もあと2年です。

 

ブレイザーズが出してもいいかなと思っていて、ドレイモンドの残り4年契約を引き取ってくれるのなら、いい取り引きではないかと思います。

 

例えば、こんな感じです。

 

<ウォリアーズ> 計22.2mil     ⇔ <ブレイザーズ> 計22.3mil

 PF ロバート・コビントン(12.1mil)   PF ドレイモンド・グリーン

 SF ロドニー・フッド(10.1mil)

 

(※ただし、フッドは今オフにFA契約したため、3/2まではトレードできません)

 

コビントンは12.1/13.0milの残り2年契約、フッドは2年目がチームオプションなので、実質的に今季が契約最終年になります。

 

とすると、ドレイモンドの残り4年100milの契約を、35.2mil分の負担と交換できることになります。

 

今季が終われば、残りはあと13mil分しかありません。

 

これは今季174.4milとチームサラリーが巨額に膨れ上がり、来季も160.1milが決まっているウォリアーズの財政事情からすると、かなり大きなコストカットになります。

 

もちろんコストカットのことだけでなく、調子が戻れば優秀な3&Dプレイヤーであるコビントンであれば、ドレイモンドの代役として悪くありません。

 

ロースターはこんな感じです。

 

<ウォリアーズ>

 PG:ステフェン・カリー/ブラッド・ワナメイカニコ・マニオン

 SG:ロドニー・フッド/デイミオン・リー/ジョーダン・プール/マイカル・モルダー/(クレイ・トンプソン)

 SF:アンドリュー・ウィギンス/ケント・ベイズモアフアン・トスカーノ=アンダーソン

 PF:ロバート・コビントンケリー・ウーブレイJr./アレン・スマイラジッチ

   C:ジェイムズ・ワイズマン/エリック・パスカル/ケボン・ルーニー/(マーキース・クリス)

 

ウーブレイをあえてベンチスタートに下げ、スターターにフッドとコビントンの2人を入れることで、ファーストユニットのシューターの数を増やします。

そして、セカンドユニットでリーやベイズモア、パスカルらと一緒に出すことによって、ウーブレイが3Pを打たなくてはいけない場面を少なくします。

こうすることで、チーム全体としてのバランスを向上させることができると思います。

 

ブレイザーズ

 PG:デイミアン・リラード/アンファニー・サイモンズ

 SG:CJ・マッカラム/ゲイリー・トレントJr./CJ・エルビーケルジン・ブレビンス

 SF:デリック・ジョーンズJr.カーメロ・アンソニー/ナシアー・リトル

 PF:ドレイモンド・グリーンハリー・ジャイルズⅢ/(ザック・コリンズ)

   C:ユスフ・ヌルキッチ/イネス・カンター

 

ドレイモンドがPFの先発に入り、ディフェンス面を統率します。

オフェンスでもドレイモンドがパス出し役を担うことでガード陣の負担を減らし、リラードやマッカラムがよりスコアリングに集中できる環境を作ることができます。

リラードとマッカラムの高い攻撃力があれば、ドレイモンドの攻撃力の低下も、ウォリアーズほどは目立たなくなるのではないかと思います。

 

お互いのチームにとってWIN-WINとなる、いいトレードになると思いますので、ぜひ実現するといいなあと考えています。