ハーデンがネッツデビューを飾りましたね。
32点・12リバウンド・14アシストと、いきなり30点超えのトリプルダブルを記録。
デュラントも42点をマークして、強烈なインパクトを残しました。
James Harden Triple-Double in His Brooklyn Nets debut
ただ、この2トップがこれだけのスタッツをマークしても、試合は最後までシーソーゲームの接戦。
オフェンスがリーグ最低クラスのマジックに115点を献上し、ディフェンス面に不安を残す展開となりました。
さて、このハーデンのトレードですが、少し後日談を紹介したいと思います。
最終的には本人の希望通りネッツへのトレードが決まりましたが、その直前にシクサーズへのトレードが決まりかけていたという話がありました。
シクサーズは、ハーデンがロケッツ時代の8年間を共にしたGMのダリル・モーリーが運営を行うチームです。
シクサーズは、ベン・シモンズとマティース・サイブルを中心にしたパッケージでトレードをオファーし、一時それで決まりかけた瞬間があったようです。
実際、ベン・シモンズとマティース・サイブルは、それぞれのエージェントから「トレードがあるかもしれない」という事前の知らせを受けていたようです。
ただ、ロケッツがそれに加えてタイリース・マクシーを要求したようなんですね。
マクシーは、今年のドラフト1巡目21位指名のルーキーガード。
プレシーズンマッチで光る活躍を見せていましたが、シクサーズがコロナの影響で選手が7人しか出場できなかった1/10のナゲッツ戦で初先発を遂げ、39点・7リバウンド・6アシストの活躍を見せ、一躍注目を集めることとなりました。
Career-High 39 PTS For Tyrese Maxey! Most In A Rookie's First Start Since 1970!
これを見たロケッツは、ベン・シモンズとマティース・サイブルに加えて、このマクシーとドラフト1巡目指名権2つを要求したんですね。
シモンズとサイブルだけならよしとしていたシクサーズも、マクシーも入れろという要求には難色を示し、結局この取り引きはご破算となりました。
そしてロケッツは、ネッツとの取り引きに切り替えたわけですね。
すんでのところでトレードを免れたシモンズは、シクサーズに残れたことにものすごくホッとして、喜んでいるようです。
マクシーに感謝しないといけないですね。
また、このトレードでネッツからキャリス・ルバートを獲得したペイサーズですが、トレード時に行われた健康診断で、ルバートの腎臓に腫瘍があることが判明したそうです。
通常、トレードが行われる際には必ずメディカルチェックが行われます。
大抵の場合は、ヒザや腰などの怪我をしやすい箇所や、過去の古傷の状態などを検査し、異常や不安がないかどうかを確認するために行われます。
そして、これをパスするまではトレードは成立しません。
ここで何らかの異常が見つかると、一旦決まったトレードが破棄されることもあります。
今回、ルバートはその検査に引っかかってしまったんですね。
それを理由にトレードが破棄されてもおかしくはなかったんですが、ペイサーズはそれを知った上で、トレードを了承しました。
ルバートは精密検査を受け、その結果がわかるまでは戦列を離れることになります。
もし腫瘍が悪性であれば、手術など本格的な治療が必要になり、長期間戦線を離脱しなければならなくなります。
ただそれでも、ペイサーズとしては、ルバートをチームに招き入れるところに異存はなかったんですね。
元はと言うと、ルバートは2016年ドラフト1巡目20位でペイサーズが指名した選手でした。
しかし、ドラフト直後のトレードで、サディアス・ヤングとの交換でネッツに放出してしまったんですね。
その後何度か、ルバートを取り戻そうとトレードを画策したことがあったそうです。
ただ、なかなか取り引きは実現せず、今回ようやくそのチャンスが巡ってきた、というわけなんですね。
なので、少々検査で引っかかったぐらいで、獲得を諦めるつもりはなかったようです。
GMのケビン・プリチャードも、「そう遠くない将来に、彼はチームを救ってくれる存在になると信じている」と長期的な目線でルバートの価値を考えています。
大事に至らず、早期に復帰してくれることを願うばかりですね。
ネッツから、ロケッツを経由してペイサーズへトレードされたルバート
先発すれば20点を超えるアベレージを残し、アシストも出せるSGです
ドラフトでは当初ペイサーズから指名を受けていました