スパーズは、ラマーカス・オルドリッジを放出する前提で、もうゲームに出さないことを公表しました。
今シーズンは、アンドレ・ドラモンドやブレイク・グリフィンなど、このパターンが増えています。
ロケッツのPJ・タッカーも同様の発表をしていますね。
ドラモンドやタッカーは、バリバリの戦力として他のチームから引く手あまたなので、3/25のトレードデッドラインまでの間に、何らかのトレードが成立すると思います。
一方で、オルドリッジはグリフィンと同じパターンで、ケガや年齢で全盛期の力がだいぶ衰えてしまった、いわば戦力外通告に近い状態です。
この場合、高給取りのまま成績が下がってしまった状態なので、トレードの引き取り手が見つからず、結局バイアウトされることが多くなります。
35才のオルドリッジは、ここ数シーズンで急激に個人成績の衰えが見られました。
2018-19 81試合/33.2分/21.3点/9.2リバウンド/1.3ブロック
2019-20 53試合/33.1分/18.9点/7.4リバウンド/1.6ブロック
2020-21 21試合/25.9分/13.7点/4.5リバウンド/0.9ブロック
特に今シーズンは、出場時間も減り、得点もリバウンドも大きく減っています。
技巧派ですのでまだまだやれるとは思いますが、年俸24milのオールスター級選手ではなくなってしまいました。
そこで、若返りを図るチーム方針から外れてしまったということになります。
オルドリッジも年俸が24milあり、残り契約も1年であるため、バイアウトの線が有力だとは思いますが、トレードが成立するとしたらどんな取り引きがあるか、考えてみたいと思います。
★トレード案①
<ヒート> ⇔ <スパーズ>
PF ラマーカス・オルドリッジ SF アンドレ・イグオダーラ
PF ケリー・オリニク
ヒートは、オルドリッジに興味があると最初に報道されたチームです。
交換相手は、37才のイグオダーラとオフにFAになるオリニクで成立します。
先発PFが穴になっているヒートですので、オルドリッジがオリニクのバージョンアップになると考えていれば、実現するかもしれません。
<ヒート>
PG:ゴラン・ドラギッチ/ケンドリック・ナン/ゲイブ・ビンセント
SG:ダンカン・ロビンソン/タイラー・ヒーロー/エイブリー・ブラッドリー/マックス・ストラス
SF:ジミー・バトラー/KZ・オクパラ/モーリス・ハークレス
PF:ラマーカス・オルドリッジ/プレシャス・アチュワ/(マイヤーズ・レナード)
C:バム・アデバヨ/クリス・シウバ/ユドニス・ハスリム
オルドリッジが、オリニクに代わってそのまま先発PFに入る形です。
あまり動けなければ、アデバヨとポジションを逆にするかもしれません。
アウトサイドから決められるストレッチ4、ストレッチ5の役割になるでしょう。
<スパーズ>
PG:デジョンテ・マレー/パトリック・ミルズ/トレ・ジョーンズ
SG:デリック・ホワイト/ロニー・ウォーカー/デビン・バッセル/クインダリー・ウェザースプーン
SF:デマー・デローザン/ルーディ・ゲイ/アンドレ・イグオダーラ/ケイタ・ベイツ=ジョップ
PF:ケルドン・ジョンソン/トレイ・ライルズ/ルカ・サマニッチ
C:ヤコブ・ポエルトル/ケリー・オリニク/ドリュー・ユーバンクス
既にオルドリッジ抜きの新体制がスタートしているので、大きな変化はありません。
オリニクは、3Pも打てるセンターのバックアップとして戦力になるでしょう。
イグオダーラは、若いスウィングマンが多い今のスパーズで、攻守のプレー指導ができる貴重な先生役として機能しそうです。
★トレード案②
<セルティックス> ⇔ <スパーズ>
PF ラマーカス・オルドリッジ C トリスタン・トンプソン
リバウンドは優秀なものの、アウトサイドのシュート力がないトンプソンは、セルティックスのラインナップにフィットしていません。
そこで、アウトサイドから打てるオルドリッジと交換しようというトレードです。
年俸が釣り合わない分は、ゴードン・ヘイワードのサイン&トレードでできたトレード・エクセプション(サラリーキャップの空いた枠)で吸収することができます。
<セルティックス>
PG:ケンバ・ウォーカー/マーカス・スマート/ペイトン・プリチャード/ジェフ・ティーグ/カーセン・エドワーズ/トレモント・ウォータース
SG:ジェイレン・ブラウン/ジャボンテ・グリーン/ロミオ・ラングフォード
SF:ジェイソン・テイタム/セミ・オジェレイ/アーロン・ネズミス
PF:ラマーカス・オルドリッジ/グラント・ウィリアムス
C:ダニエル・タイス/ロバート・ウィリアムス/タッコ・フォール
オルドリッジとダニエル・タイスはいずれも外から打てるので、3Pラインに開いてスコアラー3人が中でクリエイトするのを邪魔しないようにすることができます。
ディフェンス力はやや下がりますが、ゴール下の高さとオフェンス面のフロアバランスは少し改善されるでしょう。
<スパーズ>
PG:デジョンテ・マレー/パトリック・ミルズ/トレ・ジョーンズ
SG:デリック・ホワイト/ロニー・ウォーカー/デビン・バッセル/クインダリー・ウェザースプーン
SF:デマー・デローザン/ルーディ・ゲイ/ケイタ・ベイツ=ジョップ
PF:ケルドン・ジョンソン/トレイ・ライルズ/ルカ・サマニッチ
C:ヤコブ・ポエルトル/トリスタン・トンプソン/ドリュー・ユーバンクス
ゴール下で身体を張れる、ブルーカラータイプのビッグマンということで、スパーズにいなかったタイプのロールプレイヤーになりそうです。
実質的に、PG・PG・SG・SF・Cというスモールラインナップを組んでいるため、リバウンドで頼れる存在は貴重な戦力となります。
★トレード案③
<ウィザーズ> ⇔ <スパーズ>
PF ラマーカス・オルドリッジ PF ダービス・ベルターンズ
C ロビン・ロペス
これは個人的に実現してほしいなあと思っているトレード案です。
ウィザーズは、オフにベルターンズと5年総額80mil(15/16/16/17/16mil)という破格の長期契約を結びました。
ただ、この契約には最初から懐疑的で、必ず不良債権化するとにらんでいます。
契約締結前と締結後のスタッツを比較しても、既にその兆候が現れています。
2019-20 15.4点/4.5R/1.7A/FG43.4%/3P42.4%/平均3.7本成功
2020-21 11.3点/3.0R/0.9A/FG38.8%/3P38.2%/平均2.9本成功
軒並みスタッツが前年よりダウンしているのはもちろんですが、そもそもこの成績でチームTOP3の高額年俸をもらってはいけないと思うんですね。
既に28才で、これから伸びしろがあるわけでもありません。
この程度の並の成績の選手に、あと5年も高額年俸を払わなければいけないと考えたら、まだもらってもらえるうちに放出してしまった方が得策だと思います。
そこで、元々所属していたスパーズなら、取ってもらえるんじゃないかと思ったんですね。
元々スパーズがベルターンズを手放した経緯は、マーカス・モーリスとのFA契約に絡んだ因縁がありました。
2019年オフに、スパーズはFAになっていたマーカス・モーリスとの契約に合意しました。
そこで、モーリスと契約するサラリーキャップの空きを作るため、同じポジションのベルターンズをトレードでウィザーズに放出しました。
しかしその後、モーリスが心変わりし、スパーズとの約束を反故にして、ニックスと契約してしまったんですね。
スパーズもベルターンズを気に入っていたので、もしモーリスが契約に合意していなかったら、ベルターンズを手放すことはなかったと思います。
泣く泣く手放したのに、後からちゃぶ台返しを食らい、スパーズは怒り心頭でした。
でも、一旦成立してしまったトレードは、なかったことにはできません。
スパーズは、モーリスもベルターンズも諦め、トレイ・ライルズと契約をしたという経緯があったんですね。
なので、もう一度ベルターンズを獲得するチャンスがあれば、興味を持ってもらえるんじゃないかな?という想像です。
ただ、この高額長期契約は、どのチームも手を出せないぐらいの悪い契約だと思います。
いくらベルターンズを気に入っていたとしても、スパーズも手を出さない気はします。
ウィザーズは何を考えてこんな契約金額と年数にしたんでしょうか・・・・
<ウィザーズ>
PG:ラッセル・ウェストブルック/ラウル・ネト/イシュマイル・スミス/カシアス・ウィンストン
SG:ブラッドリー・ビール/ギャリソン・マシューズ/ジェローム・ロビンソン
SF:デニ・アブディーヤ/トロイ・ブラウンJr./イザック・ボンガ
C:ラマーカス・オルドリッジ/アレックス・レン/(トーマス・ブライアント)
オルドリッジがそのまま先発Cに入ることで、高さとアウトサイドからのシュート力をもたらすことができます。
契約は今シーズンいっぱいなので、トーマス・ブライアントが不在の間を埋める働きをしてくれるでしょう。
<スパーズ>
PG:デジョンテ・マレー/パトリック・ミルズ/トレ・ジョーンズ
SG:デリック・ホワイト/ロニー・ウォーカー/デビン・バッセル/クインダリー・ウェザースプーン
SF:デマー・デローザン/ルーディ・ゲイ/ケイタ・ベイツ=ジョップ
PF:ケルドン・ジョンソン/ダービス・ベルターンズ/トレイ・ライルズ/ルカ・サマニッチ
C:ヤコブ・ポエルトル/ロビン・ロペス/ドリュー・ユーバンクス
古巣に戻ったベルターンズは、ベンチからのシュート職人の役割を担います。
ロペスは、ゴール下に7フッターの高さとディフェンスをもたらしてくれます。
スパーズがベルターンズの長期契約をよしとすれば、成立するトレードだと思います。
★トレード案④
<ブレイザーズ> ⇔ <スパーズ>
PF ラマーカス・オルドリッジ PF ロバート・コビントン
SF ロドニー・フッド
もう一つ、できたらいいなのトレード案です。
オルドリッジには、キャリアの最後に古巣のブレイザーズに戻って引退してほしいなと勝手に思っているので、そんなトレードです。
有終の美ということもありますし、フロントコートが安定しないブレイザーズに、戦力としても復帰してほしいなと思っています。
<ブレイザーズ>
PG:デイミアン・リラード/アンファニー・サイモンズ
SG:CJ・マッカラム/ゲイリー・トレントJr./CJ・エルビー
SF:デリック・ジョーンズJr./ナシアー・リトル/ケルジン・ブレビンス
PF:ラマーカス・オルドリッジ/カーメロ・アンソニー/ハリー・ジャイルズⅢ
C:ユスフ・ヌルキッチ/イネス・カンター/(ザック・コリンズ)
なんか昔のブレイザーズに戻ったみたいですね。
リラード、マッカラム、オルドリッジが絡んだブレイザーズを見てみたいです。
36才のメロも頑張っていますので、プレーオフでもうひと花咲かせてほしいです。
<スパーズ>
PG:デジョンテ・マレー/パトリック・ミルズ/トレ・ジョーンズ
SG:デリック・ホワイト/ロニー・ウォーカー/デビン・バッセル/クインダリー・ウェザースプーン
SF:デマー・デローザン/ルーディ・ゲイ/ロドニー・フッド/ケイタ・ベイツ=ジョップ
PF:ケルドン・ジョンソン/ロバート・コビントン/ルカ・サマニッチ
C:ヤコブ・ポエルトル/トレイ・ライルズ/ドリュー・ユーバンクス
コビントンもフッドも実力者ですが、ブレイザーズではあまり結果が出ていません。
スパーズのような規律とシステムで動くチームの方が、ロールプレイヤーとしての力が発揮しやすいのではないかと思います。
★トレード案⑤
<ネッツ> ⇔ <スパーズ>
PF ラマーカス・オルドリッジ PG スペンサー・ディンウィディ
C ディアンドレ・ジョーダン
最後に極めつけのトレード案を。
ネッツが、またビッグネームを集めようというトレードです。
ブレイク・グリフィンに続いて、オルドリッジまで来たら、見た目の豪華さはハンパないですよね〜
ただ、そのためにはディンウィディとディアンドレを差し出さなくてはいけないという条件が付くので、ちょっと代償が大きくてもったいない気がします。
ただ、こんなトレードも実現可能ですよ、というリマインドまでです。
<ネッツ>
PG:ジェイムズ・ハーデン/ランドリー・シャメット/クリス・キオーザ
SG:カイリー・アービング/ブルース・ブラウン/タイラー・ジョンソン
SF:ジョー・ハリス/ティモシー・ルワル・キャバロ
PF:ケビン・デュラント/ジェフ・グリーン/レジー・ペリー
C:ラマーカス・オルドリッジ/ブレイク・グリフィン/ニコラス・クラクストン
本当はグリフィンとオルドリッジをスターティング5に並べたら豪華絢爛だとは思いますが、現実的には両方ともセンターポジションで使った方が無難だと思います。
PFで追いかける足がもうないと思いますので、ストレッチ5としての役割に徹した方がいいと思います。
<スパーズ>
PG:デジョンテ・マレー/パトリック・ミルズ/トレ・ジョーンズ/(スペンサー・ディンウィディ)
SG:デリック・ホワイト/ロニー・ウォーカー/デビン・バッセル/クインダリー・ウェザースプーン
SF:デマー・デローザン/ルーディ・ゲイ/ケイタ・ベイツ=ジョップ
PF:ケルドン・ジョンソン/トレイ・ライルズ/ルカ・サマニッチ
C:ディアンドレ・ジョーダン/ヤコブ・ポエルトル/ドリュー・ユーバンクス
ディンウィディ、ディアンドレともに実績があるにもかかわらず、年10mil前後と安価な金額なので、ロースターに置いておいてもサラリーキャップの負担にはなりません。
特にディンウィディは、ケガが癒えたらPG/SG両バックコートポジションのスーパーサブとして機能するでしょう。
完全にオールスターゲームの先発みたいですね(笑)