さて、前回の続き的なトレード話です。
①ヘイワード⇔ポルツィンギス
<マブス> ⇔ <ホーネッツ>
ゴードン・ヘイワード クリスタップス・ポルツィンギス
2022年2巡目指名権
前回もヘイワードをマブスにというトレード案を書きましたが、交換相手はティム・ハーダウェイJr.とドリアン・フィニー=スミスでした。
今回は、ポルツィンギスとの1対1でのトレード案です。
ホーネッツとしては、余剰気味のSFを整理し、課題のインサイドにタレントを加えることができます。
マブスは相変わらず、ドンチッチをサポートできるプレイメイカーと、頼れる第2の得点源を獲得しようという狙いです。
<マブス>
PG:ルカ・ドンチッチ/ジェイレン・ブランソン/トレイ・バーク/ジャコーリ・マクローリン/アイザイア・トーマス/ブランドン・ナイト/カーリク・ジョーンズ
SG:ティム・ハーダウェイJr./レジー・ブロック/フランク・ニリキナ/セオ・ピンソン
SF:ゴードン・ヘイワード/スターリング・ブラウン/ジョシュ・グリーン/ユージーン・オモルイ/チャーリー・ブラウンJr.
PF:ドリアン・フィニー=スミス/マキシ・クリーバー/マーキース・クリス/ジョージ・キング
C:モーゼス・ブラウン/ドワイト・パウエル/ウィリー・コーリー・スタイン/ボバン・マリヤノビッチ
シューターのハーダウェイJr.とディフェンダーのフィニー=スミスが残り、ドンチッチとヘイワードが攻撃の軸を担います。
ポルツィンギスは抜けますが、ビッグマンの数だけは多いので、先発Cはその中から合う選手を使っていく形になります。
ドワイト・パウエルが機能しているとは思えないので、サイズとリバウンドに秀でたモーゼス・ブラウンか、3Pが打てるマキシ・クリーバーを使った方がいいと思います。
<ホーネッツ>
PG:ラメロ・ボール/イシュマイル・スミス
SG:テリー・ロジアー/ジェイムズ・ブックナイト/スコッティ・ルイス
SF:ケリー・ウーブレイJr./コーディ・マーティン
PF:マイルズ・ブリッジズ/PJ・ワシントン/ジェイレン・マクダニエルズ/ケイ・ジョーンズ/JT・トール/アーノルダス・クルボカ
C:クリスタップス・ポルツィンギス/メイソン・プラムリー/バーノン・キャリーJr./ニック・リチャーズ
ヘイワードが抜けることで、本来SFであるマイルズ・ブリッジズやケリー・ウーブレイJr.のプレータイムを増やすことができます。
特に、ブリッジズとオフに再契約することが重要なミッションになりますので、そのためのコストとラインナップの整理は重要です。
また、ポルツィンギスが入ることで、センターポジションの攻撃力をアップさせることができます。
②プレーオフで勝つための補強
<ホークス> ⇔ <キングス>
キャメロン・レディッシュ
2022年1巡目指名権
イマイチ調子の上がらないホークスは、プレーオフに勝つための補強として、ベテランの即戦力を獲得しようというトレード案です。
プレーオフ進出の可能性が低いキングスは、ベテランをキープしておくよりも、未来のチーム作りに向けた先行投資をした方がいいと思います。
バーンズの評価が高いうちに、1巡目指名権や将来的に大化けする可能性があるレディッシュを獲得しておくのは一つの考え方だと思います。
<ホークス>
PG:トレイ・ヤング/ルイス・ウィリアムス/デロン・ライト/シャリーフ・クーパー/クリス・クレモンズ/キャット・バーバー
SG:ボグダン・ボグダノビッチ/ケビン・ハーター/スカイラー・メイズ/チャウンディー・ブラウンJr./マリーク・エリソン
SF:ハリソン・バーンズ/ティモシー・ルワル=キャバロ/ウェスリー・イワンドゥ/マルコム・ヒル/(ソロモン・ヒル)
PF:ジョン・コリンズ/ディアンドレ・ハンター/ジェイレン・ジョンソン/キャメロン・オリバー/ジャスティン・ティルマン
C:クリント・カペラ/オニエカ・オコングー/ゴーギー・ジェン
ハリソン・バーンズが先発SFに固定されることで、ラインナップに安定感が出ます。
ケガがちなディアンドレ・ハンターは、SF・PF両方のバックアップとして起用した方がいいでしょう。
バーンズが攻守両面でチームに安定感をもたらすことで、ホークスが勝てるチームになっていくことができると思います。
<キングス>
PG:ディアーロン・フォックス/デイビオン・ミッチェル/エマニュエル・ムーディエイ
SG:タイリース・ハリバートン/バディ・ヒールド/テレンス・デイビス/ジャーマイアス・ラムジー/エイド・マーキー
SF:キャメロン・レディッシュ/モーリス・ハークレス/ロバート・ウッダードⅡ
PF:ダニーロ・ガリナーリ/マービン・バグリーⅢ/チメジー・メツ/ルイス・キング
C:リショーン・ホームズ/トリスタン・トンプソン/アレックス・レン/デイミアン・ジョーンズ/ニミアス・ケイタ
レディッシュ、ガリナーリともに、キングスの弱いフォワードポジションで即先発になれるタレントだと思います。
特にレディッシュは、若いガード陣と共に将来のチームのコアメンバーになっていける存在です。
HCもシーズン途中で解任となったので、チームを大きく変えていく必要があるでしょう。
③ニックスが正PGを獲得!?
<ニックス> ⇔ <キングス>
ディアーロン・フォックス ケンバ・ウォーカー
オビ・トッピン
アレック・バークス
2022年1巡目指名権
2023年1巡目指名権
2022年2巡目指名権
なかなか正PGを見つけられないニックスが、ディアーロン・フォックスに白羽の矢を立てようというトレード案です。
キングスは、1巡目指名権2つとTOP10ピックのオビ・トッピンを獲得して、リビルディングを進めることができます。
MAX契約を結んだものの、期待通りの活躍度を見せていないフォックスは、キングスにとって重い負担となりかねません。
特に、タイリース・ハリバートンやデイミオン・ミッチェルといった優秀な若手PGがいるならなおさらです。
逆にニックスは、ケンバ・ウォーカーやデリック・ローズといった故障持ちのベテランに頼り、先発PGが固定できていません。
若いオールスター級の先発PGが獲得できるなら、そのポテンシャルに賭けようとするかもしれません。
<ニックス>
PG:ディアーロン・フォックス/デリック・ローズ/マイルス・マクブライド
SG:エバン・フォーニエ/イマニュエル・クイックリー/クエンティン・グライムス/マット・ムーニー
SF:RJ・バレット/デイミヤン・ダットソン/ウェイン・シェルデン/タイラー・ホール
PF:ジュリアス・ランドル/ダヌエル・ハウスJr./ケビン・ノックス/ルカ・サマニッチ/ジェリコ・シムズ
C:ミッチェル・ロビンソン/ナーレンズ・ノエル/タージ・ギブソン
今シーズンはケンバ・ウォーカーに先発を託したPGですが、途中先発どころかローテーションまで外したり、また復活したりと一貫性がありません。
フォックスはまだ若く、5年の延長契約を結んだばかりなので、先発PGを固定化することはできます。
ただ、今シーズンはスタッツが落ちているので、MAX契約に見合った価値と捉えるかどうかが難しいところです。
<キングス>
PG:ケンバ・ウォーカー/デイビオン・ミッチェル/エマニュエル・ムーディエイ
SG:タイリース・ハリバートン/バディ・ヒールド/テレンス・デイビス/ジャーマイアス・ラムジー/エイド・マーキー
SF:ハリソン・バーンズ/アレック・バークス/モーリス・ハークレス/ロバート・ウッダードⅡ
PF:オビ・トッピン/マービン・バグリーⅢ/チメジー・メツ/ルイス・キング
C:リショーン・ホームズ/トリスタン・トンプソン/アレックス・レン/デイミアン・ジョーンズ/ニミアス・ケイタ
ケンバは一時的に先発PGに入りますが、将来的にはハリバートンかミッチェルが先発PGとなっていくでしょう。
トッピンはPFポジションで即先発にしてもいいタレントだと思います。
バークスは手薄なSFポジションで貢献できる、貴重なバックアップとなりそうです。
④ベン・シモンズの三角トレード
<ブレイザーズ>
ベン・シモンズ(←シクサーズ)
ダニー・グリーン(←シクサーズ)
<ペイサーズ>
CJ・マッカラム(←ブレイザーズ)
ナシアー・リトル(←ブレイザーズ)
コーディ・ゼラー(←ブレイザーズ)
2024年1巡目指名権(←ブレイザーズ)
2022年2巡目指名権(←ブレイザーズ)
<シクサーズ>
キャリス・ルバート(←ペイサーズ)
ノーマン・パウエル(←ブレイザーズ)
ラリー・ナンスJr.(←ブレイザーズ)
シモンズ、CJ・マッカラム、キャリス・ルバートを中心とする3チームのトレード案になります。
さらには、マイルス・ターナーやノーマン・パウエルといった実力どころも含まれているので、かなり大規模なトレードです。
チームごとに見た方がわかりやすいので、ロースターとともに見ていきます。
<ブレイザーズ>
PG:デイミアン・リラード/アンファニー・サイモンズ/デニス・スミスJr./ブランドン・ウィリアムス
SG:ダニー・グリーン/ベン・マクレモア/CJ・エルビー/ジャロン・カンバーランド
SF:ロバート・コビントン/トニー・スネル/ケルジン・ブレビンス/キャメロン・マクグリフ
PF:ベン・シモンズ/グレッグ・ブラウンⅢ/レジー・ペリー
C:マイルス・ターナー/ユスフ・ヌルキッチ/トレンドン・ワトフォード
ブレイザーズは、CJ・マッカラム、ノーマン・パウエル、ラリー・ナンスJr.、ナシアー・リトル、コーディ・ゼラーと5人ものローテーション選手を手放して、3人しか加えないので、なかなかの大手術を敢行する形になります。
しかし、その3人にはベン・シモンズとマイルス・ターナーという実力者が入っているので、リラードだけ残して今のチームを解体し、全く違うカラーのチームを作ろうという意図になります。
スターターだけ見ても、リラード、ダニー・グリーン、コビントン、シモンズ、ターナーのラインナップはかなりディフェンシブな布陣になります。
オフェンス中心でサイズも小さかった現行のチーム構成から、大型化してディフェンス中心のスタイルへと大きく様変わりします。
HCのチャウンシー・ビラップスがディフェンシブなスタイルを目指すなら、こちらのラインナップの方が目指すスタイルに合っていると言えます。
あとは、大量得点しなくてもいいので、正確な3Pシュート力が欲しいところです。
チーム全体で、3&Dスタイルを目指していくのがいいのではないかと思います。
<ペイサーズ>
PG:マルコム・ブログドン/デュエイン・ワシントンJr./キーファー・サイクス/アーマド・ケイバー/(TJ・マッコーネル)
SG:CJ・マッカラム/ジェレミー・ラム/キーラン・マーティン/ネイト・ヒントン
SF:クリス・デュアルテ/ジャスティン・ホリデイ/ナシアー・リトル/テリー・テイラー/(TJ・ウォーレン)
PF:トーリー・クレイグ/オシェイ・ブリセット/アイザイア・ジャクソン
C:ドマンタス・サボニス/コーディ・ゼラー/ゴガ・ビターゼ
ペイサーズは、キャリス・ルバートとマイルス・ターナーというスターター2人を出し、CJ・マッカラム、ナシアー・リトル、コーディ・ゼラーの3人と1巡目指名権2つを手にします。
能力は高いものの、なかなかコンスタントに出場できないルバートと、サボニスとの共存が長年の課題となっているターナーを放出し、安定したスコアラーのマッカラムと、ドラフト1巡目指名権2つを手に入れる交換です。
ただ、今回のトレード案の3チームの中で、このペイサーズの動きが一番割に合わないかなという印象が残るのも正直なところです。
2人のスターターを失う割には、若返りを図るわけでもなく、リビルディングをするでもなく、何のためのトレードなのかがハッキリしません。
ドラフト指名権はわかりますが、それだけでは弱い気がしています。
地元インディアナ大のスターだったゼラーが、故郷に凱旋して復活するなら話は別ですが・・・・
<シクサーズ>
PG:タイリース・マクシー/シェイク・ミルトン/ジェイデン・スプリンジャー/マイルス・パウエル
SG:セス・カリー/ノーマン・パウエル/アイザイア・ジョー/タイラー・ジョンソン
SF:キャリス・ルバート/フルカン・コルクマズ/マティース・サイブル/アーロン・ヘンリー
PF:トバイアス・ハリス/ラリー・ナンスJr./ジョージ・ニャン/ポール・リード
C:ジョエル・エンビード/アンドレ・ドラモンド/チャールズ・バッシー
シクサーズは、シモンズとダニー・グリーンを出し、キャリス・ルバート、ノーマン・パウエル、ラリー・ナンスJr.の3人をGETします。
この3チームの中で、一番得をするのがシクサーズではないかと思います。
シモンズは元々出場していないし、グリーンはもう34才です。
その2人を出して、ルバートとパウエルという20点級スコアラーを2人もGETできるわけです。
しかも、3人とも27〜28才と、これから選手としてのピークを迎える働き盛りの選手たち。
さらにルバートはパス出し役もこなせるので、若いマクシーをサポートして、ゲームメイカーとしての働きをすることもできます。
パウエルとナンスがセカンドユニットに加われば、選手層もさらに厚くなります。
シクサーズにとっていいことづくめな気がするので、大物狙いはやめて、現実的な補強をした方がいいと思います。