ベン・シモンズの問題は全く解決せず、泥沼化の様相を見せてきました。
キャンプが始まり、プレシーズンマッチが始まっても、宣言通り姿は見せず、罰金を払ってでも参加しない強硬姿勢を取っています。
するとチームも、分割して支払われることになっていた今シーズンの年俸の支払いを、一時棚上げするという決定をしました。
年俸の1/4に当たる、8.25milという金額だそうです。
こうなってくると、もはや修復は不可能に思えます。
やはりトレードでどこかのチームに出すより仕方がないと思います。
シクサーズも、早く高い要求レベルを下げて、トレードを成立させることを優先させた方がいいと思います。
これをシーズンまで引きずったら、優勝争いどころではないと思いますので。
先日来、様々なチームとのトレードパターンを紹介してきましたが、ここではまだ取り上げていなかったチームのトレード案を考えてみたいと思います。
①ペイサーズの場合
PG ベン・シモンズ PG マルコム・ブログドン
SG ジェレミー・ラム
ブログドンは昨シーズン、チームトップの平均21.2点・5.9アシスト・3P38.8%というオールスター級の成績を残していますが、どういうわけかいまだにトレードの噂に名前が上がります。
もしペイサーズが現状に満足していないとしたら、シモンズという博打に手を出すかもしれません。
ジェレミー・ラムは、キャリス・ルバートを獲得したことでトレード要員になっています。
<ペイサーズ>
PG:ベン・シモンズ/TJ・マッコーネル/エドモンド・サムナー/デュエイン・ワシントンJr.
SG:キャリス・ルバート/クリス・デュアルテ/ネイト・ヒントン
SF:TJ・ウォーレン/ジャスティン・ホリデイ/キーラン・マーティン/デジョン・ジャロウ
PF:ドマンタス・サボニス/オシェイ・ブリセット/トーリー・クレイグ
C:マイルス・ターナー/ゴガ・ビターゼ/アイザイア・ジャクソン
基本的には、先発PGをブログドンからシモンズに変えただけです。
SGはルバートと、即戦力の新人デュアルテがいるので、ラムは不要になりました。
問題は、このラインナップに対してフィットするPGは、どっちなのかってことですね。
ペイサーズは、サボニスとターナーという2人のビッグマンがいるので、早い展開でガンガン走るというチームではなく、ハーフコートでじっくり攻める方が合っています。
シモンズは、展開の早いファストブレイク中心のスタイルなので、今のペイサーズのラインナップには、堅実で3Pの正確性も高いブログドンの方が合っていると思います。
ただ、ペイサーズが中の上のチームというステイタスから脱却し、もっと上を目指すチームを作りたいという考えなのであれば、シモンズを中心にチームを変革するというのも一つの手かもしれません。
その場合は、ビッグマンをトレードするなどして、ロースターを改造するつもりでシモンズを獲得しなければいけないと思います。
<シクサーズ>
PG:マルコム・ブログドン/タイリース・マクシー/シャキール・ハリソン/ジェイデン・スプリンジャー/グラント・リラー
SG:セス・カリー/シェイク・ミルトン/ジェレミー・ラム/アイザイア・ジョー
SF:ダニー・グリーン/フルカン・コルクマズ/マティース・サイブル/アーロン・ヘンリー
PF:トバイアス・ハリス/ジョージ・ニャン/ポール・リード
C:ジョエル・エンビード/アンドレ・ドラモンド/チャールズ・バッシー
シクサーズは、シモンズが復帰する可能性が低い以上、このまま開幕を迎えるのは避けたいところです。
スタートダッシュに失敗し、シーズンの前半を無駄にしてしまうようだと、プレーオフのシード順に大きく影響を与えてしまいます。
シモンズの代わりに、一線級のPGを獲得するのは容易ではありませんが、ブログドンであれば先発PGとして申し分ないと思います。
エンビードを中心として、どこからでも3Pが決められる布陣になります。
もう関係性が壊れてしまったた以上、早く次の体制に移行した方が、チームにとってもシモンズにとってもいいと思います。
シクサーズも、トレードの交換相手に対する高望みを捨て、名より実を取った方がいいと思います。
②ペリカンズの場合
PG ベン・シモンズ SF ブランドン・イングラム
果たして、ブランドン・イングラムを出すのかという問題はありますが、ペリカンズとのトレードが成立するとしたらこの方法しかなさそうです。
<ペリカンズ>
PG:デボンテ・グラハム/トマス・サトランスキー/カイラ・ルイスJr./ホセ・アルバラード
SG:ニキール・アレクザンダー=ウォーカー/ジョシュ・ハート/ギャレット・テンプル/ディディ・ロウザダ
SF:ベン・シモンズ/トレイ・マーフィーⅢ/ハーバート・ジョーンズ/ドールトン・ホームズ
PF:ザイオン・ウィリアムソン/ナジ・マーシャル/ウェ二エン・ゲイブリエル
C:ヨナス・バランチウナス/ジャクソン・ヘイズ/ウィリー・エルナンゴメス
イングラムの抜けるSFにそのままシモンズを入れ、ポイントフォワード的に使うラインナップです。
ゲームメイクはシモンズが行いますが、デボンテ・グラハムはそのまま先発PGとして残すことで3Pシュート力を生かします。
即戦力ルーキーのトレイ・マーフィーは、得意の3Pでシモンズの弱点を補ってくれるでしょう。
シモンズとザイオンのコンビネーションが合えば、かなりダイナミックなデュオになりそうです。
<シクサーズ>
PG:タイリース・マクシー/セス・カリー/シャキール・ハリソン/ジェイデン・スプリンジャー/グラント・リラー
SG:ダニー・グリーン/シェイク・ミルトン/アイザイア・ジョー
SF:ブランドン・イングラム/フルカン・コルクマズ/マティース・サイブル/アーロン・ヘンリー
PF:トバイアス・ハリス/ジョージ・ニャン/ポール・リード
C:ジョエル・エンビード/アンドレ・ドラモンド/チャールズ・バッシー
イングラムがSFに入り、ダニー・グリーンがSGへとスライドします。
PGは、セス・カリーかタイリーク・マクシーが候補になりますが、マクシーを先発に起用して、サイズのないセスは、シューt−のスペシャリストとしてベンチスタートの方がいいのではないかと思います。
PGを現有戦力でカバーすることができれば、オールラウンダーのイングラムが入ることでラインナップは強力になると思います。
③マブスの場合
PG ベン・シモンズ PF クリスタップス・ポルツィンギス
PG トレイ・バーク
マブスは、ポルツィンギスをトレード候補にすることを否定していますが、まだ思い描いたような活躍を見せているとは言えません。
このままニックス時代の輝きを取り戻せないようだと、あと3年残るMAX契約が重くのしかかってきます。
また、ドンチッチ1人にオフェンスの負担がのしかかっている現状もあり、もう1人のゲームメイカーを必要しているという分析もあります。
ここで、ドンチッチの相棒をポルツィンギスからシモンズに替えるというのも、1つの手段かもしれません。
<マブス>
PG:ルカ・ドンチッチ/ジェイレン・ブランソン/タイレル・テリー
SG:ティム・ハーダウェイJr./レジー・ブロック/フランク・ニリキナ/ジャコーリ・マクローリン
SF:ドリアン・フィニー=スミス/スターリング・ブラウン/ジョシュ・グリーン/ユージーン・オモルイ
PF:ベン・シモンズ/マキシ・クリーバー/ドワイト・パウエル
C:モーゼス・ブラウン/ウィリー・コーリー・スタイン/ボバン・マリヤノビッチ
シモンズが加入することで、2人の司令塔を置く形になれば、ゲームメイクにおけるドンチッチの負担を減らし、マークを分散させることができます。
インサイドの攻撃力が弱くなる点は気になりますが、その分ディフェンス力はアップします。
シモンズをPGにして、ドンチッチをSFに戻すラインナップでもいいですし、高さを生かしてシモンズをPFで起用するパターンもありだと思います。
アウトサイドシュートが課題なので、よりリングに近い位置でオフェンスさせてあげた方が、プレッシャーが減るのではないかと思います。
<シクサーズ>
PG:タイリース・マクシー/トレイ・バーク/シャキール・ハリソン/ジェイデン・スプリンジャー/グラント・リラー
SG:ダニー・グリーン/セス・カリー/シェイク・ミルトン/アイザイア・ジョー
SF:トバイアス・ハリス/フルカン・コルクマズ/マティース・サイブル/アーロン・ヘンリー
PF:クリスタップス・ポルツィンギス/ジョージ・ニャン/ポール・リード
C:ジョエル・エンビード/アンドレ・ドラモンド/チャールズ・バッシー
ポルツィンギスは、エースのエンビードをサポートする「ストレッチ4」としての役割を務めることになります。
エンビードを3Pシューターで囲む態勢は整うので、あとはタイリース・マクシーが先発PGの役割を果たしてくれればOKです。
ただ、フロントコートの3人が30mil超えとなってしまうので、今後バックコートにコストを割くことができなくなります。
バランス面を考えると、リスクの高いトレードとなってしまいます。
④クリッパーズの場合
PG ベン・シモンズ PG エリック・ブレッドソー
SG アイザイア・ジョー SF マーカス・モーリスSr.
SG テランス・マン
クリッパーズは長年の先発PG問題が解決していません。
昨シーズンはレジー・ジャクソンが活躍を見せましたが、優勝を狙うチームの司令塔としては物足りない感は残ります。
そこへシモンズをPGに入れ、レナード、ジョージ、シモンズのBIG3が実現したら、ちょっとおもしろいですね。
レナード、ジョージ、モーリスの3人は、基本全員SFなので、組み合わせとしては合わないと思っています。
しかも、ロールプレイヤーの足し合わせで獲ることが可能です。
伸び盛りのテランス・マンを加えることで、タレント力が足りない部分のバランスを補う形のトレードにしました。
<クリッパーズ>
PG:レジー・ジャクソン/ジャスティス・ウィンズロウ/ジェイソン・プレストン
SG:ルーク・ケナード/アイザイア・ジョー/キーオン・ジョンソン
SF:ポール・ジョージ/ニコラ・バトゥーム/ブランドン・ボストンJr./ジェイ・スクラブ/(カワイ・レナード)
PF:ベン・シモンズ/ハリー・ジャイルズⅢ/モーゼス・ライト
C:セルジ・イバカ/イビチャ・ズーバッツ/アイザイア・ハーテンスタイン
シモンズをPGにして、バトゥームをPFで先発させるパターンの方が可能性は高いと思いますが、シモンズをPFで先発させ、ポイントフォワードとして起用する方がいいのではないかと思っています。
ジャクソン(43.3%)とケナード(44.6%)はいずれも3Pを高確率で決められるので、アウトサイドシュートの穴をカバーしてくれる存在として先発バックコートに置いています。
<シクサーズ>
PG:エリック・ブレッドソー/タイリース・マクシー/ジェイデン・スプリンジャー/グラント・リラー
SG:セス・カリー/テランス・マン/シェイク・ミルトン/フルカン・コルクマズ/シャキール・ハリソン
SF:マーカス・モーリスSr./ダニー・グリーン/マティース・サイブル/アーロン・ヘンリー
PF:トバイアス・ハリス/ジョージ・ニャン/ポール・リード
C:ジョエル・エンビード/アンドレ・ドラモンド/チャールズ・バッシー
モーリスとブレッドソーを先発にし、マンはウィングのバックアップに置いて、ベンチからエナジーを与える役割にします。
ただ、マンを先発SGに置いて、サイズのないセスをベンチからのシューター役にした方が、ディフェンスのミスマッチは減りそうです。
多少地味な印象はありますが、全体の選手層はだいぶ厚くなると思います。
⑤ピストンズの場合
PG ベン・シモンズ SF ジェラミ・グラント
PG キリアン・ヘイズ
SG ジョシュ・ジャクソン
若手PGを2人抱えるピストンズは、シモンズは不要に思えますが、狙っているチームの一つと言われています。
ただその場合、トップスコアラーのジェラミ・グラントを手放さなければいけなくなると思います。
そして、No.1ピックであるケイド・カニングハムの加入でポジションがカブる、キリアン・ヘイズを交換要員として入れています。
<ピストンズ>
PG:ケイド・カニングハム/コーリー・ジョセフ/セイベン・リー
SG:ハミドゥ・ディアロ/フランク・ジャクソン/カシアス・スタンリー
SF:サディック・ベイ/ロドニー・マッグルーダー/アイザイア・リバース/クリス・スミス
PF:ベン・シモンズ/トレイ・ライルズ/ジャモーコ・ピケット
C:ケリー・オリニク/アイザイア・スチュワート/ルカ・ガルザ
ジェラミ・グラントに抜けたPFにシモンズが入り、キリアン・ヘイズに代わってカニングハムがPGに入るラインナップにしてみました。
若手のディアロとベイをウィングで先発させ、センターにはシュート力のあるオリニクが入ることで、シモンズの穴をカバーします。
シモンズとカニングハムという2m超の大型司令塔2人が攻撃を指揮し、シューター/アタッカー陣で脇を固めます。
カニングハムをNo.1ピックで獲った以上、ヘイズは早めに切り、最初からカニングハム中心のチーム作りを進めるべきだと思います。
また、シモンズはそのサイズとディフェンス力を生かしてオールラウンダーとして起用した方が、無用なプレッシャーを受けずにストロングポイントを発揮できるようになると思います。
<シクサーズ>
PG:タイリース・マクシー/キリアン・ヘイズ/シャキール・ハリソン/ジェイデン・スプリンジャー/グラント・リラー
SG:セス・カリー/シェイク・ミルトン/フルカン・コルクマズ/アイザイア・ジョー
SF:ジェラミ・グラント/ダニー・グリーン/ジョシュ・ジャクソン/マティース・サイブル/アーロン・ヘンリー
PF:トバイアス・ハリス/ジョージ・ニャン/ポール・リード
C:ジョエル・エンビード/アンドレ・ドラモンド/チャールズ・バッシー
34才のダニー・グリーンをベンチに温存し、ジェラミ・グラントが先発SFに入るのは、かなりグレードアップになります。
タイリース・マクシーはルーキーシーズンから先発起用された試合で結果を残してきましたので、フルタイムの先発になっても問題ないと思います。
1対3のトレードで、ローテーションプレイヤーが増えることで、選手層は厚みを増しますし、チーム力は上がると思います。