Resumed Season

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現地7/30に再開予定のNBAですが、試合スケジュールが発表されました。

着実に再開に向けて進んでいるようですが、一方で心配なニュースも。

 

再開対象の22チームにコロナの検査をした結果、302名中16名の陽性が確認されたそうです。

16人もいるのか・・・・

 

公表されているだけでも、ナゲッツのニコラ・ヨキッチ、ペイサーズのマルコム・ブログドン、キングスのバディ・ヒールド、ジャバリ・パーカー、アレックス・レン、ヒートのデリック・ジョーンズJr.と、結構スターター級の選手の名前が挙がっています。

 

振り返ってみれば、リーグが中断したきっかけは、ルーディ・ゴベール1人にコロナ陽性が出たことでした。

1名陽性が出てリーグ全体が中断したのに、16名陽性が出てて再開できるのか・・・・と単純に思ってしまいます。

 

さらに、アメリカ全土ではいまだに1日40,000人もの新規感染者が発生しています。

しかも、再開の地に選ばれたオーランドのあるフロリダ州は、全米で最も感染者が多く、1日9,000人もの新規感染者が出ています。

 

本当に再開できるのか・・・・と心配になります。

 

また一方で、選手たちには参加するかしないかの選択肢も与えられています。

ケガ以外で不参加を表明したのは、ウィザーズのダービス・ベルターンズ、ブレイザーズのトレバー・アリーザ、レイカーズのエイブリー・ブラッドリー、マブスのウィリー・コーリー・スタイン、ネッツのウィルソン・チャンドラーといった選手たちです。

 

ベルターンズはキャリア最高のシーズンを送り、オフに完全FAとなります。

これまでずっとロールプレイヤーだったベルターンズにとって、初めて大型契約を手にできるチャンスになります。

8位まで5.5ゲーム差のウィザーズは、正直プレーオフ進出の可能性は低いです。

その数試合のために、コロナ感染やケガのリスクを負ってまで出場するのかと問われれば、ビジネス上の判断として出ないという選択もありえる話です。

 

アリーザやブラッドリー、チャンドラーはいずれも家族間の問題。

ひとたびオーランド入りすれば、感染予防のために隔離措置が行われるため、しばらくの間は家族と離れ離れになります。

子供が病気を抱えていたりして側に寄り添っていたい場合でも、通常のシーズンのように家に帰るということができません。

家族を優先するか、仕事を優先するか、という二者択一を迫られた時、家族を優先するのは致し方のないことだと思います。

 

またブラッドリーは、黒人の人権問題でも熱心に発言していて、そちらの活動を優先したいという意向もあったようです。

カイリー・アービングが言い出しっぺになり、人権問題運動を優先して、再開シーズンには出るべきではない、という意見もありました。

ブラッドリーと同じレイカーズドワイト・ハワードもその意見に同調していましたが、ハワードが実際に不参加を決めるのかどうかはハッキリしていません。

 

さて、そんなドタバタもある中、リーグ再開に向けてのロースターの入れ替えなども始まっています。

まだ正式決定していないものもありますが、話に上がっているものを紹介していきたいと思います。

 

グリズリーズ10日間契約のFアンソニー・トリバーと年間契約

クリッパーズ10日間契約のCジョアキム・ノアと年間契約

・キングス:FAのFコーリー・ブリューワーと契約

・ロケッツ:Cアイザイア・ハーテンスタインを解雇し、FAのFデイビッド・ヌワバと契約(※ヌワバはアキレス腱断裂で今季は欠場)

・スパーズ:FAのCタイラー・ゼラーと契約

・サンダー:2way契約のGルーゲンツ・ドートとNBA契約

・ネッツ:Gセオ・ピンソンを解雇し、FAのGタイラー・ジョンソンと契約

     FAのFジャスティン・アンダーソンと契約(予定)

マブス:FAのGトレイ・バークと契約(予定)

シクサーズ:FAのFライアン・ブロコフと契約

・ウィザーズ:FAのGジェリアン・グラントと契約(予定)

レイカーズ:FAのGJR・スミスと契約(予定)

 

それではロースターを見ていきます。

 

グリズリーズ

PG:ジャー・モラントタイアス・ジョーンズディアンソニー・メルトン

SG:ディロン・ブルックスジョシュ・ジャクソングレイソン・アレンジョン・コンチャー

SF:ジャスティス・ウィンズロウ/カイル・アンダーソンマルコ・グードゥリッチ渡邊雄太

PF:ジャーレン・ジャクソンJr./ブランドン・クラークアンソニー・トリバージョンテイ・ポーター

  C:ヨナス・ヴァランチュナスゴーギー・ジェン

 

ルーキーPGと若手を中心にリビルディングにシフトしたグリズリーズは、プレーオフ出場はまだまだ先の話と思われていました。

しかし、予想外の大健闘でプレーオフ圏内の8位につけています。

ベテランシューターのトリバーは、そんな若手チームにとって心強い存在かもしれません。

また、ヒートからトレードで加入してまだ試合に出場していなかったウィンズロウが、どうチームにフィットするかも楽しみな点です。

 

クリッパーズ

PG:パトリック・ビバリーレジー・ジャクソン

SG:ポール・ジョージ/ルイス・ウィリアムス/テランス・マン

SF:カワイ・レナード/ランドリー・シャメット/ロドニー・マッグルーダーアミール・コフィー

PF:マーカス・モーリス/ジャマイカル・グリーン/パトリック・パターソン/ジョナサン・モトリー

  C:イビチャ・ズーバッツ/モントレズ・ハレル/ジョアキム・ノアミフォンドゥ・カベンゲリ

 

ケガもあって開幕からなかなかベストメンバーを組めなかったクリッパーズでしたが、それでもカンファレンス2位は確保し、さらにマーカス・モーリス、レジー・ジャクソンジョアキム・ノアの3人をシーズン途中で補強しました。

長い休養期間を経て、ロースター全員が万全の体調で臨むことができれば、確実に優勝を狙える戦力は揃っています。

あとは、短期間でケミストリーの構築がどこまで進むか、が鍵となってきそうです。

 

<キングス>

PG:ディアーロン・フォックス/コーリー・ジョセフ/ヨギ・フェレル/カイル・ガイ

SG:ボグダン・ボグダノビッチ/バディ・ヒールドデイクアン・ジェフリーズ

SF:ハリソン・バーンズ/ケント・ベイズモア/コーリー・ブリューワージャスティン・ジェイムス

PF:ネマーニャ・ビエリツァ/マービン・バグリーⅢ/ジャバリ・パーカー

  C:リショーン・ホームズ/ハリー・ジャイルズⅢ/アレックス・レン

 

キングスは補強どうのこうのよりも前に、ヒールド、パーカー、レンの3人にコロナ陽性が出てしまっています。

期待の2年目バグリーもケガで13試合にしか出ておらず、誰が出られるのか?という部分が一番のポイントとなってきそうです。

 

<ロケッツ>

PG:ラッセル・ウェストブルック/オースティン・リバース/クリス・クレモンズ

SG:ジェイムス・ハーデン/エリック・ゴードンマイケル・フレイジャーウィリアム・ハワード

SF:ダヌエル・ハウスJr.ベン・マクレモアタボ・セフォローシャ(デイビッド・ヌワバ)

PF:ロバート・コビントンジェフ・グリーンディマーリ・キャロル

  C:PJ・タッカー/タイソン・チャンドラーブルーノ・カボクロ

 

超スモールラインナップを実践しているロケッツは、7フッターのアイザイア・ハーテンスタインを解雇し、ウィングのディフェンダーであるヌワバを獲得しました。

プレーオフを前にして、わざわざビッグマンを減らすという選択も驚きですが、代わりに今季は出場できない選手と契約するという点も驚きでした。

シーズン途中で、グリーン、キャロルというベテランを加えているので、それで補強は十分という考え方なのかもしれませんが・・・・

 

<スパーズ>

PG:デジョンテ・マレー/パトリック・ミルズ

SG:ブリン・フォーブス/デリック・ホワイト/クインダリー・ウェザースプーン

SF:デマー・デローザン/マルコ・ベリネッリ/ロニー・ウォーカーⅣ/ケルドン・ジョンソン

PF:トレイ・ライルズ/ルーディ・ゲイ/ドリュー・ユーバンクス/ルカ・サマニッチ

  C:ヤコブ・ポエルトル/タイラー・ゼラー/チメジー・メツ/(ラマーカス・オルドリッジ)

 

23シーズン連続のプレーオフ出場がかかるスパーズですが、ここまで8位まで4ゲーム差の12位、ディビジョンでは最下位と苦戦が続いています。

さらにここにきて、オルドリッジが手術でシーズン絶望という最悪のニュースが。。

代わりにゼラー兄弟の兄と契約したものの、プレーオフ出場は絶望的と言っていいでしょう。

 

<サンダー>

PG:クリス・ポール/デニス・シュルーダー

SG:ルーゲンツ・ドート/ハミドゥ・ディアロ/ディオンテ・バートン/デボン・ホール

SF:シェイ・ギルジャス・アレクザンダー/テレンス・ファーガソン/アブデル・ナダーアイザイア・ロビー/(アンドレ・ロバーソン)

PF:ダニーロガリナーリマイク・マスカーラダリアス・ベイズリーケビン・ハービー

  C:スティーブン・アダムス/ナーレンズ・ノエル

 

誰もがロッタリー行きだと思ったサンダーですが、まさかまさかのプレーオフ進出、しかもAクラスまで1ゲーム差の5位につけています。

そして、開幕前にバランスが心配されたPG3人のラインナップですが、これが見事に機能するんだから、何がどうなるのかわかりません。

さらにさらに、ただでさえガード過多のラインナップなのに、2way契約のドラフト外ルーキーが先発SGに定着しちゃうんだから、予測も何もあったもんじゃありません。

ディフェンスエースとして機能しているドートは、晴れてNBA契約を結び、サンダーのバックコートの一員としての地位を確固たるものとしました。

 

<ネッツ>

PG:スペンサー・ディンウィディ/ギャレット・テンプル/クリス・キオーザ/ジェレミア・マーティン(カイリー・アービング

SG:キャリス・ルバート/タイラー・ジョンソン

SF:ジョー・ハリスティモシー・ルワル・キャバロ/ジャーナン・ムサ/(ケビン・デュラント)

PF:トーリーン・プリンスジャスティン・アンダーソンロディオンス・クルークス(ウィルソン・チャンドラー)

  C:ジャレット・アレン/ディアンドレ・ジョーダン(ニコラス・クラクストン)

 

タイラー・ジョンソンはドラフト指名から漏れ、Gリーグから這い上がってヒートに入り、制限付きFAとなった2年目のオフに、ネッツと4年50milという大型契約で合意しました。

しかしその時は、ヒートがその契約にマッチし、ネッツ入りは幻となっていました。

それから4年、違った形ではありますが、再びネッツ入りする巡り合わせとなりました。

2度目のチャンスにどんなプレーを見せるのか、注目したいと思います。

 

また、不参加を表明したウィルソン・チャンドラーの代役として、Gリーグからジャスティン・アンダーソンをコールアップしました。

アンダーソンは、開幕前にウィザーズのキャンプに参加していましたが、ロースター入りは叶わず。

その後、一度ネッツと10日間契約を結びましたが、リリースされていました。

再び巡ってきたチャンスに、こちらもどんなプレーを見せるか楽しみです。

 

マブス

PG:ルカ・ドンチッチ/JJ・バレア/トレイ・バーク/(ジェイレン・ブランソン)

SG:ティム・ハーダウェイJr./セス・カリージョシュ・リーブス

SF:ドリアン・フィニー・スミス/デロン・ライトアントニウスクリーブランド/(コートニー・リー)

PF:クリスタップス・ポルツィンギス/ジャスティン・ジャクソン/マイケル・キッド・ギルクリスト

  C:マキシ・クリーバー/ボバン・マリヤノビッチ/(ドワイト・パウエル)/(ウィリー・コーリー・スタイン)

 

コーリー・スタインが不参加を表明したマブスは、代わりにビッグマンではなくPGのトレイ・バークと契約するようです。

バックアップPGのブランソンがケガで欠場となる見込みのため、司令塔役を確保しておきたかったのでしょう。

バークは持っている技術は高いものの、なかなか機会に恵まれず、NBAチームに定着できずにいます。

ここでアピールして、NBAに定着するチャンスをつかめるといいなと思います。

 

シクサーズ

PG:ベン・シモンズ/シェイク・ミルトン/ラウル・ネト/ザイーア・スミス

SG:ジョシュ・リチャードソン/フルカン・コルクマズ/ティース・サイブルマリアル・シャヨック

SF:トバイアス・ハリス/アレック・バークスライアン・ブロコフ

PF:アル・ホーフォードグレン・ロビンソンⅢ/ノーベル・ペル

  C:ジョエル・エンビードマイク・スコットカイル・オクイン

 

アウトサイドシュートに難を抱えるシクサーズは、マブスからリリースされていたシューターのライアン・ブロコフを獲得しました。

ブロコフは、オーストラリア代表でベン・シモンズのチームメイトであり、HCのブレット・ブラウンはオーストラリア代表のHCでもあります。

そんな縁もあってシクサーズ入りしたブロコフは、以前在籍したマルコ・ベリネッリのような存在になることが期待されています。

イマイチ伸び悩んでいるシクサーズが、プレーオフで化けるのかどうか注目です。

 

<ウィザーズ>

PG:イシュマイル・スミスシャバズ・ネイピアージェリアン・グラント/(ジョン・ウォール)

SG:ブラッドリー・ビール/ジェローム・ロビンソンゲイリー・ペイトン

SF:イザック・ボンガトロイ・ブラウンJr.ギャリソン・マシューズアドミラル・スコフィールド

PF:八村塁モリッツ・ワーグナージョナサン・ウィリアムス(ダービス・ベルターンズ)

  C:トーマス・ブライアント/イアン・マインミアンゼイス・パセチニクス

 

ベルターンズが不参加を表明したウィザーズですが、これは正直相当な痛手です。

リハビリ中のジョン・ウォールは今季中の復帰はないと明言しており、ブラッドリー・ビール1人に負担がかかっている現在のウィザーズ。

そんな中でチームNo.2スコアラーに上がってきたベルターンズが出ないとなると、ますますビールの負担が増えることになります。

ここは3番手の八村塁が急成長を遂げるいい機会?と捉えた方がいいのかもしれません。

 

レイカーズ

PG:ルブロン・ジェイムズ/ラジョン・ロンド/クイン・クック

SG:ケンタビウス・コールドウェル・ポープ/ディオン・ウェイタース/アレックス・カルーソ/(エイブリー・ブラッドリー)

SF:ダニー・グリーンJR・スミスジャレッド・ダドリーテイレン・ホートン・タッカー

PF:アンソニーデイビス/カイル・クーズマ/マーキーフ・モーリスコスタス・アデトクンボ

  C:ジャベイル・マッギー/ドワイト・ハワードデボンテ・ケイコック

 

優勝候補のレイカーズですが、ここにきて先発SGのエイブリー・ブラッドリーを失うのは痛いです。

さらに人権問題で同調しているハワードまで抜けることになれば、優勝の目はなくなってしまうでしょう。

JR・スミスを獲るのではないかと噂されていますが、ブラッドリーやハワードはディフェンス面での貢献度が高い選手なので、その部分を埋めるには至りません。

せめてハワードは出てくれないと、レイカーズの優勝は遠のいてしまうでしょう。