ポジションレスの時代

前回ご紹介したシクサーズのスターティング・ラインナップは、詳しく書くとこんな感じです。

 

PG ベン・シモンズ 6-10(208cm)1年目

SG JJ・レディック 6-4(193cm)12年目

SF ロバート・コビントン 6-9(206cm)5年目

PF ダリオ・サリッチ 6-10(208cm)2年目

C ジョエル・エンビード 7-0(213cm)2年目

 

本来はPFであるシモンズがPGで先発していることで、このようなビッグ・ラインナップができあがりました。

レディックを除けば、みんな6-9(206cm)以上というサイズは驚異的です。

 

おそらく、ケガさえなければ、今年のドラフト1位指名だったマーケル・フルツが先発PGに入っていたはずなので、もしかしたらこのラインナップは見られなかったかもしれません。

シモンズがPGとして起用され、そのポテンシャルがフルに活かされる使い方ができたのは、チームにとっても非常に大きなことでした。

 

実はかつて、これにとっても似たチームがありました。

そのチームも、シモンズと同じ6-10(208cm)のサウスポーがPGを務めていたチームでした。

 

ラマー・オドムとクリッパーズです。

 

NBA入りした頃のオドムはSFでしたが、非常に器用だったので、ちょうどPGがいなかったチーム事情もあって、超大型PGとして先発していた時期がありました。

ダリアス・マイルズやクエンティン・リチャードソン、コーリー・マゲッティなど有望な若手も多く、ちょうど今のシクサーズのような見ていてワクワクするチームでした。

 

PG ラマー・オドム 6-10(208cm)2年目

SG クエンティン・リチャードソン 6-6(198cm)1年目

SF コーリー・マゲッティ 6-6(198cm)2年目

PF ダリアス・マイルズ 6-9(206cm)1年目

C マイケル・オロウォカンディ 7-0(213cm)3年目

 

各ポジションに若手が揃い、非常に前途有望なチームだったんですが、あまり長くは続きませんでした。。

今考えてもとっても残念なんですが、時代を先取りしすぎたのかもしれませんね。。

 

話を現代に戻すと、Golden State vs. New Orleans GAME1 はちょっとおもしろいラインナップでした。

ステフェン・カリーがまだ欠場中のウォリアーズは、ペリカンズとの最初のゲームで、こんなラインナップを組んできました。

 

PG アンドレ・イグオダーラ 6-6(198cm)

SG クレイ・トンプソン 6-7(201cm)

SF ニック・ヤング 6-7(201cm)

PF ケビン・デュラント 6-9(206cm)

C ドレイモンド・グリーン 6-7(201cm)

 

ドレイモンド・グリーンをセンターに回し、SGを3人横並びで先発させたんですね。

ただ、実質的なPG役はグリーンが担いました。

 

その結果、グリーンはディフェンスでは相手のビッグマンであるアンソニーデイビスにマッチアップし、オフェンスではガードのジュルー・ホリデイにマークされていました。

つまり、守備では一番大きい人がやる役目を担い、攻撃では一番小さい人がやる役目を担っていたというわけです。

 

ポジションのボーダーレス化にも程があるという話ですね(笑)

 

でも、現代NBAではこういったことがアチコチで起きています。

例えば、7フッターのセンターまでもが3Pをバンバン打っちゃうようなのもそうですね。

 

サイズやポジションにとらわれず、その人に合ったことをやる。

そんな時代なのかもしれませんね。

 

f:id:KG21:20180429232419j:plain

クエンティン・リチャードソン、ダリアス・マイルズ、ラマー・オドム、コーリー・マゲッティ

 

f:id:KG21:20180429232819j:plain

Qとマイルズがルーキー、オドムとマゲッティが2年目という若手カルテットでした

 

f:id:KG21:20180429234540j:plain

24才のKGと19才のマイルズ君 / 3年目のマイルズ君とルーキーのルブロン

 

f:id:KG21:20180429234555j:plain

今見てもカッコイイなぁ〜