2023-24 Roster (S.E. Div.)

続いてサウスイーストです。

 

赤:移籍

青:ルーキー

緑:2way契約

 

<ホークス>

PG:トレイ・ヤング/パトリック・ミルズコービー・バフキン

SG:デジョンテ・マレー/ボグダン・ボグダノビッチ/ウェスリー・マシューズトレント・フォレスト

SF:ディアンドレ・ハンター/AJ・グリフィン/ギャリソン・マシューズ/セス・ランディ

PF:ジェイレン・ジョンソン/サディック・ベイ/ブルーノ・フェルナンド/マイルズ・ノーリス

  C:クリント・カペラ/オニエカ・オコングー/ハメド・ゲイ

 

ジョン・コリンズを放出した以外は、ほとんど動きがなかったホークス。

放出するにしても、もう少し見返りをもらえるような有益なトレードにすべきでしたが、タダ同然で出してしまったのは本当にもったいなかったです。

一方で、昨シーズン途中にトレードで獲得したベイは、いい補強でした。

スターターに定着しそうなので、コリンズとベイを交換したと思うことにします。

若手のデューク大コンビ、ジェイレン・ジョンソンとAJ・グリフィンは、さらなるステップアップをして、将来チームの中心になっていってほしいです。

 

 

<ホーネッツ>

PG:ラメロ・ボール/イシュマイル・スミスフランク・ニリキナセオ・マレドンアマリ・ベイリー

SG:テリー・ロジアー/ジェイムズ・ブックナイト/ニック・スミスJr.

SF:ゴードン・ヘイワード/ブランドン・ミラーブライス・マクゴーウェンス/(マイルズ・ブリッジズ)

PF:PJ・ワシントン/コーディ・マーティン/JT・トール/リーキー・ブラック

  C:マーク・ウィリアムス/ニック・リチャーズ

 

ドラフト2位でブランドン・ミラーを指名したホーネッツ。

開幕から期待通りの活躍を見せていますが、先発にはヘイワードがいるためベンチスタート。

ヘイワードは契約最終年ですから、早めに放出して、ミラーを先発起用した方がいいと思います。

私生活で問題を起こして昨シーズンを全休したマイルズ・ブリッジズは、ようやく復帰かと思われましたが、またもや問題を起こして逆戻り。

今後NBAに復帰できるのかどうかも怪しくなってきました。

若手ビッグマンのケイ・ジョーンズは、SNSで謎の言動を繰り返し、1巡目指名のギャランティー契約を残したまま、クビとなってしまいました。

ゴタゴタ続きで先が見えないホーネッツです。

 

 

<ヒート>

PG:カイル・ラウリー/ドルー・スミス/RJ・ハンプトン

SG:タイラー・ヒーロー/ジョシュ・リチャードソン

SF:ジミー・バトラー/ダンカン・ロビンソン/ハイミ・ハケスJr.ジャマール・ケイン

PF:ケビン・ラブ/ヘイウッド・ハイスミス二コラ・ヨビッチ/(ケイレブ・マーティン)

  C:バム・アデバヨ/トーマス・ブライアント/オーランド・ロビンソンコール・スワイダー

 

昨シーズンはファイナル進出を果たしたヒート。

しかし、そのプレーオフで活躍して価値の上がったマックス・シュトルースやゲイブ・ビンセントといったロールプレイヤーたちは、FAで引き抜かれてしまいました。

その結果、昨シーズンのチームよりもベンチ層が薄くなってしまいました。

オフの間ずっと噂されていたリラード獲得の話も結局実現せず、目立った戦力の上積みはありません。

ずっとトレード候補に挙げられてヘソを曲げていたヒーローは、開幕からリーディングスコアラーとなる活躍を見せているので一安心。

とはいえ、なかなか厳しい戦いを強いられそうな今シーズンのヒートです。

 

 

<マジック>

PG:マーケル・フルツ/コール・アンソニーアンソニー・ブラック

SG:ジェイレン・サグズ/ゲイリー・ハリス/ジェット・ハワードトレベリン・クイーン

SF:フランツ・ヴァーグナージョー・イングルスケイレブ・ヒュースタンケボン・ハリス

PF:パオロ・バンケロ/ジョナサン・アイザック/チュマ・オキキ/アドミラル・スコフィールド

  C:ウェンデル・カーターJr./モリッツ・ヴァーグナー/ゴガ・ビターゼ

 

昨年のドラフトNo.1ピック・バンケロは、新人王を獲得してアメリカ代表にも選ばれるなど、順調な成長を見せています。

議論を呼んだバンケロの1位指名でしたが、選択は正しかったと言えるでしょう。

ヴァーグナー兄弟は、ワールドカップでドイツを優勝に導く活躍をしました。

特に弟のフランツは、シュルーダーとともにMVP級の活躍を見せました。

今年のドラフトで指名したルーキーは、長身のコンボガードであるアンソニー・ブラックと、ジュワン・ハワードの息子であるジェット・ハワード。

マジックは今後の成長が楽しみなチームになってきました。

 

 

<ウィザーズ>

PG:タイアス・ジョーンズ/デロン・ライト/ライアン・ロリンズ

SG:ジョーダン・プールランドリー・シャメット/ジョニー・デイビスジャレッド・バトラー

SF:デニ・アブディーヤ/コーリー・キスパート/ビラル・クリバリ

PF:カイル・クーズマ/ダニーロガリナーリ/アンソニー・ギル/パトリック・ボールドウィンJr.ユージーン・オモルイ

  C:ダニエル・ギャフォード/マイク・マスカーラジョン・バトラーJr.

 

八村が抜けたウィザーズは、その後も迷走を続けている雰囲気です。

ビールやポルツィンギスといった大物を出した割には、それに相応しい対価を得たとは到底思えません。

一番のビッグネームがプール(?)で、その他はロールプレイヤーばかり。

ドラフトでも、評価が未知数なクリバリを指名して周囲を驚かせました。

昨年のTOP10ピックであるデイビスも芽が出ていませんし、リビルディングを目指すにしてもタレントレベルが薄すぎると言わざるをえません。

2023-24 Roster (ATL Div.)

もう開幕してしまいましたが、各チームのロースターを整理していきます。

 

赤:移籍

青:ルーキー

緑:2way契約

 

セルティックス>

PG:ジュルー・ホリデイ/ペイトン・プリチャード/ダラーノ・バントン

SG:デリック・ホワイト/スビアトスラフ・ミハイリュウジョーダン・ウォルシュJD・デイビソン

SF:ジェイレン・ブラウン/サム・ハウザー/ラマー・スティーブンス

PF:ジェイソン・テイタム/オシェイ・ブリセットネイサン・ナイト

  C:クリスタップス・ポルツィンギス/アル・ホーフォード/ルーク・コーネット/ニーミアス・ケイタ

 

生え抜きのマーカス・スマートにグラント&ロバートの両ウィリアムス、獲得してまだ1年のブログドンなどを放出し、チーム改造を図ったセルティックス。

新戦力のホリデイとポルツィンギスは早くもチームにフィットし、スターター5人のタレントレベルはグンと上がりました。

プレーオフで活躍したホワイトは、ブログドンに代わって首脳陣の信頼を勝ち取り、不動の先発メンバーとなっています。

ベテランのホーフォードをベンチスタートにし、体力を温存させながら起用する使い方ができるのは、双方にとってプラスとなるでしょう。

リザーブの選手層はやや薄くなりますが、シュート力のあるプリチャードとハウザー、ペイサーズで結果を出していたブリセットらの貢献に期待がかかります。

 

 

<ネッツ>

PG:ベン・シモンズ/スペンサー・ディンウィディ/デニス・スミスJr.

SG:キャメロン・トーマス/ロニー・ウォーカーⅣアーモニ・ブルックス

SF:ミケル・ブリッジズ/ロイス・オニール/ダリーク・ホワイトヘッドジェイレン・ウィルソン

PF:キャメロン・ジョンソン/ドリアン・フィニー=スミス/トレンドン・ワトフォードノア・クラウニー

  C:ニコラス・クラクストン/デイロン・シャープ/ハリー・ジャイルズ

 

すっかり様変わりして別のチームになってしまったネッツ。

KDも、カイリーも、渡邊もいません。

KDの見返りとして獲得したブリッジズが予想以上の活躍を見せていますが、チームとしてはフランチャイズプレイヤーがいない感は否めません。

復調が期待されるシモンズは、再びPGとして起用されそうですが、オールスターだった頃の輝きを取り戻せるか。

爆発的な得点力を秘めるトーマスは、先発に昇格し、オフェンスの核となれるかにも注目です。

ただ、似たような3&Dプレイヤーばかりが集まり、戦力のバランスは欠いているので、抜本的なロースター改革は必要になるでしょう。

 

 

<ニックス>

PG:ジェイレン・ブランソン/イマニュエル・クイックリー/マイルス・マクブライド/ライアン・アーチディアコノ/ドゥエイン・ワシントンJr.

SG:クエンティン・グライムス/ドンテ・ディビンチェンゾ/エバン・フォーニエ/チャーリー・ブラウンJr.

SF:RJ・バレット/ジョシュ・ハート/ディラン・ウィンドラー/デイクアン・ジェフリーズ

PF:ジュリアス・ランドル/ジェリコ・シムズ/ジェイコブ・トッピン

  C:ミッチェル・ロビンソン/アイザイア・ハーテンスタイン

 

意外なほど静かなオフで、目立った動きがなかったニックス。

ハートとの再契約はよかったのですが、フォーニエは相変わらずの飼い殺し状態。

出すなら出すで早くロースターのシャッフルを行った方がいいんですが、いまだ動きなしです。

代わりに若手のクイックリーやグライムスが活躍しているのはいいことなんですが、クイックリーはルーキー契約後の契約延長がまとまらず、オフには制限付きFAになります。

このままだと、先発PGの席が空いているチームとBIGな契約が結んで、出ていかれそうです。

せっかくドラフト8位という上位で指名したトッピンを簡単に手放し、弟と2way契約を結ぶというのも謎の動きです。。

 

 

シクサーズ

PG:タイリース・マクシー/パトリック・ビバリー/ジェイデン・スプリンジャー/タクエイビオン・スミス

SG:ディアンソニー・メルトン/フルカン・コルクマズ/ジャボンテ・スマート

SF:ケリー・ウーブレイJr.ニコラ・バトゥームケニオン・マーティンJr.リッキー・カウンシルⅣ

PF:トバイアス・ハリス/マーカス・モーリスSr.ロバート・コビントンダヌエル・ハウスJr.

  C:ジョエル・エンビード/ポール・リード/モー・バンバ

 

ハーデン問題がようやく決着を迎え、再始動となるシクサーズ

マクシーが開幕週の週間MVPに選ばれるなど好調なので、ハーデンの抜けた穴はさほど感じないでしょう。

ただ、トレードで加入した選手たちはロールプレイヤーばかりで、全員契約最終年になります。

つまり、今後のチーム作り直しを見据えたトレードだったと言えるでしょう。

一時的には戦力ダウンになるかもしれませんが、エンビード&マクシーの2枚看板体制が固まったことで、すっきりと再スタートが切れるのではないかと思います。

 

 

ラプターズ

PG:デニス・シュルーダー/マラカイ・フリン/ギャレット・テンプルマーキス・ノーウェル

SG:スコッティ・バーンズ/ゲイリー・トレントJr./グレイディ・ディックジャボン・フリーマン=リバティ

SF:OG・アヌノビー/ジェイレン・マクダニエルズオットー・ポーターJr./ロン・ハーパーJr.

PF:パスカル・シアカム/プレシャス・アチュワ/サディアス・ヤング

  C:ヤコブ・ポエルトル/クリス・ブシェー/クリスチャン・コロコ

 

チームの生え抜きスターだったバンブリートをFAで失ったラプターズ

ワールドカップで優勝&MVPに輝いたシュルーダーを後釜に据えましたが、戦力ダウンは否めません。

また、昨シーズン半ばにポエルトルを獲得してCを固定できたことはいいですが、バーンズとアヌノビーのポジションかぶり問題は未だ解消できていません。

あおりを食ってベンチスタートとなったトレントは、オフに完全FAになります。

シアカム、アヌノビーも契約最終年となるので、早めに動かないと、バンブリートのように見返りなしに戦力を失うことになりかねません。

Harden to LAC

 

ようやく、ようやく、ハーデンのトレードが決まりました。

 

もう関係修復は不可能と言われていたので、シクサーズ残留はなかったと思いますが、それでもシクサーズ側が高い要求を崩さなかったため、トレード話は難航していました。

 

交換相手に名前が挙げられていたテランス・マンは、クリッパーズ側が出さないと決め、先発起用も示唆する動きを見せていたので、最終的にトレード要員から外れた形です。

 

シクサーズ側も、最後は折れたという格好でしょう。

 

クリッパーズ

 G:ジェイムズ・ハーデン

 F:PJ・タッカー

 F:フィリップ・ペトルセフ

 2027年ドラフト1巡目交換権

 

シクサーズ

 F:マーカス・モーリス

 F:ニコラ・バトゥーム

 F:ロバート・コビントン

 F:ケニオン・マーティンJr.

 2026年ドラフト1巡目指名権

 2028年ドラフト1巡目指名権

 2024年ドラフト2巡目指名権

 2029年ドラフト2巡目指名権

 2029年ドラフト1巡目交換権

 

<サンダー>

 2027年ドラフト1巡目交換権

 

クリッパーズからシクサーズへ移った4人は、いずれも今シーズン限りで契約が切れる選手たち。

 

戦力としてというよりは、来夏に大物FAを狙いにいくための布石と考えた方がいいでしょう。

 

シクサーズ的には、タイリース・マクシーが開幕週の週間MVPに輝くなど急成長しているので、ハーデンがいなくてもある程度計算ができるようになったのも大きな点です。

 

エンビード&マクシーの2枚看板に相応しいサポーティングキャストを、これから選び直していくことになると思います。

 

 

クリッパーズ

PG:ラッセル・ウェストブルック/ボーンズ・ハイランド

SG:ジェイムズ・ハーデン/ノーマン・パウエル/ブランドン・ボストンJr./ジョシュア・プリモジョーダン・ミラー

SF:カワイ・レナードテランス・マン/アミーア・コフィー

PF:ポール・ジョージ/PJ・タッカーコービー・ブラウンムサ・ディアバテ

  C:イビチャ・ズーバッツ/メイソン・プラムリー/フィリップ・ペトルセフ

 

ウェストブルックをベンチに下げて、ハーデンが先発PG、マンが先発SGとなる可能性もあるとは思いますが、とりあえずはウェストブルックとハーデンの元サンダーバックコートで入れてみました。

キラーディフェンダーのタッカーが加わったのも、プレーオフを見据えた戦いで役立つでしょう。

若手のマーティンを出してしまったのはちょっともったいなかったですが、カブり気味だったフォワードポジションの人員を整理できたのはよかったのではないかと思います。

ベテラン揃いとなった主力メンバーがケガなく過ごすことができれば、隠れた優勝候補として他チームにとって恐い存在になっていくのではないかと思います。

 

 

シクサーズ

PG:タイリース・マクシー/パトリック・ビバリー/ジェイデン・スプリンジャー/タクエイビオン・スミス

SG:ディアンソニー・メルトン/フルカン・コルクマズ/ジャボンテ・スマート

SF:ケリー・ウーブレイJr.ニコラ・バトゥームケニオン・マーティンJr.リッキー・カウンシルⅣ

PF:トバイアス・ハリス/マーカス・モーリスロバート・コビントンダヌエル・ハウスJr.

  C:ジョエル・エンビード/ポール・リード/モー・バンバ

 

ハーデンを出したことで、バックス、セルティックスの2強とは差が付きました。

ただ、クリッパーズから入った4選手プラス、ハリスの大型契約(39.3mil)からも開放されるので、来夏もしくはシーズン中からチーム改造の動きが始まるかもしれません。

これで完全に、エンビード&マクシーのチームとして再始動していくものと思います。

Holiday to BOS

 

前回のブログで触れた動きが、早速実現しました。

 

まずはバックス。

 

リラードのバックアップに、候補として挙げていたキャメロン・ペインを獲得しました。

 

ペインはサンズでいい活躍をしていましたが、スター選手のブラッドリー・ビールを獲りにいったことで、チーム全体としてコストカットを図る必要に迫られ、はじき出される格好でスパーズに放出されました。

 

そのスパーズは、これからリビルディングをしていくチーム。

 

29才のベテランに居場所はなく、スパーズもペインがプレーオフチームで活躍できるようにと、キャンプ前にリリースしました。

 

優勝候補のバックスで、リラードのバックアップとなれば、やりがいのあるポジションです。

 

バックスはさらに一つ、オフェンスの駒を手に入れました。

 

<バックス>

 PG:デイミアン・リラードキャメロン・ペインリンデル・ウィギントンタイタイ・ワシントンJr.

 SG:マリーク・ビーズリー/パット・コノートン/AJ・グリーン/オマリ・ムーア

 SF:クリス・ミドルトン/ジェイ・クラウダー/マージョン・ブーチャン/アンドレ・ジャクソンJr.

 PF:ヤニス・アデトクンボ/ボビー・ポーティス/サナシス・アデトクンボ/クリス・リビンストン

   C:ブルック・ロペス/ロビン・ロペスマーキス・ボールデン

 

 

続いては、バックスからブレイザーズにトレードされたジュルー・ホリデイ。

 

ホリデイは最初から引く手あまただったので、どこが獲るかという争奪戦になっていました。

 

ヒート、クリッパーズシクサーズ・・・・などなど強豪チームがこぞって獲得合戦を行いましたが、最終的に射止めたのはセルティックスでした。

 

よりによって、バックスの最大のライバルとなりそうなセルティックスへの移籍。

 

プレーオフのカンファレンス決勝で、バチバチの因縁対決が見られそうです。

 

セルティックス>    ⇔ <ブレイザーズ

 PG:ジュルー・ホリデイ    PG:マルコム・ブログドン

                   C:ロバート・ウィリアムスⅢ

                 2024年1巡目指名権

                 2029年1巡目指名権

 

ブログドンとロバート・ウィリアムスという先発級選手2人に、さらに1巡目指名権を2つも付けたところに、セルティックスの本気度を感じます。

 

ブラッド・スティーブンスが「パーフェクト・フィットだ」と称した通り、ホリデイは今のセルティックスにピッタリの人材です。

 

オフに入って早々に、チームのハート&ソウルだったマーカス・スマートを手放すという決断をしたセルティックス。

 

ディフェンスの要でもあったスマートの放出を不安視する声もありました。

 

しかし、その穴をホリデイで埋めることができたのは、結果としてグレードアップを図ることに見事に成功したと言えます。

 

ディフェンスはいいものの、オフェンスに難のあったスマートに代えて、ディフェンス力はそのままに、オフェンスでも安定感のあるホリデイを据えることができたのは、セルティックスにとって願ったり叶ったりのシチュエーションです。

 

くしくも、古巣バックスの最大の難敵が、ここにでき上がったという格好になりました。

 

セルティックス>

 PG:ジュルー・ホリデイ/ペイトン・プリチャード/ダラーノ・バントン

 SG:デリック・ホワイト/スビアトスラフ・ミハイリュウジョーダン・ウォルシュJD・デイビソン

 SF:ジェイレン・ブラウン/サム・ハウザー/ジェイ・スクラブ

 PF:ジェイソン・テイタム/オシェイ・ブリセットウェニエン・ゲイブリエル

   C:クリスタップス・ポルツィンギス/アル・ホーフォード/ルーク・コーネット/ニーミアス・ケイタ

 

先発PGだったスマートを出して、Cのポルツィンギスを補強したセルティックスでしたが、結果的にホリデイの獲得でPGポジションまでグレードアップできました。

ホワイトとホーフォードはどちらが先発になるかわかりませんが、いずれにしてもイーストでトップクラスの布陣と言えるでしょう。

不安があるとすれば、ブログドン、両ウィリアムスが抜けたことで、層が薄くなったベンチ層。

今後ベンチメンバーのグレードアップを図るトレードが行われるかもしれません。

 

ブレイザーズ

 PG:スクート・ヘンダーソンマルコム・ブログドン

 SG:アンファニー・サイモンズ/マティース・サイブル/ライアン・ルペア

 SF:シェイドン・シャープ/ケビン・ノックスⅡ/ジャバリ・ウォーカー

 PF:ジェラミー・グラント/クリス・マレートーマニ・カマラジョン・バトラーJr.

   C:ディアンドレ・エイトンロバート・ウィリアムスⅢモーゼス・ブラウンイブー・バジ

 

ブログドン、ウィリアムスともに先発すべき選手になりますが、若手育成に重きを置くブレイザーズでは、控えメンバーとなりそうです。

ブログドンは、ドラフト3位指名のヘンダーソンを育てるためのバックアップに。

ウィリアムスも、若手ホープのシャープと新加入のエイトンにプレータイムを与えるために、ベンチスタートとなりそうです。

両名とも、戦力補強をしたい他のチームに、さらなるトレードで移籍する可能性はあると思います。

Lillard to MIL

 

ついに、リラードのトレードが決まりました。

 

リラード本人は当初、「ヒートにしか行かない」と言っていましたが、タイラー・ヒーローとダンカン・ロビンソンを中心とした交換要員にブレイザーズ側が納得せず、話し合いはそれ以上進展しませんでした。

 

ブレイザーズ側は、バトラーかアデバヨを要求したようですが、それは無理な話。

 

ヒート側は、リーズナブルな契約の若いタレントが少なく、リビルディングに入ろうとするブレイザーズが喜ぶ交換要員が不足していましたが、やはり話をまとめるのは難しかったようです。

 

そして、10月のキャンプインが目の前に迫り、再びトレード話が本格化してきました。

 

どうせ手放すつもりなら、キャンプインする前にカタをつけたいからです。

 

それで浮上してきたチームは、ラプターズやブルズ、セルティックスやシクサーズなど、様々な名前が挙げられていました。

 

しかし、急転直下で成立したのは、ノーマークだったバックスでした。

 

バックスは、オフ中のヤニスの発言がちょっと注目を集めていました。

 

今シーズン終了後に次の延長契約のタイミングを迎えるヤニスが、「再び優勝を目指すつもりがないなら、チームに残らないかもしれない」といった趣旨の発言をしたんですね。

 

もちろんチームを鼓舞する意味の発言だと思いますし、本気で移籍を考えてるわけではないと思いますが、チームの運営サイドに「積極的に補強をしなければ」という空気が生まれたのは確かだと思います。

 

ただ、それがリラード獲得につながるとは思いませんでした。

 

というのも、PGはジュルー・ホリデイで十分うまくいっていたからです。

 

他のポジションの補強、例えば先発SGの補強とかならわかりますが、守備の要であり、ヤニスに次ぐ2番目に重要な選手であったホリデイを放出するという選択をしたのは意外でした。

 

ホリデイとリラードは、同じ1990年生まれの33才。

 

交換しても年齢的なリスクは同じであり、そこは障壁にはなりません。

 

であれば、プレースタイルの交換ということになります。

 

ディフェンシブなホリデイに替えて、オフェンスの決定力があるリラードを、ヤニスの相棒に据えようということです。

 

これは確かに、理に適っていると思います。

 

ヤニスは、圧倒的なフィジカルを誇りますが、オフェンスのレパートリーやシュートの決定力では物足りない部分もあります。

 

その弱点を補うためには、リラードはこれ以上ない人材になります。

 

カリーと双璧をなすシュート力はNBAトップクラスであり、特に試合終盤の”Dame Time”で見せる決定力は、右に出るものがいません。

 

レギュラーシーズンで最高勝率を残すのに、プレーオフに入るとなぜか負けてしまうというバックスの弱点は、まさにここにあります。

 

チームとして安定感のあるバックスに、リラードの決定力と勝負強さが加われば、鬼に金棒と言えるでしょう。

 

サンズも加わった3チーム間のトレードは、こんな感じになりました。

 

<バックス>

 PG デイミアン・リラード(←ブレイザーズ

 

ブレイザーズ

 PG ジュルー・ホリデイ(←バックス)

 C ディアンドレ・エイトン(←サンズ)

 PF トーマニ・カマラ(←サンズ)

 2029年1巡目指名権(←バックス)

 2028年・2030年1巡目指名権交換権(←バックス)

 

<サンズ>

 C ユスフ・ヌルキッチ(←ブレイザーズ

 SG グレイソン・アレン(←バックス)

 SF ナシアー・リトル(←ブレイザーズ

 SG キーオン・ジョンソン(←ブレイザーズ

 

チームごとに見ていきます。

 

<バックス>

 PG:デイミアン・リラードリンデル・ウィギントンタイタイ・ワシントンJr.

 SG:マリーク・ビーズリー/パット・コノートン/AJ・グリーン/オマリ・ムーア

 SF:クリス・ミドルトン/ジェイ・クラウダー/マージョン・ブーチャン/アンドレ・ジャクソンJr.

 PF:ヤニス・アデトクンボ/ボビー・ポーティス/サナシス・アデトクンボ/クリス・リビンストン

   C:ブルック・ロペス/ロビン・ロペスマーキス・ボールデン

 

ヤニス&リラードのインサイド/アウトサイドコンビは、その質・バランスともにNBANo.1の実力と言ってもいいでしょう。

これに、ミドルトンとロペスが脇を固めるラインナップは、盤石の体制と言えます。

唯一の弱点とも言えるSGは、新戦力のビーズリーに期待がかかります。

ただ、バックアップPGはかなりの不安要素。

FAになっているキャメロン・ペインあたりを、是非とも獲りたいところです。

 

ブレイザーズ

 PG:ジュルー・ホリデイスクート・ヘンダーソン

 SG:アンファニー・サイモンズ/マティース・サイブル/ライアン・ルペア

 SF:シェイドン・シャープ/ケビン・ノックスⅡ/ジャバリ・ウォーカー

 PF:ジェラミー・グラント/クリス・マレートーマニ・カマラ

   C:ディアンドレ・エイトンモーゼス・ブラウンジョン・バトラーJr.イブー・バジ

 

リラードを手放したブレイザーズは、バックスからジュルー・ホリデイ、サンズからディアンドレ・エイトンを獲得しました。

ただ、PGにはドラフト3位指名のスクート・ヘンダーソンがいますので、ホリデイはすぐに別のチームへトレードされると見られています。

ホリデイは引く手あまたなので、ホリデイとの交換でフォワードポジションの補強ができるといいのではないかと思います。

サンズ時代いろいろあった元ドラフト1位指名のエイトンは、新チームで心機一転して中心的存在になれるといいですね。

 

<サンズ>

 PG:ブラッドリー・ビールジョーダン・グッドウィンセイベン・リー

 SG:デビン・ブッカー/エリック・ゴードン/ジョシュ・オコーギーキーオン・ジョンソン

 SF:グレイソン・アレン/デイミオン・リー/ナシアー・リトル

 PF:ケビン・デュラント/ケイタ・ベイツ=ジョップ渡邊雄太チメジー・メツ/イシュマイル・ウェインライト

   C:ユスフ・ヌルキッチボル・ボルドリュー・ユーバンクスウドカ・アズブーキ

 

エイトンが抜けたサンズは、同じCポジションにヌルキッチを確保しました。

また、バックスで先発SGを務めたグレイソン・アレンは、毎年3Pの成功率が40%前後で安定していて計算ができます。

今回のトレードで、ウィングポジションの人材があふれ気味になっているので、今後誰がロースターに残り、プレイングタイムはどう分配されるのか、かなり競争が激しくなりそうです。

渡邊は、またもや生き残りをかけたサバイバルゲームに巻き込まれることになりそうです。

Lillard & Blazers

 

ここ数年、オフになるとリラードの去就話が浮上します。

 

本人はブレイザーズ一筋でキャリアを全うしたいと願っていますが、同時に勝てるチームになることを望んでいます。

 

ところがブレイザーズは、勝てるチームどころか、プレーオフにすら行けないシーズンが続いています。

 

もうブレイザーズは諦めて、勝てるチームへ移籍した方がいいんじゃないか?

 

そんな声も年々大きくなっています。

 

そして今年、ドラフト3位指名権を得たブレイザーズは、リラードと同じPGのスクート・ヘンダーソンを指名しました。

 

もちろん、わざとそうしたわけではなく、3位で指名できるベストなタレントが、たまたまPGだったというわけです。

 

ただ、これでますますリラードが出ていきやすい環境が整ったとも言えます。

 

噂では、ヒートがトレード先の最有力候補と言われていますが、タイラー・ヒーローやダンカン・ロビンソンを中心とした交換相手に、ブレイザーズが満足していないという話もあります。

 

では、他にどんなシナリオが考えられるのか?

 

ちょっとおもしろいトレード案があったので、ご紹介したいなと思います。

 

ブレイザーズ

 SF/SG:デマー・デローザン(←ブルズ)

 PF:ドレイモンド・グリーン(サイン&トレード)(←ウォリアーズ)

 

<ウォリアーズ>

 C:ユスフ・ヌルキッチ(←ブレイザーズ

 PF:パトリック・ウィリアムス(←ブルズ)

 SG:シェイドン・シャープ(←ブレイザーズ

 2026年ドラフト1巡目指名権(←ブレイザーズ

 

<ブルズ>

 SG:アンファニー・サイモンズ(←ブレイザーズ

 PF:ジョナサン・クミンガ(←ウォリアーズ)

 2030年ドラフト1巡目指名権(←ブレイザーズ

 

これは、リラードにベテランのヘルプを集めて、ブレイザーズで勝てるチームを作ろうというトレード案です。

 

絡むウォリアーズとブルズにとってもおもしろい戦力補強になるので、順番に見ていきたいと思います。

 

ブレイザーズ

 PG:デイミアン・リラード

 SG:スクート・ヘンダーソン/キーオン・ジョンソン

 SF:デマー・デローザン/マティース・サイブル

 PF:(ジェラミ・グラント)/ナシアー・リトル

   C:ドレイモンド・グリーン/トレンドン・ワトフォード

 

サイモンズ、シャープ、ヌルキッチが抜けて、デローザンとグリーンが入ります。

若手のホープをベテランの実力者と交換し、今勝つためのチーム作りを行う形ですね。

Cがいないので、まだ不完全ではありますが、これでゴール下にサイズが加われば、なかなかのメンバーにはなります。

何年か戦って結果が出なければ、ヘンダーソンを中心にリビルディングを始めればいいので、やり直しも利くと思います。

 

<ウォリアーズ>

 PG:クリス・ポールゲイリー・ペイトン

 SG:ステフ・カリー/シェイドン・シャープ

 SF:クレイ・トンプソン/モーゼス・ムーディー

 PF:アンドリュー・ウィギンス/パトリック・ウィリアムス

   C:ユスフ・ヌルキッチ/ケボン・ルーニー

 

ウォリアーズはグリーンとクミンガが抜け、ヌルキッチ、パトリック・ウィリアムス、シャープが加わります。

ヌルキッチは、しばらく真のCが不在だったゴール下にサイズをもたらします。

そして、ウィリアムスとシャープは、いずれも才能の原石のような若手のホープ

ベンチ層を厚くしますし、カリー後のウォリアーズを支える中心選手にもなれます。

特にシャープは、オールスターに成長する才能を秘めていると思います。

 

<ブルズ>

 PG:(アイヨ・ドスンム)/アレックス・カルーソ/(ロンゾ・ボール)

 SG:アンファニー・サイモンズ/コービー・ホワイト

 SF:ザック・ラビーン/デイレン・テリー

 PF:ジョナサン・クミンガ

   C:ニコラ・ブチェビッチ/アンドレ・ドラモンド/マルコ・シモノビッチ

 

ブルズはデローザンとパトリック・ウィリアムスが抜け、サイモンズとクミンガが入ります。

33才のデローザンを24才のサイモンズと交換するということで、世代交代を図るという図式にはなります。

若手のウィリアムスは手放したくないですが、代わりにポジションと年齢が変わらないクミンガを獲れますので、ここはトントンかもしれません。

 

三者三様のチーム模様となりますが、意外と3チームともに損した感じはしない、バランスの取れたトレードになっているのではないかと思います。

個人的には、ウォリアーズにシャープとウィリアムスの若手2人がブレンドされるのが、意外といい感じになるのではないかと想像してしまいます。

 

果たして、肝心のリラードの去就はどうなるのか?

ブレイザーズの判断が注目されます。

Collins to Utah

 

<ジャズ>

 PF:ジョン・コリンズ

 

<ホークス>

 SF:ルーディ・ゲイ

 将来のドラフト2巡目指名権

 

何年もの間ずっとトレードの噂が消えなかったコリンズですが、ついにトレードされることになりました。

 

ただ、オールスタークラスの評価を受けていた頃から比べると、その評価は急落。

 

タダ同然でコストカットのために放出されるという結末になりました。

 

3年目に21.6点/10.1リバウンド/3P40.1%をマークした時は、近い将来オールスター間違いなしと言われていました。

 

しかし、そこから徐々に成績が下降し、昨シーズンは13.1点/6.5リバウンド/3P29.2%という低調な数字に終わってしまいました。

 

ただ、まだ25才と若く、チャンスが増えれば元の成績を取り戻す可能性も十分あります。

 

リビルディングを始めたジャズは、時間とサラリーキャップに余裕があります。

 

昨シーズン大躍進したマルッカネンも、2年目にブレイクしたものの、その後使われ方などが変わって成績を落とし、ジャズ移籍をきっかけに再ブレイクを果たしました。

 

コリンズもその同じルートを辿って、ジャズに来て復活というシナリオもありえます。

 

ジャズ再生工場は二匹目のどじょうを拾ったのか、注目されます。

 

<ジャズ>

 PG:コリン・セクストン/クリス・ダン

 SG:ジョーダン・クラークソン/オチャイ・アグバジ/キヨンテ・ジョージ

 SF:ラウリ・マルッカネン/テイレン・ホートン=タッカー/シモーネ・フォンテッキオ

 PF:ジョン・コリンズテイラー・ヘンドリックス/ルカ・サマニッチ

   C:ウォーカー・ケスラー/ケリー・オリニク

 

コリンズはとりあえず先発PFに収まりますが、今年のドラフト9位で同じPFのテイラー・ヘンドリックスを指名しています。

 

昨シーズンの新人王候補にも挙がったウォーカー・ケスラーもいて、インサイドのタレントは豊富です。

 

あとはガードに育成すべき若手タレントが増えてくれば、ジャズのりビルディングは順調に進んでいくと言えるでしょう。

 

<ホークス>

 PG:トレイ・ヤング/コービー・バフキン

 SG:デジョンテ・マレー/ボグダン・ボグダノビッチ

 SF:サディック・ベイ/AJ・グリフィン/ルーディ・ゲイ

 PF:ディアンドレ・ハンター/ジェイレン・ジョンソン

   C:クリント・カペラ/オニエカ・オコングー

 

コリンズの抜けた先発PFの枠は、まだ流動的でしょう。

 

3年目のジェイレン・ジョンソンを先発に上げたいところですが、ハンター、ベイ、グリフィンとSFにタレントが重なっています。

 

当面は、ハンターをPFにスライドさせ、ベイかグリフィンを先発SFで使う方がバランスが取れるのではないかと考えます。

 

SFハンター、PFオコングーというパターンもあるので、組み合わせは様々な候補が考えられるでしょう。