NBA Draft 2019

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【1位 ペリカンズ】

 Zion Williamson(ザイオン・ウィリアムソン) 6−7(201cm) PF デューク大1年

 22.6点/8.9リバウンド/1.8ブロック/2.1スティール/FG68.0%/3P33.8%

 

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ペリカンズは予想通り、ザイオンを1位指名。

ザイオンはプレースタイルも規格外ですが、客を呼べるスター性も抜群なので、デイビス問題で揺れていたペリカンズのファンを、もう一度熱狂させてくれる存在になるでしょう。

デイビスに出て行かれてかわいそうなペリカンズに、神様がくれたプレゼントなのかもしれませんね。

 

 

【2位 グリズリーズ

 Ja Morant(ジャー・モラント) 6−3(191cm) PG マレー州立大2年

 24.5点/10.0アシスト/5.7リバウンド/1.8スティール/FG49.9%/3P36.3%

 

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こちらもグリズリーズが宣言していた通り、モラントとなりました。

ドラフト直前にマイク・コンリーを放出し、完全に司令塔を任せる体制を作りました。

NCAAでアシストを記録し始めて以降、初めて平均20点・10アシストを記録するという偉業を成し遂げたモラントが、NBAのステージでどんなスタッツを残していくのか、非常に注目です。

 

 

【3位 ニックス】

 RJ Barrett(RJ・バレット) 6−7(201cm) SG デューク大1年(カナダ)

 22.6点/7.6リバウンド/4.3アシスト/0.9スティール/FG45.4%/3P30.8%

 

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こちらも予想通り、ニックスがバレットを指名しました。

バレットは、シーズン前にはNo.1ピックに予想されていた選手であり、今でもその評価は変わりません。

たまたま3位指名とはなりましたが、3位で1位の人材を取れたという意味では、ニックスにとってはラッキーでした。

バレットはカナダ人ですが、母親がNY出身ということもあり、ニックスでプレーできることをことのほか喜んでいます。

相思相愛のフランチャイズプレイヤーとして、NYの顔となっていくでしょう。

 

 

【4位 ペリカンズ⇒ホークス】

 DeAndre Hunter(ディアンドレ・ハンター) 6−8(203cm) SF/PF バージニア大2年

 15.2点/5.1リバウンド/2.0アシスト/0.6スティール/FG52.0%/3P43.8%

 

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レイカーズがADのトレードでペリカンズに譲った4位指名権は、ホークスがGETし、優勝したバージニア大のディアンドレ・ハンターを指名しました。

ハンターは力強い体格を持ち、ディフェンス力に優れていますが、3Pを決められるシュート力も持ち合わせています。

SFとPF両方でプレーでき、攻守両面で貢献できるので、チームにとっては大きな戦力となります。

トレイ・ヤング、ジョン・コリンズと並び、ホークスの若手3本柱となっていくと思います。

 

 

【5位 キャブス】

 Darius Garland(ダリアス・ガーランド) 6−3(191cm) PG ヴァンダービルト大1年

 16.2点/3.8リバウンド/2.6アシスト/0.8スティール/FG53.7%/3P47.8%

 

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5位のキャブスは、PGのガーランドを指名し、驚かせました。

なぜなら、昨年指名したコリン・セクストンと同じようなタイプだったからです。

スコアリングPGを2人揃えてどうするつもりなのか?

 

ブレイザーズのリラード&マッカラムのようにプレーさせるのだろうという説も聞かれますが、ちゃんとSGのサイズがあるマッカラムとは違い、セクストン&ガーランドはPGサイズが2人です。

ディフェンス面のミスマッチなど、リスクを抱えてまでダブルPGを試す必要があるのか?

 

今後どちらかのトレードがないとすると、非常に疑問の残る指名になります。

 

 

【6位 サンズ⇒ウルブス】

 Jarrett Culver(ジャレット・カルバー) 6−7(201cm) SG テキサス工科大2年

 18.5点/6.4リバウンド/3.7アシスト/1.5スティール/FG46.1%/3P30.4%

 

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6位は、ウルブズがサンズから指名権を獲得し、カルバーを指名しました。

カルバーは、八村塁のゴンザガ大がトーナメントで敗れた相手である、テキサス工科大のエース。

攻守両面で優れ、堅実なプレーができるタイプです。

NBAでSGとしてやっていくには、もう少し3P成功率をアップさせたいところですね。

 

 

【7位 ブルズ】

 Coby White(コービー・ホワイト) 6−5(196cm) PG/SG ノースカロライナ大1年

 16.1点/4.1アシスト/3.5リバウンド/1.1スティール/FG42.2%/3P35.3%

 

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PGが補強ポイントだったブルズは、長身のコンボガードであるホワイトを指名。

サイズとオフェンス力は魅力的であるものの、ハーフコートでのゲームメイクはまだ発展途上。

NBAで先発PGを務めるためには、そのあたりの成長が必要になりそうです。

 

 

【8位 ホークス⇒ペリカンズ】

 Jaxson Hayes(ジャクソン・ヘイズ) 7−0(213cm) C テキサス大1年

 10.0点/5.0リバウンド/2.2ブロック/FG72.8%/FT74.0%

 

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ペリカンズは、レイカーズから獲得した4位指名権をホークスに譲り、代わりに8位・17位・35位の指名権と交換して、複数のロールプレイヤーを指名する方法を取りました。

8位で指名したのは、ADの後釜として将来のセンター候補となるヘイズ。

7フッターで走力があり、現代NBAの速い展開で生かせるビッグマンになりそうです。

 

 

【9位 ウィザーズ】

 Rui Hachimura(八村塁) 6−8(203cm) SF/PF ゴンザガ大3年(日本)

 19.7点/6.5リバウンド/1.5アシスト/0.9スティール/FG59.1%/3P41.7%

 

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11〜13位ぐらいの指名が予想されていた八村ですが、9位でウィザーズに。

日本人初の1巡目指名というだけでも偉業ですが、TOP10入りはさらにスゴイこと。

 

ウィザーズはFAが多く、フォワード・ポジションはまだ固まっていません。

うまくすれば先発も狙える可能性があるので、ルーキーシーズンから出場機会に恵まれ、たくさんの経験を積むことができるでしょう。

八村の成長にとっては、いいチームに入ったと言えるかもしれません。

 

 

【10位 ホークス

 Cameron Reddish(キャメロン・レディッシュ) 6−8(203cm) SF デューク大1年

 13.5点/3.7リバウンド/1.9アシスト/1.6スティール/FG35.6%/3P33.3%

 

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4位でハンターを指名したホークスは、10位でレディッシュも獲得。

ハンターとレディッシュのフォワードコンビは、バランスも取れてポテンシャルも高く、今後が楽しみな存在となりそうです。

レディッシュは、高校卒業時は全米トップクラスのタレントと評価されていた選手。

デュークで埋もれていた潜在能力を、NBAの舞台で大いに発揮してもらいたいですね。

 

 

【11位 ウルブス⇒サンズ】

 Cameron Johnson(キャメロン・ジョンソン) 6−9(206cm) SF/PF ノースカロライナ大4年

 16.9点/5.8リバウンド/2.4アシスト/1.2スティール/FG50.6%/3P45.7%

 

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このドラフト最初のビックリ指名だったかもしれません。

サンズは6位指名権をウルブスに譲ってトレードダウンし、11位でノースカロライナ大の4年生であるキャメロン・ジョンソンを指名しました。

ジョンソンは長身でシュート力のあるフォワードですが、既に23才の4年生で、伸びしろを大して期待できないことから、1巡目下位か2巡目の指名が予想されていました。

それがいきなりロッタリーピックに入ってきてしまったものだから、関係者は一様に驚きを隠せませんでした。

サンズの狙いがどこにあるのか定かではありませんが、誰もが驚いた指名でした。

 

 

【12位 ホーネッツ】

 PJ Washington(PJ・ワシントン) 6−8(203cm) PF ケンタッキー大2年

 15.2点/7.5リバウンド/1.8アシスト/1.2ブロック/FG52.2%/3P42.3%

 

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ホーネッツは純粋なPFが少なく、SFやCの選手がPFを兼任していることが多いチームでした。

そこで、ケンタッキー大のワシントンを指名。

上背はないものの、パワーがあって3Pを打てる器用さも持ち合わせています。

ポジションのニーズを埋めるには、うってつけの素材かもしれません。

 

 

【13位 ヒート】

 Tyler Herro(タイラー・ヒロー) 6−6(198cm) SG ケンタッキー大1年

 14.0点/4.5リバウンド/2.5アシスト/1.1スティール/FG46.2%/3P35.5%/FT93.5%

 

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シュータータイプのSGで、FT93.5%の正確なシュート力が最大の武器。

コンボガードとしてPGポジションも少しカバーすることができるため、ドラギッチ以外にPGがいないチーム事情の中では貴重な人材となりそうです。

 

 

【14位 セルティックス】

 Romeo Langford(ロミオ・ラングフォード) 6−6(198cm) SG インディアナ大1年

 16.5点/5.4リバウンド/2.3アシスト/0.8ブロック/0.8スティール/FG44.8%/3P27.2%

 

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1on1で勝負できるオフェンスのクリエイター。

ケガの影響もあって評価を落としましたが、高校卒業時点では全米トップクラスの評価を得ていました。

PGやSFは多いものの、純粋なSGが少ないチーム事情もあるので、戦力に成長してくれれば、セルティックスのロースターバランスを向上させることができるでしょう。

あとは20%台の3P成功率は、何とかしたいところです。

 

 

さて、ここまでがロッタリーピックとなります。

以降は個人的に注目している選手だけピックアップしていきたいと思います。

 

 

【17位 ホークス⇒ペリカンズ】

 Nickeil Alexander-Walker(ニキール・アレクザンダー・ウォーカー) 6−6(198cm) SG バージニア工科大2年(カナダ)

 16.2点/4.1リバウンド/4.0アシスト/1.9スティール/FG47.4%/3P37.4%

 

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左がニキール・アレクザンダー・ウォーカーで、右がシェイ・ギルジャス・アレクザンダー。

2人はいとこ同士で同い年。そして、高校時代はチームメイトでした。

 

シェイはケンタッキー大に進学し、1年生でアーリーエントリーしてクリッパーズ入り。

ルーキーシーズンから見事に先発PGの座を勝ち取りました。

 

キールは、バージニア工科大に進み、2年生でアーリーエントリー。

1年遅れで、シェイと同じNBAの舞台に立つことができました。

ドラフト会場で喜び合う2人の姿が、とても印象的でした。

 

 

【18位 ペイサーズ

 Goga Bitadze(ゴガ・ビターゼ) 7−0(213cm) C ジョージア共和国

 14.0点/5.9リバウンド/0.7アシスト/2.1ブロック/FG60.3%/3P40.9%

 

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十分なサイズと絶妙なタイミングでブロックを量産できるビッグマン。

3Pを40%の確率で決められるシュート力も持ち合わせ、今回のドラフトで2番目に評価の高いセンター。

既にマイルズ・ターナーとドマンタス・サボニスと2人のビッグマンがいますが、タレント重視の指名となりました。

 

 

【20位 セルティックス⇒シクサーズ

 Matisse Thybulle(マティース・サイブル) 6−6(198cm) SF/SG ワシントン大4年

 9.1点/3.1リバウンド/2.1アシスト/3.5スティール/2.3ブロック/FG41.5%/3P30.5%

 

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アンドレ・ロバーソンやセフォローシャのようなディフェンスのスペシャリスト。

平均31.1分の出場での3.5スティール&2.3ブロックは、40分換算にすると4.4スティール&2.8ブロックという驚異的なスタッツ。

オフェンス力のなさが危惧されるが、3P成功率は2年生時に40.5%、3年生時も36.5%と高い数字だったので、優秀な3&Dプレイヤーになれる可能性があります。

 

 

【21位 サンダー⇒グリズリーズ

 Brandon Clarke(ブランドン・クラーク) 6−8(203cm) PF ゴンザガ大3年(カナダ)

 16.9点/8.6リバウンド/1.9アシスト/3.2ブロック/1.2スティール/FG68.7%

 

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八村の同僚クラークは、21位でグリズリーズに指名されました。

上背はありませんが、40分換算すると4.4本というブロック力は本物。

トランジッションの速い現代NBAでは、スモールラインナップのCとしても機能しそうです。

チームには、上背があって3Pも打てるジャーレン・ジャクソンJr.がいるので、クラークの弱点を補ってくれるいいコンビになると思います。

 

 

【22位 セルティックス】

 Grant Williams(グラント・ウィリアムス) 6−8(203cm) PF テネシー大3年

 18.8点/7.5リバウンド/3.2アシスト/1.5ブロック/FG56.5%/FT81.9%

 

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今年のオールアメリカンの5人に選ばれたインサイドプレイヤー。

サイズや身体能力のなさからドラフトの評価は上がりませんでしたが、常に安定した結果を残していて実績は十分です。

セルティックスは、ホーフォードがFAで抜けることが濃厚なため、即戦力として期待がかかります。

 

 

【24位 セルティックス⇒サンズ】

 Ty Jerome(タイ・ジェローム) 6−6(198cm) PG/SG バージニア大3年

 13.6点/4.2リバウンド/5.5アシスト/1.5スティール/FG43.5%/3P39.9%

 

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NCCA優勝したバージニア大の長身コンボガード。

先発PGがいないサンズは、ジェロームをその座に据えるつもりなのでしょうか?

11位の指名権も持っていたので、そっちを使って先発PG候補を獲得した方がよかったのではないかと思います。

サンズが11位で指名したキャメロン・ジョンソンは、2巡目指名も予想されていた選手だったので、おそらくこの24位でも指名できた選手できただけに、もったいないチョイスだなあと感じてしまいます。

 

 

【25位 ブレイザーズ

 Nassir Little(ナシアー・リトル) 6−6(198cm) SF ノースカロライナ大1年

 9.8点/4.6リバウンド/0.7アシスト/0.5ブロック/0.5スティール/FG48.0%

 

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ロッタリーピックも予想されていたリトルですが、ここまで落ちてしまいました。

身体能力の高さが売りで、高校卒業時はトップクラスの評価を得ていましたが、大学では控えに甘んじてプレータイムも短く、前評判通りの結果を残せませんでした。

ブレイザーズは両フォワード・ポジションが手薄なので、先発クラスの選手に成長してくれれば、この下位指名で貴重な人材を手にすることになるでしょう。

 

 

【29位 ラプターズ⇒スパーズ】

 Keldon Johnson(ケルドン・ジョンソン) 6−6(198cm) SF/SG ケンタッキー大1年

 13.5点/5.9リバウンド/1.6アシスト/0.8スティール/FG46.1%/3P38.1%

 

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こちらもまた、ロッタリーピックの素材が下位まで落ちてきたパターン。

そして、そういう人材を抜け目なくGETするのがドラフト巧者のスパーズですね。

手薄なSFポジションに、ロッタリーピックの素材を29位で取るのはさすがです。

後々、なんで他のチームは取らなかったんだろう?となりそうな指名です。

 

 

これ以降は2巡目になります。

 

 

 【34位 シクサーズ⇒ホークス】

 Bruno Fernando(ブルーノ・フェルナンド) 6ー10(208cm) C メリーランド大2年(アンゴラ

 13.6点/10.6リバウンド/2.0アシスト/1.9ブロック/FG60.7%/FT77.9%

 

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アフリカのアンゴラ共和国初のドラフト指名選手

昔ながらのパワー系ビッグマンで、1巡目中位での指名も予想されていました。

ホークスは、SF/SGのレディッシュ、SF/PFのハンター、そしてC/PFのフェルナンドと、ポジションバランスの良い指名をしている今年のドラフトです。

 

 

【44位 ヒート⇒ナゲッツ

 Bol Bol(ボル・ボル) 7ー3(221cm) C オレゴン大1年

 21.0点/9.6リバウンド/2.7ブロック/0.8スティール/FG56.1%/3P52.0%

 

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上位指名が予想され、20人しか呼ばれないグリーンルームにも招かれていたボル・ボルでしたが、まさかの2巡目落ち。

しかも、2巡目も中盤の44位という順位は驚きでした。

実力というよりも、長身の体型と足の疲労骨折でシーズン絶望となったケガの再発を危惧してか、各チームが必要以上に敬遠した格好となりました。

 

ただ、おもしろいのはナゲッツが獲得したということ。

ナゲッツは昨年のドラフトでも、ケガがなければ1位指名もありえたマイケル・ポーターJr.の指名に踏み切り、そのポテンシャルに賭けるチャレンジャー精神にはすごいものがあります。

将来、ポーターやボル・ボルが活躍し出した時、ナゲッツのドラフト戦略が脚光を浴びることになるかもしれません。

 

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【55位 ニックス⇒キングス】

 Kyle Guy(カイル・ガイ) 6ー2(188cm) PG/SG バージニア大3年

 15.4点/4.5リバウンド/2.1アシスト/FG44.9%/3P42.6%/FT83.3%

 

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今年のNCAAトーナメントでファイナル4MVPに輝いたシューター。

バージニア大からは、4位ハンター、24位ジェロームに続いて3人目の指名となりました。

サイズは小さいですが、そのクラッチシューターぶりは大舞台でも存分に発揮されましたので、スティーブ・カーのようなシュート職人としてNBAで生き残っていってくれるといいなあと思います。

 

 

最後にマヌート・ボル(231cm)と息子ボル・ボル(221cm)の写真を

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