Stats of the night

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4/10のゲームで少し珍しいスタッツが記録されたので、ちょっとご紹介。

 

【ゲイリー・トレントJr.(ラプターズ)】

 44点・7リバウンド・4アシスト・FG17/19本(89.5%)・3P7/9本・FT3/3本

 

 

80%以上のFG成功率で40点以上を挙げたのは、ラプターズのチーム史上、クリス・ボッシュ以来2人目のことだそうです。

 

 

89.5%というFG成功率は、44点以上マークした選手の中では、NBA史上2番目に高い成功率だったそうです。

1番高かった記録は、1983年にマイク・ウッドソンがマークした91.7%(48点)だそうです。

 

 

また、3Pを9本以上放って、40点以上&FG成功率85%以上を達成したのは、クレイ・トンプソンに続いて史上2人目だそうです。

2Pよりも確率の低い3Pをそれだけ打って、かつこれだけ高い成功率をマークしたという記録ですね。

 

ちなみに、ゲイリー・トレントJr.はブレイザーズからトレードで加入した後、まだ10試合しか出ていません。

その短い間に、多大なインパクトを残す活躍を見せています。

 

●4試合目 対サンダー 31点をマーク(FG12/22本・3P6/11本)

●5試合目 対ウォリアーズ 24点をマーク(FG8/14本・3P6/91本)

●6試合目 対ウィザーズ 逆転のブザービーター3Pでチームを勝利に

●9試合目 対キャブス 44点をマーク(FG17/19本・3P7/9本)

 

最初の3試合を外した直近の7試合の平均で見ると、「22.1点・FG50.9%・3P46.4%」というエース級の成績を残しています。

通常は、チームにフィットするだけでも多少なり時間がかかるものですが、いきなりチームの中心となる活躍をしているのはスゴイです。

ブレイザーズでは主に6thマンとして起用されていましたが、ラプターズでは中心選手になるかもしれませんね。

 

 

【イネス・カンター(ブレイザーズ)】

 24点・30リバウンド(オフェンス12・ディフェンス18)

 

 

30リバウンドは、ブレイザーズのチーム史上最多記録だそうです。

なお、2018年のシーズン以来、最も多いリバウンドの記録でした。

 

 

2000年以降で30リバウンド以上をマークしたのは、わずかに4人のみだそうです。

 

★2010年:ケビン・ラブ(ウルブス)

★2012年:アンドリュー・バイナム(レイカーズ

★2018年:ドワイト・ハワード(ホーネッツ)

★2021年:イネス・カンター(ブレイザーズ

 

 

さらに、その中で20点以上&30リバウンド以上をマークしたのは、こちらの3人だけだそうです。

 

★2010年:ケビン・ラブ(ウルブス) 31点・31リバウンド

★2018年:ドワイト・ハワード(ホーネッツ) 32点・30リバウンド

★2021年:イネス・カンター(ブレイザーズ) 24点・30リバウンド

 

ブレイザーズの正センターはユスフ・ヌルキッチですが、ケガの影響があって18試合しか出場できていません。

その穴を埋めていた控えのカンターの方が、今シーズンはいい成績を残しています。

2人の先発出場時の成績比較です。

 

◆ユスフ・ヌルキッチ 18試合・22.2分・9.4点・7.4リバウンド・FG48.6%

◆イネス・カンター  34試合・30.2分・13.4点・13.4リバウンド・FG59.1%

 

もう明らかにカンターの方が、ヌルキッチを凌駕してますね。

カンターはトータルでも平均12.0リバウンドで、堂々のリーグ4位にランクされています。 

シーズン終了後にはFAになるので、引く手あまたとなりそうです。

CP3 Effect

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リーグの勝率トップに立っているジャズの快進撃に隠れていますが、2位につけるサンズの好調ぶりも見逃せません。

 

最初の16試合は8勝8敗スタートでしたが、それ以降の36試合で29勝7敗(勝率80.6%)と勝ち続けています。

 

やはり、その要因はこれではないでしょうか?

 

 

過去にクリス・ポールが新チームに移籍した際の成績を、前年の成績と比較した表です。

わかりやすく勝率もつけてみます。

 

クリッパーズ 32勝50敗(勝率39.0%)⇒ 40勝26敗(勝率60.6%)

ロケッツ 55勝27敗(勝率67.1%)⇒ 65勝17敗(勝率79.3%)

サンダー 49勝33敗(勝率59.8%)⇒ 44勝28敗(勝率61.1%)

サンズ 34勝39敗(勝率46.6%)⇒ 37勝15敗(勝率71.2%)

 

どのチームも明らかに上がっていますね。

 

サンダーだけ微増に見えるかもしれませんが、これには理由があります。

49勝の前年は、ウェストブルックとポール・ジョージの2大エースを擁した強豪時代のサンダー。

一方、クリス・ポール加入後のサンダーは、シェイ・ギルジャス=アレクザンダーとダニーロガリナーリを中心としたリビルディングモードのチーム構成。

それで前年の成績を上回ってしまったというのは、ある意味「事件」でした。

 

今回のサンズは、勝率のアップ幅で言えば、過去最高のジャンプアップです。

前年は5割を下回っていたチームを、7割超えの成績に導いているわけですから。

しかも、クリス・ポール以外のメンバーは、前年とほとんど変わっていません。

デビン・ブッカー、ディアンドレ・エイトン、ミケル・ブリッジズ、キャメロン・ジョンソン、ダリオ・シャリッチといった主力メンバーは昨年と同じ。

新加入で主力になっているのは、ジェイ・クラウダーぐらいです。

 

つまり、新戦力の大型補強もなく、昨年とほぼ変わらないメンバーでありながら、チーム成績は爆上がりしてるんですね。

これを「クリス・ポール効果」と呼ばずして、何と説明すればいいのか、という感じです。

 

古巣のクリッパーズが、カワイ・レナードとポール・ジョージという大型補強をしながら、先発PGが固定できないことで伸び悩んでいるのが何とも皮肉です。

もしクリス・ポールクリッパーズに行っていたら、今頃もう優勝してたかもしれませんねぇ〜

少なくとも、レイカーズがコケている今シーズンなら、優勝候補筆頭だったでしょう。

Early trade plans

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トレードデッドラインは過ぎてしまいましたが、こんなトレードをしておけばよかったのになあ、あんなトレードをしておけばよかったのになあ、という残念な思いはいっぱい残っています。

 

気が早いようですが、そんな心残りを振り返って、やっぱりこういうトレードをした方がいいんじゃない?というプランを集めた提案になります。

 

特に、今シーズン調子の上がらなかったチームは、積極的にチーム改造に動くべきではないかと思っています。

 

 

①先発ビッグマンのシャッフル

 

ペリカンズ>

 C マイルス・ターナー(←ペイサーズ

 

マブス

 C スティーブン・アダムス(←ペリカンズ)

 

ペイサーズ

 PF マキシ・クリーバー(←マブス

 C ジャクソン・ヘイズ(←ペリカンズ)

 2021年1巡目指名権(←ペリカンズ)

 

ザイオンとブランドン・イングラムを擁し、将来有望なペリカンズですが、チームはディフェンス面に課題を抱えています。

しかも、強みなはずのインサイドでのディフェンスが弱く、ブロックショットはリーグで下から3番目の4.2本しかありません。

 

ティーブン・アダムスはハードワークが身上ですが、ショットブロッカーではありません。

オフェンスでも外から打てないため、ザイオンに必要なインサイドのスペースを占拠してしまいます。

 

最初からこのペアリングは疑問視されていましたが、ペリカンズにはチームの宝であるザイオンを生かせるセンターが必要です。

ブロック力があり、オフェンスでは外に開いてゴール下のスペースを空けられるようなビッグマン・・・・

 

そう、それはまさにマイルス・ターナーがピッタリの存在です。

現在リーグダントツのブロック王であるターナーは、1人で3.5本もブロックしています。

ペリカンズ全体の4.2本に迫るスタッツを、1人で稼いでいます。

 

一方のペイサーズは、サボニスとターナーの組み合わせがずっとギクシャクしていました。

サボニス中心にインサイドを組み立てるなら、サボニスを補完するような役割のビッグマンを隣りに置いた方が賢明です。

 

マキシ・クリーバーは、十分なサイズがあり、3Pも43.5%と高い成功率を誇っています。

また、若くてポテンシャルのあるジャクソン・ヘイズも一緒に獲得することができます。

さらには、ペリカンズの1巡目指名権までついてきます。

 

マブスはと言うと、実質的にはクリーバーとアダムスの交換になります。

上背はあるものの線が細いポルツィンギスの隣りには、アダムスのような身体を張れる用心棒が必要です。

似たタイプのクリーバーと並ぶラインナップよりも、タイプの違うアダムスと組んだ方が、チームとしてのバランスも良くなるでしょう。

 

では、ロースターを見ていきます。

今シーズン終了後の話になるので、オフにFAとなる選手には(   )をつけています。

チームに残らない可能性がある、という意味になります。

 

ペリカンズ>

 PG:ロンゾ・ボール/(アイザイア・トーマス)/カイラ・ルイスJr.

 SG:エリック・ブレッドソー/ニキール・アレクザンダー=ウォーカー

 SF:ブランドン・イングラム/ジョシュ・ハート/ウェスリー・イワンドゥ/(ナジ・マーシャル)

 PF:ザイオン・ウィリアムソン/(ジェイムズ・ジョンソン)/ウェ二エン・ゲイブリエル

   C:マイルス・ターナー/(ウィリー・エルナンゴメス)/(ウィル・マグネイ)

 

アダムスに代わってターナーが入ることで、ディフェンスではブロック、オフェンスでは3Pも打てるようになるので、ザイオンの邪魔をせず、補完できるようになります。

若くて走るチームにピッタリのビッグマンとなるでしょう。

 

マブス

 PG:ルカ・ドンチッチ/ジェイレン・ブランソン/トレイ・バーク/タイレル・テリー

 SG:ジョシュ・リチャードソン/(JJ・レディック)/ジョシュ・グリーン/(ネイト・ヒントン)

 SF:ドリアン・フィニー・スミス/(ティム・ハーダウェイJr.)/(タイラー・ベイ)

 PF:クリスタップス・ポルツィンギス/ドワイト・パウエル/(ニコロ・メリ)

   C:ティーブン・アダムス/ウィリー・コーリー・スタイン/(ボバン・マリヤノビッチ)

 

マブスは逆に、ゴール下で身体を張れるアダムスが入ることで、ポルツィンギスの負担を軽くすることができます。

ポルツィンギスはアウトサイドでプレーさせた方が、よりその特色を発揮できるでしょう。

 

ペイサーズ

 PG:マルコム・ブログドン/(TJ・マッコーネル)/アーロン・ホリデイ/ジェイレン・レキュー

 SG:キャリス・ルバート/ジェレミー・ラム/エドモンド・サムナー/(カシアス・スタンリー)

 SF:TJ・ウォーレン/ジャスティン・ホリデイ/(キーラン・マーティン)/(ブライアン・ボウエン)

 PF:マキシ・クリーバー/(ダグ・マクダーモット)/(ジャカール・サンプソン)/(オシェイ・ブリセット)

   C:ドマンタス・サボニス/ジャクソン・ヘイズ/ゴガ・ビターゼ

 

ゴール下に陣取らず、3Pラインに開けるクリーバーが入ることで、サボニスが自由にプレーできるようになります。

若手のヘイズが成長してくれば、PFサボニス、Cヘイズで、クリーバーがPFとCのバックアップに回る組み合わせも可能でしょう。

 

 

クリッパーズが大物PGを獲得

 

クリッパーズ

 PG ラッセル・ウェストブルック(←ウィザーズ)

 2023年2巡目指名権(←ホーネッツ)

 2024年2巡目指名権(←ホーネッツ)

 

<ウィザーズ>

 SG ルーク・ケナード(←クリッパーズ

 PG パトリック・ビバリー(←クリッパーズ

 C ダニエル・オトゥル(←クリッパーズ

 2021年2巡目指名権(←クリッパーズ

 

<ホーネッツ>

 C イビチャ・ズーバッツ(←クリッパーズ

 

シーズン途中にラジョン・ロンドを入れたクリッパーズですが、それで優勝に届かなかった場合、次こそ本格的に先発PGの人材を探す必要に迫られると思います。

そこでGETできる大物PGということで、ウェストブルックを獲得するトレード案です。

 

44.2/47.1milと高額なウェストブルックですが、ここ15試合は24.6点・10.9リバウンド・12.5アシスト・1.8スティール・FG44.8%・3P37.0%と調子を取り戻してきました。

この成績が残せるなら、多少値が張っても獲る意味が出てきます。

 

対するウィザーズは、ウェストブルックを獲ってもプレーオフチームになることはできませんでした。

勝てないとなると、高額年俸のベテランをキープする意味はあまりありません。

 

ビバリーとケナードは、それぞれ空いている先発PGと先発SFに充てることができ、年俸も手頃です。

特にケナードは3P47.1%と高確率で、ウィザーズに必要なシューティングをもたらしてくれます。

 

ホーネッツは、コーディ・ゼラーとビヨンボが両方FAになった後の先発Cを探しています。

ズーバッツは安価で安定感があり、お買い得な若手ビッグマンになります。

 

クリッパーズ

 PG:ラッセル・ウェストブルック/ラジョン・ロンド/(レジー・ジャクソン

 SG:ポール・ジョージ/テランス・マン/(ジェイ・スクラブ)

 SF:カワイ・レナード/(ニコラ・バトゥーム)/(アミーア・コフィー)

 PF:マーカス・モーリス/(パトリック・パターソン)/(マリーク・フィッツ)

   C:セルジュ・イバカ

 

クリッパーズは、悲願の優勝を目指す最後の賭けとして、劇薬のウェストブルックを獲得します。

うまくいけば爆発的な力を発揮しますが、うまくいかないと超高額の不良債権を抱えることになります。

願わくば、クリス・ポールのようなゲームメイクに長けた司令塔タイプの方がいいと思いますが、吉と出るか凶と出るかというギャンブルのような補強策になります。

 

<ウィザーズ>

 PG:パトリック・ビバリー/(イシュマイル・スミス)/(ラウル・ネト)/(カシアス・ウィンストン)

 SG:ブラッドリー・ビール/(ギャリソン・マシューズ)/(イザック・ボンガ)

 SF:ルーク・ケナード/デニ・アブディーヤ/チャンドラー・ハッチソン

 PF:八村塁/ダービス・ベルターンズ/(ジョーダン・ベル)/アンソニー・ギル

   C:トーマス・ブライアント/ダニエル・ギャフォード/(ロビン・ロペス)/(アレックス・レン)/ダニエル・オトゥル

 

優秀な3Pシューターであるケナードは、ビール一辺倒だったアウトサイドのオプションを増やす大きな武器になるでしょう。

先発PGに入るビバリーも、ウィザーズ最大の課題であるディフェンス面で力になれます。

新加入のギャフォードもチームにフィットしているので、ケガのブライアントが戻ってくればインサイドも安定するでしょう。

 

<ホーネッツ>

 PG:ラメロ・ボール/(デボンテ・グラハム)/(ブラッド・ワナメイカー)/(グラント・リラー)

 SG:テリー・ロジアー/マリーク・モンク/(ネイト・ダーリング)

 SF:ゴードン・ヘイワード/コーディ・マーティン/ケイレブ・マーティン

 PF:PJ・ワシントン/マイルズ・ブリッジズ/ジェイレン・マクダニエルズ

   C:イビチャ・ズーバッツ/(コーディ・ゼラー)/(ビスマック・ビヨンボ)/ニック・リチャーズ/バーノン・キャリーJr.

 

ゼラーとビヨンボの両センターがFAになるホーネッツにとって、ズーバッツは先発Cにもってこいの人材です。

若く、安価で、実力もあるので、FA市場で先発級のセンターを引っ張るために大金を投じなくても、代役をリーズナブルにGETできます。

 

 

③ポジションかぶりの解消

 

レイカーズ>     ⇔ <キングス>

 SG バディ・ヒールド    PF カイル・クーズマ

                 C マルク・ガソール

                 SF アルフォンゾ・マッキニー

 

キングスのバディ・ヒールドとレイカーズのカイル・クーズマは、それぞれのチームでポジションかぶりがあり、うまく力を発揮できていません。

 

キングスはタイリース・ハリバートンをドラフトしたことで、ヒールドよりもハリバートンをバックコートで先発させたいと思っています。

 

クーズマは、ルブロンとADがチームメイトでいる限り、フォワードで先発することができず、ベンチスタートを余儀なくされています。

しかし先発した時のキャリア成績は、18.6点・6.3リバウンド・2.3アシストという立派なスタッツを残しています。

 

ヒールドは、1stオプションとしてはやや安定感に欠けますが、ルブロンとADに次ぐ3rdオプションとしてなら、キャリア通算40.5%の優秀な3Pシューターとして計算できます。

 

レイカーズ

 PG:(デニス・シュルーダー)/(アレックス・カルーソ)

 SG:バディ・ヒールド/ケンタビウス・コールドウェル=ポープ/(ウェスリー・マシューズ)/(ベン・マクレモア)

 SF:ルブロン・ジェイムズ/(テイレン・ホートン=タッカー)/(ジャレッド・ダドリー)

 PF:アンソニーデイビス/(マーキーフ・モーリス)/(コスタス・アデトクンボ)

   C:(アンドレ・ドラモンド)/モントレズ・ハレル/(デボンテ・ケイコック)

 

スターターに3Pシューターと呼べる存在がいなかったレイカーズにとって、ヒールドは大きな武器になる本格的なシューターです。

ルブロンとADが相手マークを十分すぎるほど引きつけるので、外のマークは手薄になり、キックアウトパスから3Pを量産できるでしょう。

 

<キングス>

 PG:ディアーロン・フォックス/デロン・ライト/ジャーマイアス・ラムジー/(カイル・ガイ)

 SG:タイリース・ハリバートン/(テレンス・デイビス)/ジャスティン・ジェイムズ

 SF:ハリソン・バーンズ/(モーリス・ハークレス)/ロバート・ウッダードⅡ

 PF:カイル・クーズマアルフォンゾ・マッキニー/クリス・シウバ/(チメジー・メツ)

   C:(リショーン・ホームズ)/(ハッサン・ホワイトサイド)/マルク・ガソール

 

ハリバートンが先発バックコートに上がり、実力派のクーズマが先発PFに入れば、キングスは将来の若手コアを手に入れることができます。

マービン・バグリーが3年経っても安定した結果を残すことができない現状を打開するには、既に実力を証明しているクーズマは十分な代役になります。

 

 

④若手タレントの環境変化

 

<スパーズ>         ⇔ <キングス>

 PF マービン・バグリーⅢ    2021年2巡目指名権

                  2023年2巡目指名権

 

マービン・バグリーはドラフト2位指名を受けましたが、度重なるケガの影響もあって期待に応える活躍ができていません。

キングスもそろそろ我慢の限界か、3年目となる今シーズンにはトレードの噂も出始めました。

もし③のようなトレードが成立して、先発PFの代わりが見つかると、いよいよ放出の話も現実味を帯びてきます。

 

スパーズは、若いPFを最も必要としているチームの1つです。

現状は、6−5(196cm)のウィングプレイヤーであるケルドン・ジョンソンが先発PFを務めていて、もう1人のフォワードも本来はSGのデローザンです。

つまり、ガード2人+ウィング2人+センターというスモールラインナップになっています。

その影響から、先発PGのデジョンテ・マレーが6.9リバウンドを挙げているほどです。

 

6−11(211cm)のバグリーは申し分ないサイズがあり、十分なスキルもあります。

いまいち伸び悩んでいる才能も、スパーズであれば開花させられる可能性があります。

 

また、SFで先発していたベテランのデローザンはFAになり、チームを離れることが濃厚です。

となれば、ケルドン・ジョンソンがSFにスライドして、バグリーがPFに入るとちょうど良いラインナップになります。

 

リビルディングの時期に入ったスパーズにとっても、若いタレントを加入させるのは、将来に向けて良い投資となるでしょう。

 

<スパーズ>

 PG:デジョンテ・マレー/(パトリック・ミルズ)/トレ・ジョーンズ

 SG:デリック・ホワイト/ロニー・ウォーカー/(クインダリー・ウェザースプーン)

 SF:(デマー・デローザン)/ケルドン・ジョンソン/デビン・バッセル/(キャメロン・レイノルズ)/(ケイタ・ベイツ=ジョップ)

 PF:マービン・バグリーⅢ/(ルーディ・ゲイ)/ルカ・サマニッチ/(マーキース・クリス)

   C:ヤコブ・ポエルトル/(トレイ・ライルズ)/ドリュー・ユーバンクス/(ゴーギー・ジェン)

 

今シーズンでFAになる選手が多いスパーズは、今のロースターからベテランが抜け、だいぶ若返ることになると思います。

次世代のチームを支える中心的な存在として、バグリーはインサイドの核となれる能力を持ったタレントです。

スパーズのシステムの中で、その持てる能力が開花するようになれば、スパーズにとっては大きな拾い物になります。

 

 

⑤不調チーム同士のブロックバスター

 

<ウォリアーズ>      ⇔ <ラプターズ

 PF パスカル・シアカム    SF アンドリュー・ウィギンス

 C クリス・ブシェー        C ジェイムズ・ワイズマン

 

東西を代表する強豪だった両チームですが、今シーズンはプレーオフ圏外に落ちるほどチーム状態が落ち込んでいます。

単に調子が悪いということだけでは片付けられないので、現状のタレントのミックスがうまくいっていないと考えた方が賢明です。

であれば、何か打開策として思い切った手を打たないと、なかなか浮上のきっかけをつかむのは難しいと思います。

 

そこでこんなトレードですが、ラプターズはエースのシアカムを、ウォリアーズはドラフト2位指名のワイズマンを差し出すという思い切ったプランです。

今すぐ勝ちに行きたいウォリアーズは、実力者であるシアカムを入れる。

ラプターズは将来のオールスター候補を入れ、リビルディングを本格化させる。

そんな狙いのトレード案になります。

 

さらには、ラプターズトロント出身でカナダ代表選手でもあるウィギンスを迎え入れることで、地元ファンを味方につけることができます。

ウィギンスも地元の声援を受けて、そのポテンシャルをフルに発揮するようになるかもしれません。

 

せっかくドラフト指名したビッグマンを手放すことになるウォリアーズも、代わりに先発センターを手に入れることができます。

ブシェーは、ウォリアーズと2way契約を結んでNBAキャリアをスタートさせていて、チームには馴染みがあります。

今シーズンは6thマンとしてブレイクしているので、すぐに先発として起用できるでしょう。

 

<ウォリアーズ>

 PG:ステフェン・カリー/(ニコ・マニオン)/(ゲイリー・ペイトンⅡ)

 SG:クレイ・トンプソン/ジョーダン・プール/デイミオン・リー/マイカル・モルダー

 SF:ドレイモンド・グリーン/(ケリー・ウーブレイJr.)/(ケント・ベイズモア)

 PF:パスカル・シアカム/エリック・パスカル/(フアン・トスカーノ=アンダーソン)

   C:クリス・ブシェー/ケボン・ルーニー/アレン・スマイラジッチ

 

フォワードにドレイモンド・グリーンとシアカムを並べ、センターにブシェーが入るフロントラインは、今勝つことを目指したグレードアップになります。

PFの2人が並んで先発することになりますが、プレースタイルが違うので共存は可能でしょう。

また、ブシェーはPFタイプのビッグマンなので、ウォリアーズの速いテンポにはマッチするでしょう。

 

<ラプターズ>

 PG:(カイル・ラウリー)/マラカイ・フリン/(ジェイレン・ハリス)

 SG:フレッド・バンブリート/(ゲイリー・トレントJr.)/ディアンドレ・ベンブリー

 SF:アンドリュー・ウィギンス/ロドニー・フッド/ポール・ワトソン

 PF:OG・アヌノビー/(スタンリー・ジョンソン)/(渡邊雄太

   C:ジェイムズ・ワイズマン/アーロン・ベインズ

 

ワイズマンが先発C、ウィギンスが先発SFに入り、アヌノビーが先発PFへスライド。

FAになるラウリーが抜けた場合は、バンブリートが先発PGに入り、トレントが先発SGに入ります。

そうなると、先発全員が20代になり、ラインナップの若返りを図ることができます。

ワイズマンとトレントが順調に伸びれば、すぐにプレーオフに戻って来るでしょう。

 

 

もう一つの案としては、こんなパターンも考えられます。

個人的には、こっちの方が実現してほしいなと思っています。

 

<ウォリアーズ>      ⇔ <ラプターズ

 PF パスカル・シアカム    PF ドレイモンド・グリーン

                 PF エリック・パスカル

                 2021年1巡目指名権(ウルブス)

 

シアカムは変わりませんが、メインの交換要員をウィギンスではなく、ドレイモンド・グリーンにするパターンです。

そしてワイズマンは出さず、代わりに1巡目指名権とパスカルを渡します。

 

<ウォリアーズ>

 PG:ステフェン・カリー/(ニコ・マニオン)/(ゲイリー・ペイトンⅡ)

 SG:クレイ・トンプソン/ジョーダン・プール/デイミオン・リー/マイカル・モルダー

 SF:アンドリュー・ウィギンス/(ケリー・ウーブレイJr.)/(ケント・ベイズモア)

 PF:パスカル・シアカム/(フアン・トスカーノ=アンダーソン)/アレン・スマイラジッチ

   C:ジェイムズ・ワイズマン/ケボン・ルーニー

 

ウィギンスとワイズマンをキープしたまま、シアカムが加わるこのスターティング・ラインナップは強力です。

再び優勝を狙える布陣と言えるのではないでしょうか?

FAになるウーブレイと再契約できるかどうかは微妙ですが、キープできればさらに強力になるでしょう。

 

<ラプターズ>

 PG:(カイル・ラウリー)/マラカイ・フリン/(ジェイレン・ハリス)

 SG:フレッド・バンブリート/(ゲイリー・トレントJr.)/ディアンドレ・ベンブリー

 SF:OG・アヌノビー/ロドニー・フッド/ポール・ワトソン

 PF:ドレイモンド・グリーンエリック・パスカル/(スタンリー・ジョンソン)/(渡邊雄太

   C:クリス・ブシェー/アーロン・ベインズ

 

シアカムの交換相手がドレイモンドとパスカルでは物足りませんが、肝はドラフト権です。

これは、ウォリアーズがディアンジェロラッセルのトレードでウルブスから手に入れた1巡目指名権です。

ウルブスは現在リーグ最下位ですので、高順位の指名権になるのは確実です。

リビルディングを進めるにあたっては、フランチャイズプレイヤーになる可能性が見込めるドラフト指名権は、選手以上に大事になります。

 

 

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Blowouts

 

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4/3のゲームでこんなことがありました。

 

 

ニックス   125-81 ピストンズ

ジャズ    137-91 マジック

ブレイザーズ 133-85 サンダー

 

44点差、46点差、48点差と、いずれも40点差以上の大差がついたゲームです。

同じ日に、3試合で40点差以上のゲームがあったのは、NBA史上初の出来事なんだそうです。

 

 

ジャズとマジックのゲームは、ハーフタイムで38点差がつきましたが、2Q残り3分22秒の時点で既に42点差がついていたんですね。

 

2Q残り3分22秒ということは、試合開始から1Qの12分と、2Qの8分過ぎですから、まだ20分そこそこしか経っていません。

 

それでもう、40点以上の差がついてしまったということなんですね。

 

 

ちなみに、この試合の前半でジャズが決めた3P18本成功は、2018年にウォリアーズが記録した17本を抜いて、NBA史上最多記録を更新したそうです。

 

 

そして、その前日の4/2にはこんなゲームもありました。

 

www.espn.com

 

ラプターズ 130-77 ウォリアーズ

 

最後は53点差で終わりましたが、途中最大で61点差がついたワンサイドゲームでした。

 

カリーとドレイモンド・グリーンが両方欠場していたとはいえ、直近の17試合で2勝15敗に沈んでいたラプターズ相手にこの点差はいただけません。

 

 

実はこの傾向、開幕直後から気になっていました。

同じウォリアーズが、開幕直後の2戦でこういう結果でした。

 

ネッツ  125-99 ウォリアーズ

バックス 138-99 ウォリアーズ

 

26点差、39点差という大差での連敗スタートだったんですね。

 

ウォリアーズに限ったことではないんですが、今シーズンは一方的な大差で決まるゲーム、いわゆる"Blowout(ブロウアウト)"が多い気がします。

 

優勝やプレーオフを狙う「勝ちにいくチーム」と、将来のチーム作りに向けて「リビルディングを目指すチーム」が二極化する傾向が強まっているのも、その一因として考えられるかなとは思います。

 

最初に出てきたピストンズ、マジック、サンダーあたりは、まさにそんなリビルディング中のチームですね。

 

また、ネッツやレイカーズのようにスター選手を集める、スーパーチーム化の傾向も強まっている気がします。

 

強いチームはより強く、弱いチームはより弱くなっていってるんですね。

 

 

ただ、それだけではない気もしています。

 

一因として考えられるのが、ファンの存在です。

 

例えばチームが劣勢になった時、ホームのファンが大声援を贈ることで、チームが奮起することも多々あると思います。

 

ワンプレーでワー!と盛り上がって、空気が変わることもあると思います。

 

しかし、今シーズンはファンの声援がなく、常にシーンとした空気の中でプレーしなければなりません。

 

そうなると、ちょっと試合の流れが悪い日なんかは、なかなか立ち直るきっかけがないまま、ズルズルいってしまうと思うんですね。

 

相手にリードを奪われて走られたりすると、「あ、今日はダメな流れだな」という感じで早々に諦めが入り、逆襲しようというきっかけもないまま、ズルズル大量失点してしまうケースが多いんじゃないかと想像しています。

 

無観客の今シーズンは、そんなことにも影響しているんじゃないかなと思います。

Perfect game

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4/2のブレイザーズ戦で、ヤニスがすごいスタッツをマークしてました。

 

33分

47点

12リバウンド

FG18/20本(2P18/18・3P0/3)

FT11/13本

 

47点もすごいんですが、たったの33分でというのがすごいですね。

少ない出場時間で効率よくスタッツを稼ぐのがヤニスの特徴ですが、それにしてもすごいです。

 

そして特筆すべきは、FG成功率の高さです。

20本中18本成功は、成功率90%という高さ。

しかも、3Pを打たなければ、2Pは18本全て成功でパーフェクトでした。

 

45点以上&10リバウンド以上を、FG成功率85%以上でマークしたのは、ウィルト・チェンバレンしかいないそうです。

 

 

それにしても、チェンバレンの53点・38リバウンド・FG20/23本は怪物として言いようがありませんが(笑)

 

また、2P18本全て成功は、やはりチェンバレン以来の記録だそうです。

 

 

ちなみに、チェンバレンが記録したのは、さっきと同じシーズンの別の試合のようですね。。いやはや。

 

さらに、ペイントエリア内でのFGが16/16本成功だったそうなんですが、これも過去25シーズンの中で最多記録だそうです。

 

これまでの記録は、1998年にオラジュワンがマークした15本だったそうです。

 

 

そして、試合を通じて対戦相手のブレイザーズは、2P15/45本、FT16/22本だったんですが、3P以外で挙げた得点の合計が46点だったんですね。

 

www.espn.com

 

ヤニスはこれが47点だったわけですから、1人で相手チーム全員分を上回ってしまったんですね!

 

 

もちろん、これは史上初の出来事だそうです。

 

今シーズンはなぜかMVPレースに名前が挙げられないヤニスですが、MVPを獲得した過去2シーズンと比べてもスタッツ的には遜色がないので、すごさは変わりないですね。

 

チームがイースト首位に立てば、またMVP候補に名前が挙がるのでしょうか?

 

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現在イースト3位のバックスですが、トップとの差は2ゲームだけです

 

 

この日はどういうわけか、他にもパーフェクトゲームが多かったようです。

 

 

クリス・ポールは、FG8本をノーミスのパーフェクト。

 

しかも、わずか22分の出場でこのスタッツはすごすぎます。

 

ヤニスばりの効率の良さですね。

 

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CP3を中心にまとまったサンズは、リーグ全体でも勝率2位と好調

 

 

さらには、セルティックスのロバート・ウィリアムスもパーフェクトゲームをしています。

 

 

ダニエル・タイスがトレードされて以降、先発Cに入っているロバート・ウィリアムスですが、その後の4試合の平均が10.8点・10.5リバウンド・5.3アシスト・3.0ブロック・FG70.8%という堂々たる活躍ぶりで、チームも3勝1敗と持ち直しています。

 

そして、20点・8リバウンド・8アシスト以上を、FG成功率100%で達成したセンターは、チェンバレンとヨキッチに続いて3人目の記録なんだそうです。

 

 

ちなみにチェンバレンは、これを3回達成しているそうです(笑)

 

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チャンスが与えられれば輝ける若手は、いっぱいいそうですねぇ〜

 

 

最後にこれは違う記録ですが、サンダーの19才コンビ、セオ・マレドンとアレクセイ・ポクセウスキーが揃って20点オーバーをマークしました。

 

10代のチームメイトが揃って20点オーバーをマークするのは、NBA史上初めての出来事だそうです。

 

 

今シーズンから本格的なリビルディングに入ったサンダー。

 

先日紹介したモーゼス・ブラウンもそうですが、未来の原石探しは着々と進んでいるようですね。

 

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プレシーズンから非凡な得点能力を見せていたマレドン

 

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パスもできる器用な7フッターのポクセウスキー

5 deep

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トレードデッドライン以降、ナゲッツが4戦負けなしと絶好調。

 

特にアーロン・ゴードンが出場してからの3試合は、ホークス、シクサーズクリッパーズという実力派チームに対して快勝しています。

 

★3/29 ◯126−102 vs.ホークス

★3/31 ◯104−95   vs.シクサーズ

★4/2   ◯101−94   vs.クリッパーズ

 

特筆すべきは、そのバランスの良さです。

 

【vs.ホークス】

 PG:ジャマール・マレー  17点・FG7/11・3P1/4・+23

 SG:ウィル・バートン   12点・FG5/13・3P1/4・+18

 SF:マイケル・ポーターJr. 15点・FG6/12・3P2/5・+18

 PF:アーロン・ゴードン  13点・FG6/9・3P1/4・+17

   C:ニコラ・ヨキッチ   16点・FG7/12・3P1/2・+20

 

【vs.クリッパーズ

 PG:ジャマール・マレー  23点・FG9/18・3P3/6・+4

 SG:ウィル・バートン   19点・FG7/14・3P3/6・+9

 SF:マイケル・ポーターJr. 20点・FG7/11・3P1/2・+6

 PF:アーロン・ゴードン  14点・FG6/13・3P1/4・+12

   C:ニコラ・ヨキッチ   14点・FG6/16・3P2/3・+13

 

お分かりでしょうか?

 

スターター5人全員に満遍なくボールが行き渡り、5人全員が同じぐらいの本数のショットを放ち、同じぐらいの点数を挙げています。

 

この「全員が同じぐらいの本数のショットを打っている」という事実は、NBAの世界ではなかなかないことです。

 

これがカレッジであれば、珍しくはないと思います。

 

でも、ここはNBA

 

突出したスコアラーや、ディフェンスや3Pなど一芸に秀でた職人など、個性がぶつかり合う世界。

 

全員が満遍なく同じぐらいの本数のショットを放ち、全員が仲良く2ケタ得点をマークする、なんてケースは非常に稀なわけです。

 

 

そしてこれは、様々な意味でプラスに働くと思います。

 

例えば、スターター5人全員が同じぐらいの点数を挙げるということは、5人がどこからでも得点できるということになります。

 

相手ディフェンスは、「◯◯さえ抑えれば何とかなる」といった考え方はできなくなり、誰か1人か2人に的を絞ることもできません。

 

つまり、これまでのように「ナゲッツはヨキッチとマレーさえマークすれば何とかなる」といった考えは通用しなくなるわけです。

 

平均30点と25点の選手がいて、残りの3人は1ケタ台というチームより、5人全員が平均15点というチームの方が、相手ディフェンスとしては嫌だと思います。

 

そしてナゲッツ的にも、誰かその日調子の悪い選手がいたとしても、残りの選手が少し多めに打ってカバーすることが、比較的容易にできるようになります。

 

突出した選手がいないのではなく、全員が高いレベルで安定しているんですね。

 

なので、1人が無理してたくさん打たなくてもいいし、誰かが調子悪くてもすぐにフォローできるタレントレベルが揃っている、というわけです。

 

 

その結果、この5人が揃った時のラインナップは、これまで合計64分間あったそうですが、その間相手チームを合計48点も上回っているそうです。

 

5人揃った時の得失点差が、+48ということですね。

 

相性はバッチリだと思います。 

 

 

これは、長丁場のシーズンやプレーオフを戦い抜く上でもとても役に立ちます。

 

エースのヨキッチは、今シーズンMVPの有力候補となるほどの活躍を見せています。

 

平均得点だけ見ても、昨シーズンの19.9点⇒26.5点へと上がっています。

 

ところが、上の2試合では、16点と14点で済んでいるんですね。

 

決して調子が悪かったわけではありません。

 

それ以上打つ必要がなかったからなんですね。

 

ヨキッチが毎試合MVP級のパフォーマンスを見せなくても、ゲームに勝てる。

 

これは非常に大きなことです。

 

レギュラーシーズンでボロボロにならず、プレーオフの最後の方まで力を溜めておくことができるからです。

 

スタッツ的にはやや下がってしまうので、MVPレースにはマイナスかもしれません。

 

でもプレーオフを勝ち抜くためには、エースの力を温存することは非常に重要です。

 

 

ポーターとゴードンの共存も、うまくいきそうです。

 

元々ゴードンがマジックを去ることになったのは、同じPFポジションにジョナサン・アイザックという若手有望株がいたからでした。

 

しかし、新しく移った先にも、今度はマイケル・ポーターJr.というPFの若手有望株がいます。

 

果たして共存はうまくいくのか?という不安はありましたが、どうやら杞憂だったようです。

 

ポーターは、長身でオフェンスのスキルが豊富な一方、線が細くてフィジカル面やディフェンスはまだまだ発展途上です。

 

ゴードンは、ポーターほどオフェンスの器用さはありませんが、身体能力が高く、パワーもあり、機動力とフィジカルの強さがあります。

 

ポジションは同じものの、得意分野が違う2人は、逆にうまく補完関係を築けているようです。

 

例えば、先程のクリッパーズ戦を例に取ります。

 

オフェンスでは、ポーターがSF、ゴードンがPFとしてプレーします。

 

そしてディフェンスでは、相手エースのカワイ・レナードにゴードンがつき、シューター系のマーカス・モーリスにポーターがつきます。

 

つまり、ディフェンスでは、ゴードンがSF、ポーターがPFとしてプレーし、マッチアップを入れ替えているんですね。

 

その結果、オフェンスではポーターがチーム2位の20点をマークし、ディフェンスではゴードンがレナードにマン・ツー・マンでマークにつきました。

 

仮にシャットダウンできなくても、相手エースにダブルチームなしでマークをしてくれたら、チームとしては御の字です。

 

それがポーターにはできませんが、ゴードンにはできるんですね。

 

 

先発SGのシュート力も向上しました。

 

ゲイリー・ハリスは3P成功率32.0%だったのに対して、ウィル・バートンは37.4%。

 

これまで、ポーターとバートンのどちらかが先発SFになるかで少し揉めた時期もありましたが、ハリスが去ったことでバートンが先発SG、ポーターが先発SFに収まり、その問題も解決されました。

 

19.6/20.9milの不良債権だったハリスを放出して、13.7milのバートンに代えたことは、コスト的にもいい動きでした。

 

 

トレードデッドラインでの動きでチームに変革をもたらしたナゲッツですが、ウェストを勝ち上がれる可能性も出てきたのではないかと思います。

 

本命のレイカーズは、ADとルブロンのケガでフルメンバーがいつ揃うのかわかりません。

 

対抗のクリッパーズも、結局大きな補強はできず、好不調の波が大きな安定感のない戦いを繰り返しています。

 

今シーズン好調なジャズやサンズは、まだプレーオフを勝ち上がれる真の実力があるのかどうかわかりません。

 

そうなると、もしLAの2チームが本調子に戻れなかった場合、昨シーズンはファイナルまであと一歩まで迫ったナゲッツにも勝機が出てきます。

 

全てがうまく運べば、ナゲッツのファイナル進出も夢ではないかもしれません。

Last 10 games

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ウェストブルックのここ10試合のスタッツがスゴイ!と話題になっていたので、ご紹介したいと思います。

 

42点・10リバウンド・12アシスト

23点・5リバウンド・17アシスト

26点・14リバウンド・10アシスト

35点・15リバウンド・13アシスト

29点・13リバウンド・13アシスト

14点・4リバウンド・12アシスト

13点・18リバウンド・9アシスト

19点・19リバウンド・10アシスト

35点・14リバウンド・21アシスト

22点・15リバウンド・14アシスト

 

【10試合の平均】

 25.8点・12.7リバウンド・11.9アシスト

 

ほぼ毎試合のように、10試合中7試合でトリプルダブルをマーク。

トリプルダブルじゃなかった日を数えた方が速いというすさまじさです。

 

しかも、40点オーバーのトリプルダブルや、35点・15リバウンドオーバーのトリプルダブルなど、超ド級のトリプルダブルもマークしています。

 

極めつけは、 35点・14リバウンド・21アシストのトリプルダブル。

35点・20アシストオーバーのトリプルダブルは、NBA史上初なんだそうです。

 

まさに、「Mr.トリプルダブル」と言える活躍ぶりです。

 

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そんなウェストブルックとチームメイトになった八村塁も、ここ最近ようやく調子を上げてきました。

 

八村のここ10試合のスタッツです。

 

29点・11リバウンド・3P3/5本

22点・7リバウンド・3P4/9本

17点・9リバウンド・3P0/3本

12点・7リバウンド・3P0/0本

20点・10リバウンド・3P2/2本

11点・7リバウンド・3P1/3本

21点・9リバウンド・3P2/6本

14点・6リバウンド・3P0/1本

26点・8リバウンド・3P0/1本

30点・4リバウンド・3P1/2本

 

【10試合の平均】

 20.2点・7.8リバウンド・3P40.6%

 

「20点・8リバウンド・3P40%」

これがシーズン平均になれば、八村は確固たるウィザーズのBIG3になりますね。

 

直近の2試合は、シュートを打った本数が24本、25本と積極性が出てきているので、どんどんアグレッシブにショットを狙いに行ってほしいなと思います。

 

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さて、今度は個人的に最近注目している、若手マイナー選手を取り上げてみたいと思います。

 

サンダーのモーゼス・ブラウンは、7−2(218cm)のビッグセンター。

ブレイザーズでキャリアをスタートし、今シーズンはサンダーと2way契約を結んでいました。

 

9点・9リバウンド・FG4/5本

13点・4リバウンド・FG5/6本

20点・16リバウンド・FG9/16本

5点・4リバウンド・FG2/7本

13点・14リバウンド・FG5/8本

4点・17リバウンド・FG2/6本

19点・12リバウンド・FG7/9本

21点・23リバウンド・FG8/10本

6点・9リバウンド・FG1/5本

20点・12リバウンド・FG6/10本

 

【10試合の平均】

 13.0点・12.0リバウンド・FG59.8%

 

先発Cだったアル・ホーフォードを、今シーズン残り試合に出さないという選択をしたサンダーですが、その決定に至った理由が、このモーゼス・ブラウンの活躍でした。

 

今シーズンは開幕から2月までの総合計がわずか21点・15リバウンドでしたが、3/28のセルティックス戦では、たった1試合で21点・23リバウンドをマーク。

 

得点もリバウンドも、これがキャリアハイの数字となる選手が、いきなり20−20を達成してるんですね。

 

この活躍で、それまで2way契約だったブラウンに、サンダーは3年契約を与えました。

 

ドラフト権を集めまくってリビルディング真っ只中のサンダーですが、またダイヤの原石を見つけたようです。

 

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もう1人、注目の若手マイナー選手なんですが、こちらもビッグマンです。

 

ニコラス・クラクストンは、2019年2巡目31位指名で2年目の若手。

2月末にようやく今シーズン初出場を果たすと、3月に入って以降ベンチスタートながら印象的な活躍を見せています。

 

17点・3ブロック・FG7/9本

16点・0ブロック・FG7/8本

4点・1ブロック・FG2/3本

8点・2ブロック・FG3/6本

6点・2ブロック・FG3/3本

11点・2ブロック・FG5/10本

7点・1ブロック・FG3/6本

16点・3ブロック・FG7/10本

16点・1ブロック・FG8/10本

 

【9試合の平均】

 11.2点・1.7ブロック・FG69.2%

 

全てペンチスタートながら高確率で得点を重ね、70%近い成功率を挙げています。

 

グリフィンやオルドリッジの加入で、出場時間が減ってしまう可能性が大きいですが、ベテランから技術を盗んで、大きく成長してもらいたいなと思います。

 

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だんだん10試合ではなくなってきましたが、ついでなので注目したい選手を取り上げていきます。

 

マジックのチュマ・オキキは、アーロン・ゴードンがトレードされて以降PFで先発起用され、かなりいいスタッツを残しています。

 

17点・FG6/6本・3P4/4本

22点・FG9/15本・3P4/6本

14点・FG5/11本・3P3/6本

18点・FG7/11本・3P1/3本

 

【4試合の平均】

 17.8点・FG62.8%・3P63.2%

 

2019年にドラフト1巡目16位で指名されたオキキですが、1年目はケガのためシーズンを全休したので、今シーズンがルーキーシーズンになります。

 

サンプルは少ないですが、3Pも高確率で決められる器用さを持っているので、今後に期待がかかります。

 

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