60年代に突入・・・・ほぼほぼ未知なる領域です。
【1969年ドラフト】
①カリーム・アブドゥル・ジャバー(←①)
24.6点/11.2R/3.6A/FG55.9%
②ボブ・ダンドリッジ(↑㊺)
18.5点/6.8R/3.4A/FG48.4%
③ジョー・ジョー・ホワイト(↑⑨)
17.2点/4.0R/4.9A/FG44.4%
④フレッド・カーター(↑㊸)
15.2点/3.9R/3.5A/FG42.5%
⑤ノーム・バン・ライアー(↑㉞)
11.8点/4.8R/7.0A/FG41.4%
⑥ニール・ウォーク(↓②)
12.6点/7.7R/2.1A/FG45.9%
⑦ルーシャス・アレン(↓③)
13.4点/3.1R/4.5A/FG46.3%
⑧ビンゴ・スミス(↓⑥)
12.6点/4.2R/2.0A/FG44.9%
⑨ハーム・ギリアム(↓⑧)
10.8点/3.8R/3.8A/FG44.1%
⑩スティーブ・ミックス(↑61)
10.6点/5.3R/1.8A/FG49.8%
この年は、言わずと知れたジャバーの年ですね。
通算得点数でダントツNo.1のジャバーは、勤続20年・41才のシーズンまでプレーしました。
レイカーズのイメージが強いかもしれませんが、ドラフトではバックスから1位指名を受け、そこで6シーズンを過ごしています。
そして、2年目のシーズンには早くも優勝してしまったんですね。
当時のバックスは、まだできたばかりのエクスパンションチームでしたが、2年目にジャバーをドラフト指名すると前年から29勝もジャンプアップ。
3年目にはオスカー・ロバートソンをトレードで獲得したことで一気に強豪へと駆け上がり、チーム創設3年目にしていきなりNBA制覇を成し遂げてしまいました。
【1968年ドラフト】
①エルビン・ヘイズ(←①)
21.0点/12.5R/1.8A/FG45.2%
②ウェス・アンセルド(←②)
10.8点/14.0R/3.9A/FG50.9%
③ボブ・カウフマン(←③)
11.5点/7.0R/2.7A/FG47.7%
④ロン・ブーン(↑147)
13.9点/2.8R/3.4A/FG45.4%
⑤ステュー・ランツ(↑㉓)
12.4点/3.3R/2.9A/FG43.5%
⑥トム・ボアウィンクル(↓④)
7.2点/9.0R/3.2A/FG45.3%
⑦ゲイリー・グレガー(↑⑧)
9.8点/7.0R/1.5A/FG43.1%
⑧ザイード・アブドゥル・アジズ(↓⑤)
9.0点/8.0R/1.2A/FG42.8%
⑨オットー・ムーア(↓⑥)
8.2点/8.2R/1.6A/FG45.3%
⑩リッチ・ジョーンズ(↑㊾)
10.6点/5.7R/1.4A/FG38.5%
1968年は、ミルウォーキー・バックスとフェニックス・サンズがエクスパンションチームとして誕生した年でした。
2位指名を受けてボルティモア・ブレッツへ入団したウェス・アンセルドは、ルーキーシーズンに18.2リバウンドをマークし、前年地区最下位だったチームを首位に押し上げました。
その功績が評価され、ウィルト・チェンバレンしか達成していなかった新人王とMVPのダブル受賞を果たしました。
また、1位指名のエルビン・ヘイズも、ルーキーシーズンに28.4点をマークし、得点王に輝いています。
ルーキー2人がいきなり得点王とリバウンド王になってしまうのは驚きです。
現代では考えられないですね。
【1967年ドラフト】
①ウォルト・フレイジャー(←⑤)
18.9点/5.9R/6.1A/FG49.0%
②アール・モンロー(←②)
18.8点/3.0R/3.9A/FG46.4%
③ボブ・ルール(↑⑲)
17.4点/8.3R/1.5A/FG46.1%
④ジミー・ウォーカー(↓①)
16.7点/2.7R/3.5A/FG46.1%
⑤クレム・ハスキンス(↓③)
12.8点/3.1R/3.5A/FG44.9%
⑥マイク・リオルダン(↑128)
9.9点/2.9R/2.4A/FG47.0%
⑦アル・タッカー(↓⑥)
9.5点/5.0R/0.9A/FG45.3%
⑧フィル・ジャクソン(↑⑰)
6.7点/4.3R/1.1A/FG45.3%
⑨デイル・シュルーター(↑63)
5.3点/5.2R/1.6A/FG49.7%
⑩パット・ライリー(↓⑦)
7.4点/1.6R/1.7A/FG41.4%
1967年は、シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)とサンディエゴ・ロケッツ(現ヒューストン・ロケッツ)がエクスパンションチームとして誕生した年でした。
また、名将フィル・ジャクソンとパット・ライリーが同じ年にドラフトされているのもおもしろいですね。
選手としてよりもHCとして大成した2人ですが、くしくも同じ年のドラフトでNBA入りしているところに不思議な縁を感じます。
ウォルト・フレイジャーは、いつもド派手なスーツを着て、ドロボーヒゲを生やしたニックスの解説者ですが、2度の優勝を果たしているニックスの名選手です。
2度目の優勝の際は、アール・"ザ・パール"・モンローと強力バックコートコンビを組み、"ロールスロイス・バックコート"と呼ばれたそうです。
【1966年ドラフト】
①デイブ・ビング(↑②)
20.3点/3.8R/6.0A/FG44.1%
②ルー・ハドソン(↑④)
20.2点/4.4R/2.7A/FG48.9%
③アーチー・クラーク(↑㊲)
16.3点/3.3R/4.8A/FG48.0%
④ジャック・マリン(↑⑤)
14.8点/5.2R/2.1A/FG46.5%
15.1点/3.8R/2.2A/FG46.4%
⑥ジョン・ブロック(↑㉗)
11.9点/6.6R/1.3A/FG43.3%
⑦ディック・スナイダー(↑⑭)
12.2点/2.8R/2.9A/FG48.8%
⑧ジム・バーネット(←⑧)
11.7点/3.1R/3.0A/FG43.5%
⑨クライド・リー(↓③)
7.7点/10.3R/1.1A/FG43.2%
⑩ドニー・フリーマン(↑㉙)
10.8点/2.8R/2.7A/FG43.4%
1966年は、あのシカゴ・ブルズがエクスパンションチームとしてNBAに誕生した年です。
それから、「テリトリアル・ピック」と呼ばれた地元優先枠が廃止された年でもありました。
この代で最も活躍したのは、ピストンズから2位指名を受けたデイブ・ビングでした。
2年目のシーズンには早くも得点王を獲得し、7回オールスターに選ばれるなど選手としても一流でしたが、引退後はデトロイト市長も務めたそうです。
また、8位指名のジム・バーネットは、白い口ひげに眼鏡をかけた、ウォリアーズの専属解説者として見たことがあるのではないかと思います。
【1965年ドラフト】
①リック・バリー(↑②)
23.2点/6.5R/5.1A/FG44.9%
②ビリー・カニングハム(↑⑤)
20.8点/10.1R/4.0A/FG44.6%
③ゲイル・グッドリッチ(T)
18.6点/3.2R/4.7A/FG45.6%
④ボブ・ラブ(↑㉝)
17.6点/5.9R/1.4A/FG42.9%
⑤ディック・バン・アースデイル(↑⑩)
16.4点/4.1R/3.3A/FG46.4%
⑥ジェリー・スローン(↓④)
14.0点/7.4R/2.5A/FG42.7%
⑦トム・バン・アースデイル(↑⑪)
15.3点/4.2R/2.2A/FG43.1%
⑧フリン・ロビンソン(↑⑮)
14.5点/2.6R/3.1A/FG45.6%
⑨ビル・ブラッドリー(T)
12.4点/3.2R/3.4A/FG44.8%
⑩ジム・ワシントン(↓⑥)
10.6点/8.6R/1.4A/FG44.9%
まず、この年まで「テリトリアル・ピック」なるものが存在していました。
各チームは、ホームアリーナから半径50マイル(約80km)以内の大学から、有望選手を"地元優先枠"として指名することができる、というルールです。
その代わり、テリトリアル・ピックを使う場合は、その年の1巡目指名権は放棄しなければなりません。
この年は、3名の選手がテリトリアル・ピックで指名されています。(Tで表示)
この中には、引退後にアメリカの上院議員となるビル・ブラッドリーも含まれています。
また、この代で最も活躍したリック・バリーは、下手投げでキャリア90%の成功率を誇ったフリースローの名手として知られています。
ジョン・バリー、ブレント・バリー、ドリュー・バリーと、3人のNBA選手のパパでもあります。
4位指名のジェリー・スローンは、ストックトン&マローン時代のジャズを指揮したHCとして知られています。
また、ディックとトムのバン・アースデイル兄弟は、NBAでプレーした最初の双子選手でした。
【1964年ドラフト】
①ウィリス・リード(↑⑧)
18.7点/12.9R/1.8A/FG47.6%
②コニー・ホーキンス(↑外)
16.5点/8.0R/4.1A/FG46.7%
③ジェフ・マリンズ(↑⑤)
16.2点/4.3R/3.8A/FG46.3%
④ハッピー・へアストン(↑㉝)
14.8点/10.3R/1.6A/FG47.8%
⑤ジョー・コールドウェル(↓②)
15.2点/5.1R/2.7A/FG45.9%
⑥ポール・サイラス(↑⑩)
9.4点/9.9R/2.1A/FG43.2%
⑦ウォルト・ハザード(T)
12.6点/3.0R/4.9A/FG44.1%
⑧ルーク・ジャクソン(↓④)
9.9点/8.8R/1.6A/FG41.5%
⑨ハワード・コミベス(↑⑬)
10.2点/2.4R/4.0A/FG38.8%
⑩ジョン・トレスバント(↑㊵)
9.2点/6.3R/1.4A/FG45.1%
ウィリス・リードは、70年代にニックスが2度優勝した時の立役者で、その両方でファイナルMVPに輝いています。
特に1970年のシーズンは、オールスターMVP、シーズンMVP、ファイナルMVPを同一シーズンに獲得した最初の選手となりました。
そして、そのシーズンのファイナルは、足をケガして第6戦を欠場しながら、最終第7戦に強行出場してチームを勝利に導いた姿が、名シーンとして語り継がれています。
10位指名のポール・サイラスは、バロン・デイビスやジャマール・マッシュバーンを主力とした2000年代のシャーロット・ホーネッツのHCとして知られています。
コニー・ホーキンスは、大学時代に賭博・八百長スキャンダルに巻き込まれた影響で、大学を追われ、NBAとも契約できず、ハーレム・グローブ・トロッターズに所属していました。
その後、ABAが発足し、初年度に得点王・MVP・優勝・プレーオフMVPに輝いて実力を知らしめると、ようやく1969年にNBA入りが認められ、最終的には殿堂入りも果たしました。
しかし、無実の罪で大学を追われてから、7年もの間プロリーグでプレーできなかったのは、本人にとってもバスケ界にとっても大きな損失だったと思います。
【1963年ドラフト】
①ネイト・サーモンド(↑③)
15.0点/15.0R/2.7A/FG42.1%
②ガス・ジョンソン(↑⑩)
17.1点/12.7R/2.7A/FG44.0%
③エディ・マイルズ(↑④)
13.4点/3.1R/2.0A/FG44.0%
④ロッド・ソーン(↓②)
10.8点/3.1R/2.6A/FG43.3%
⑤レジー・ハーディング(↑㊽)
9.0点/9.1R/1.7A/FG41.3%
⑥アート・ヘイマン(↓①)
10.3点/2.8R/2.4A/FG42.7%
⑦ラリー・ジョーンズ(↑㊸)
9.0点/2.5R/2.8A/FG40.0%
⑧ジム・キング(↑⑬)
7.2点/2.5R/2.3A/FG41.8%
⑨フレディ・クロフォード(↑63)
6.8点/2.5R/2.1A/FG44.6%
⑩トム・フーバー(↓⑥)
3.5点/4.3R/0.6A/FG41.3%
この年は15巡目まで84人が指名されましたが、ドラフト指名後に実際リーグでプレーした選手がわずか18人しかおらず、史上最少人数となりました。
18人しかいない中からTOP10を選ぶというのは、もはやランキングの体を成していない気もしますが(笑)
現在ほどNBAの人気も地位もなかったということの表れだと思います。
そんな中でも、TOP2のネイト・サーモンドとガス・ジョンソンは、後に殿堂入りを果たす名選手となっています。
2位指名だったロッド・ソーンは、マイケル・ジョーダンをドラフト指名した時のブルズのGMであり、1992年の初代ドリームチームを組織した人物としても知られています。
また、この年の55位で名将ラリー・ブラウンが指名されていますが、ABAなどでプレーし、NBAでプレーすることはありませんでした。
【1962年ドラフト】
①ジェリー・ルーカス(T)
17.0点/15.6R/3.3A/FG49.9%
②ジョン・ハブリチェック(↑⑦)
20.8点/6.3R/4.8A/FG43.9%
③デイブ・デバッシャー(T)
16.1点/11.0R/2.9A/FG43.2%
④チェット・ウォーカー(↑⑭)
18.2点/7.1R/2.1A/FG47.0%
⑤ゼルモ・ビーティー(↓③)
16.0点/10.4R/1.5A/FG46.9%
⑥ケビン・ラウリー(↑⑪)
15.3点/3.0R/3.7A/FG41.3%
⑦テリー・ディシンジャー(↑⑧)
13.8点/5.6R/1.8A/FG50.6%
⑧リロイ・エリス(↓⑥)
9.7点/8.3R/1.3A/FG44.2%
⑨ドン・ネルソン(↑⑰)
10.3点/4.9R/1.4A/FG48.0%
⑩レン・チャペル(↓④)
9.5点/5.3R/0.7A/FG45.2%
ジョン・ハブリチェックは、セルティックス一筋16シーズンを過ごし、8度の優勝に貢献しました。
ジェリー・ルーカスのキャリア平均15.6リバウンドは、NBA歴代4位の高い数字です。
デイブ・デバッシャーは、NBAと同時にMLBとも契約し、ピッチャーとして2シーズンプレーしました。
通算1335勝で歴代最多勝HCとなったドン・ネルソンは、この年の17位指名でした。
【1961年ドラフト】
①ウォルト・ベラミー(←①)
20.1点/13.7R/2.4A/FG51.6%
②レイ・スコット(↑④)
14.9点/10.5R/2.4A/FG40.5%
③ビル・ブリッジズ(↑㉜)
11.9点/11.9R/2.8A/FG44.2%
④トム・メスケリー(↑⑦)
12.7点/8.6R/1.7A/FG44.1%
⑤ドン・コージス(↑㉑)
12.2点/5.6R/1.4A/FG44.6%
⑥ラリー・シーグフリード(↓③)
10.8点/2.8R/3.5A/FG40.9%
⑦アル・バトラー(↑⑰)
9.8点/3.0R/2.3A/FG43.9%
⑧ジョニー・イーガン(↑⑫)
7.8点/1.8R/3.0A/FG42.9%
⑨ベン・ワーリー(↓⑥)
6.1点/5.3R/0.7A/FG41.3%
⑩ゲイリー・フィリップス(↓⑨)
6.7点/2.6R/1.9A/FG37.0%
ウォルト・ベラミーは、ルーキーシーズンに平均31.6点・19.0リバウンドをマーク。
得点はウィルト・チェンバレンに次ぐ2番目の高さ、リバウンドもチェンバレンとビル・ラッセルに次いで3番目の高さという高水準でした。
トム・メスケリーは、中国・ハルピン生まれのロシア移民で、第二次世界大戦中に日本の捕虜収容所に入った経験があるそうです。
その後、アメリカへ移住する際に名前もアメリカ風に改名したんだとか。
時代と歴史を感じるエピソードですね。
【1960年ドラフト】
①オスカー・ロバートソン(←①)
25.7点/7.5R/9.5A/FG48.5%
②ジェリー・ウェスト(←②)
27.0点/5.8R/6.7A/FG47.4%
③レニー・ウィルケンズ(↑⑥)
16.5点/4.7R/6.7A/FG43.2%
④リー・シャファー(↑⑤)
16.8点/6.3R/1.2A/FG42.0%
⑤トム・サンダース(↑⑧)
9.6点/6.3R/1.1A/FG42.8%
⑥アル・アトルズ(↑㊴)
8.9点/3.5R/3.5A/FG45.1%
⑦ダラル・インホフ(↓③)
7.2点/7.6R/1.8A/FG45.8%
⑧ジャッキー・モアランド(↓④)
7.7点/5.1R/1.2A/FG41.3%
⑨デイブ・バド(↑⑩)
7.1点/4.6R/1.0A/FG46.0%
⑩ウィリー・ジョーンズ(↑㊱)
7.4点/2.8R/2.0A/FG39.3%
1960年は、元祖Mr.トリプルダブルのオスカー・ロバートソンと、NBAのログマークになったジェリー・ウェストの2大スターがドラフトされた年でした。
ビッグ・オーは、二度と不可能と思われた年間トリプルダブルを達成した稀代のオールラウンダーでした。
しかも、30.8点・12.5リバウンド・11.4アシストという超ハイレベルなスタッツでの達成でした。
ジェリー・ウェストは、ファイナルMVPの初代受賞者となりましたが、歴史上唯一負けチームから選ばれた選手として知られています。