DeRozan for MVP?

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デマ―・デローザンが止まりません。

 

2/7のシクサーズ戦で45点をマークすると、そこから2/17のキングス戦まで7試合連続で35点以上をマーク。

 

しかも、その全てでFG成功率50%以上という高確率を叩き出しています。

 

これは、あのウィルト・チェンバレンが残した6試合連続の記録を抜いて、NBA史上初の快挙だそうです。

 

 

 

あのシーズン平均50点という、とんでもないスタッツを叩き出していた怪物の記録を抜いたんですよ(!)

 

どれだけスゴイ偉業かということがわかります。

 

これだけでも十分スゴイんですが、デローザンは得点だけではないんですね。

 

この7試合の平均スタッツは・・・・

 38.6点/5.7リバウンド/5.6アシスト/FG60.7%/FT86.2%

 

2月月間10試合の平均スタッツは・・・・

 35.8点/6.1リバウンド/5.8アシスト/FG57.2%/FT89.1%

 

リバウンドもアシストも、高いレベルでオールラウンドな数字を残しています。

 

しかも、本来のポジションはSGにもかかわらず、チーム事情からPFでの先発を余儀なくされているのにこの数字です。

 

そしてブルズは、38勝21敗でヒートと並んでイーストの同率首位に立っています。

 

もう今シーズンのMVPじゃないですか???

 

開幕前の予想では、ブルズは優勝候補どころか、プレーオフ進出すら予想されていませんでした。

 

そんな下馬評を覆して、堂々の首位に導く原動力になっているわけですから、十分その資格があると思います。

 

・・・・と個人的にはそう思ってるんですが、どうも世間は違うようです。

 

ESPNが出した最新のMVP調査の結果です。

 

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これによると、最有力候補はエンビードとヨキッチの争いになっています。

 

ただ、シクサーズイースト3位、ナゲッツはウェスト6位です。

 

MVPは、個人スタッツ以上にチーム成績が重視されるタイトルだと思います。

 

チームへの貢献度というところが最重要視されるタイトルだからです。

 

かつて、スティーブ・ナッシュがサンズで2年連続MVPになったのなんかは、その典型だと思います。

 

あの時も、個人スタッツで優位だったシャックではなく、チームへの貢献度でナッシュが選ばれたので、MVPとはそういうタイトルなんだと理解しています。

 

そこで、先ほどの調査結果を、チーム成績と個人成績(平均得点)で比較してみます。

 

〇内の数字はリーグ順位(TOP25)、*印は規定試合数未達のスタッツです。

 

1.ジョエル・エンビード

 イースト3位/29.3点②/11.1R⑧/4.5A/1.5B⑪/FG49.1%/3P36.0%

2.二コラ・ヨキッチ

 ウェスト6位/26.0点⑧/13.8R②/7.9A⑧/1.3S㉑/FG57.0%⑨/3P37.2%

3.ヤニス・アデトクンボ

 イースト5位/29.4点①/11.3R⑦/6.0A⑳/1.4B⑫/FG54.7%⑪/3P30.4%

4.ステフ・カリー

 ウェスト2位/25.8点⑨/5.3R/6.3A⑲/1.4S⑳/FG42.7%/3P37.9%

5.クリス・ポール

 ウェスト1位/14.9点/4.5R/10.7A①/1.9S③/FG48.7%/3P33.0%

6.ジャー・モラント

 ウェスト3位/26.8点⑦/5.8R/6.9A⑭/FG49.5%/3P33.0%

7.デマ―・デローザン

 イースト1位/28.1点④/5.2R/5.1A/FG51.7%㉑/3P34.3%

8.ケビン・デュラント

 イースト8位/*29.3点/7.4R/5.8A/FG52.0%⑳/3P37.2%

9.ルカ・ドンチッチ

 ウェスト5位/27.0点⑥/9.0R⑲/9.0A⑤/FG44.8%/3P32.9%

10.デビン・ブッカー

 ウェスト1位/25.5点⑫/5.2R/4.5A/FG44.6%/3P36.9%

10.ジミー・バトラー

 イースト1位/*21.9点/6.3R/5.9A/1.8S/FG49.0%/3P20.0%

 

※ルブロン・ジェイムズ

 ウェスト9位/29.1点③/7.9R/6.5A⑰/1.6S⑪/FG52.2%⑲/3P35.3%

 

エンビード、ヨキッチ、アデトクンボの上位3人は、いずれもオールラウンドに素晴らしいスタッツをマークしています。

 

ただ、チーム成績はそこまで上位というわけではありません。

 

シクサーズとバックスは首位から2.5ゲーム差なので上位と言えますが、ナゲッツは首位から15ゲーム差の6位なので、MVPを出すには下すぎる成績だと思います。

 

参考でルブロンのスタッツを書きましたが、上位3人に肩を並べるスタッツですが、チームが9位と低迷しているため、候補には上がってきていません。

 

それから考えても、やはりMVP投票において、チーム成績は個人スタッツ以上に大きな影響を与える要素になるということが確認できます。

 

一方で、サンズはぶっちぎりのリーグ最高勝率を走っているので、本当はサンズからMVPが出るのが収まりがいいのですが、チームの中心であるクリス・ポールとデビン・ブッカーはいずれも突出した個人成績ではないため、候補になりきれていません。

 

(個人的にはクリス・ポールにMVPをあげたいところですが・・・・)

 

次に勝率の高いウォリアーズも、前半は快調だったカリーの調子が下降気味で、特にシュート成功率がだいぶ落ちてしまいました。

 

ブルズと並んでイースト同率首位のヒートも、バトラーの欠場試合が多く、まだ規定試合数に達していない状態です。

 

となると、今シーズン”大躍進”と呼んでもいいブルズとグリズリーズの立役者である、デローザンとモラントがもっと上位候補になってもいいのではないかと思います。

 

カンファレンス首位であるブルズと、そのブルズを勝率で上回るウェスト3位のグリズリーズは、MVPを出してもおかしくないチーム成績だからです。

 

そこへ、ゲーム差の少ないエンビードとアデトクンボを加えた4人の争いになるべきなんじゃないかと思います。

 

その中でも、活躍の印象度、チームへの貢献度、下馬評を覆すサプライズぶりで考えると、カンファレンス首位に立ち、得点ランキングでも4位につけるデローザンが、現時点でのMVP最有力候補ではないかと考えます。