いろいろと動きがありました。
交渉決裂でシーズンボイコットも必至かと思われたベン・シモンズが、突然フィラデルフィアに現れたというニュースがありました。
チーム側は事前に連絡を受けておらず、突然本人が現れたことに驚いたそうです。
チーム合流に必要な健康診断やコロナ検査を受けているということで、にわかに再合流の線が出てきました。
逆に、ワクチン問題に揺れるカイリー・アービングに対し、ネッツは問題が解決するまでチームに合流させないという判断を下しました。
つまり、カイリーがワクチンを打つか、ニューヨーク市が規制を緩和するまでは、試合にも練習にもカイリーをチームに合流させないと決めたわけです。
練習施設への立ち入りは後に許可されたため、チームと練習を行い、出られる試合だけ出るという選択肢もありました。
しかし、出たり入ったりの状態が続くと、チームとしてのケミストリー構築が難しいと判断し、問題が解決するまでは合流させないという決定をしました。
そうなってくると、もうトレードするしかないんじゃないか?と考えてしまいますが、そもそもこのスーパーチームはカイリーとKDの個人的な友情から始まっているため、KDが賛同しないであろうということ。
そして、仮にトレードが成立しても、トレードされた先でカイリーがプレーをしてくれる保証がないことから、トレードは難しいだろうと言われています。
ただまあ、ケガをしているわけでもなく、プレーするための高額年俸ももらっていながら、単にボイコットをしているだけのような状態になってしまいます。
ネッツとしては、ロースター枠1つ分と、年俸35mil分の金額が無駄になってしまいます。
しかも、ネッツはサラリーキャップをオーバーして、ラグジュアリータックスを払っているチームなので、金銭的な負担はさらに大きくなります。
ラグジュアリータックスは、チーム総年俸がサラリーキャップの限度をオーバーした場合、そのオーバーした分の2倍に当たる金額を、贅沢税としてリーグに払わなければなりません。
チームによっては、ラグジュアリータックスは絶対払わない!という方針のオーナーもたくさんおり、ラグジュアリータックスを払ってまで補強に力を入れているチームは、オーナーが寛大か、相当な資金力を持っている場合に限られます。
ただ、いくら寛大で資金力があるとは言っても、それを個人的なポリシーでプレーしない選手に払うとなると、話は違ってくると思います。
選手はプレーするために大金をもらっているわけで、その本分を全うせずに、個人の選択の自由だけ主張するのは、少し論点が違うと思います。
もちろん、カイリーにも言い分はあります。
ワクチンを打たないことで仕事を失った人や、仕事を続けるためにワクチンを強要される世の中の風潮に対して、抗議しているのだと思います。
そうした大義名分はわかりますし、必要なことかもしれません。
ただ、それも35milの年俸をもらっているからできることであって、それを払っている雇い主に対する敬意や金額に対する責任よりも、社会への抗議行動の方が大事なのかな?と思ってしまいます。
ネッツの経営陣が、カイリーの主義主張をいつまで許容していられるか、非常に気になるところです。
さて、話を戻しますが、やっぱりトレードの話です(笑)
外野がパッと考えてしまうのが、だったらシモンズとカイリーを交換しちゃえばいいんじゃん!っていう案です。
どちらも所属チームで試合に出ず、ポジションも同じPGで、年俸も同じぐらいです。
なので、単純に1対1のトレードが成立してしまうんですね。
<シクサーズ> ⇔ <ネッツ>
PG カイリー・アービング PG ベン・シモンズ
年俸35milのカイリーと、33milのシモンズは、1対1での取り引きが成り立ちます。
<シクサーズ>
PG:カイリー・アービング/タイリース・マクシー/シャキール・ハリソン/ジェイデン・スプリンジャー/グラント・リラー
SG:セス・カリー/シェイク・ミルトン/アイザイア・ジョー
SF:ダニー・グリーン/フルカン・コルクマズ/マティース・サイブル/アーロン・ヘンリー
PF:トバイアス・ハリス/ジョージ・ニャン/ポール・リード
C:ジョエル・エンビード/アンドレ・ドラモンド/チャールズ・バッシー
カイリーとエンビードは外と中でバランスも取れ、リーグ屈指の実力を誇るコンビになるでしょう。
シュート力もあるカイリーは、シモンズに比べてオフェンス面でのグレードアップが図れます。
ワクチンなしでもプレーできる試合が増えるので、欠場の問題も少なくなります。
ただ、前述の通り、カイリーがプレーしてくれるかどうかが最大の問題ですね。
トレードされたら引退する、なんていう噂もあるぐらいなので、ネッツ以外のチームが獲得しようとした場合、相当なリスクを負うことになってしまいます。
ただ、少し前までのシクサーズであれば、シモンズが同じ状態にあったので、ダメ元で交換してみるという手もあったかと思います。
<ネッツ>
PG:ベン・シモンズ/パトリック・ミルズ/ジェボン・カーター
SG:ジェイムズ・ハーデン/キャメロン・トーマス
SF:ジョー・ハリス/ブルース・ブラウンJr./ディアンドレ・ベンブリー/ケスラー・エドワーズ
PF:ケビン・デュラント/ポール・ミルサップ/ジェイムズ・ジョンソン/デボンテ・ケイコック
C:ブレイク・グリフィン/ラマーカス・オルドリッジ/ニコラス・クラクストン/デイロン・シャープ
戦力的には申し分ないと思います。
カイリーとハーデンの役割がカブっていた部分もあったので、オフェンスよりもディフェンスで貢献できるシモンズの方が、チームのニーズには合っていると思います。
シューターも揃っているので、シモンズの穴をカバーするには十分なシュート力もあります。
問題は、カイリーを放出した時のKDの気持ちの面ですね。
ビジネスと割り切ることができればいいですが、メンタル面でわだかまりが残ってしまったりした場合、チームの士気にも関わってしまうと思います。
ただ戦力的には、カイリーよりもシモンズの方がネッツに必要な人材だとは思います。
さて、地味ですが、もう1つのトレード案です。
<スパーズ> ⇔ <ネッツ>
PG カイリー・アービング PG デジョンテ・マレー
PF サディアス・ヤング
2023年1巡目指名権
もしカイリーが別のチームにトレードされるとしたら、カイリーを扱えるのはポポビッチぐらいしかいないんじゃないか?ということで、スパーズ案です。
スター性はありませんが、マレーはサイズがあり、ディフェンスに優れているので、ネッツが必要としている戦力にはマッチします。
ヤングもディフェンスの良いユーティリティプレイヤーであり、フロントコートの3ポジション全てで起用することができます。
スパーズは、小粒でいい選手は多いものの、チームの柱となるスター選手が不在です。
カイリーが来れば、カワイ・レナードが出て行って以来のフランチャイズプレイヤーになります。
<スパーズ>
PG:カイリー・アービング/ブリン・フォーブス/トレ・ジョーンズ
SG:デリック・ホワイト/ロニー・ウォーカーⅣ/ジョシュア・プリモ
SF:ダグ・マクダーモット/デビン・バッセル/ケイタ・ベイツ=ジョップ/ジョー・ウィースカンプ
PF:ケルドン・ジョンソン/アル・ファルーク・アミヌ/(ザック・コリンズ)
C:ヤコブ・ポエルトル/ドリュー・ユーバンクス/ジョック・ランデイル
カイリーがそのままPGに入り、司令塔兼エースの座を務めることになります。
攻撃の核がいないチームなので、それこそ自由に暴れ回ることができるでしょう。
スタッツ的には大幅にアップさせることができると思います。
<ネッツ>
PG:デジョンテ・マレー/パトリック・ミルズ/ジェボン・カーター
SG:ジェイムズ・ハーデン/ブルース・ブラウンJr./キャメロン・トーマス
SF:ジョー・ハリス/サディアス・ヤング/ディアンドレ・ベンブリー/ケスラー・エドワーズ
PF:ケビン・デュラント/ポール・ミルサップ/ジェイムズ・ジョンソン/デボンテ・ケイコック
C:ブレイク・グリフィン/ラマーカス・オルドリッジ/ニコラス・クラクストン/デイロン・シャープ
KDとハーデンがいるネッツは、得点力は求められていません。
ディフェンスとタイムリーな3Pさえあれば、ロールプレイヤーとして十分です。
マレーとヤングは、そんな役割にはピタリとはまる選手だと思います。
★ウォリアーズが今勝つための補強を?
もう1人ワクチン接種でひと悶着あったのがアンドリュー・ウィギンスですが、こちらは自身のこだわりを曲げてワクチンを接種し、無事チームに合流しました。
だからというわけではないのですが、ウィギンスを出して新たな補強をするプランです。
以前も、トロント出身であるウィギンスをラプターズに送るトレード案をアップしたことがありました。
今回は、シアカムではなく、アヌノビーと交換するトレード案です。
<ウォリアーズ> ⇔ <ラプターズ>
SF OG・アヌノビー SF アンドリュー・ウィギンス
PG ゴラン・ドラギッチ C ジェイムズ・ワイズマン
PF クリス・ブシェー 2022年1巡目指名権
ラプターズはドラフト4位指名で、大方の予想に反し、PG/SGのジェイレン・サグズではなく、PF/SFのスコッティ・バーンズを指名しました。
シアカムとアヌノビーという両フォワードが確立されていたラプターズにとって、最も必要なポジションはセンターかガードでした。
それでもフォワードのバーンズを指名したことで、もしかするとシアカムかアヌノビーを放出するつもりがあるのか?という憶測が囁かれました。
ラプターズにそのつもりはないようですが、バーンズが活躍するほど、今後もポジション問題が頭をもたげてきます。
当初はシアカムをトレード候補と考えて、いろいろなトレード案を考えてみましたが、今度はアヌノビーでもその可能性を考えてみたいと思います。
ウォリアーズは、地元のスター選手であるウィギンスをトロントに返すとともに、先発Cの穴を埋められないラプターズに、昨年の2位指名ワイズマンを渡します。
代わりにアヌノビーをもらい、ワイズマンが抜けるCにもブシェーを加えます。
ドラギッチはサラリー合わせですが、バックアップPGのいないウォリアーズにはちょうどいい戦力です。
<ウォリアーズ>
PG:ステフェン・カリー/ゴラン・ドラギッチ/クリス・キオーザ/ゲイリー・ペイトンⅡ
SG:ジョーダン・プール/エイブリー・ブラッドリー/マイカル・モルダー/モーゼス・ムーディ/(クレイ・トンプソン)
SF:OG・アヌノビー/デイミオン・リー/アンドレ・イグオダーラ
PF:ドレイモンド・グリーン/オットー・ポーターJr./フアン・トスカーノ=アンダーソン/ジョナサン・クミンガ
C:クリス・ブシェー/ネマーニャ・ビエリツァ/ケボン・ルーニー
アヌノビーはディフェンス力に優れ、3P成功率も39.8%と高確率。
勝つためには必要な、ハイクオリティな3&Dプレイヤーです。
ブシェーは元々ウォリアーズでキャリアをスタートさせていて、3P成功率38.3%、1.9ブロックと、走って、跳んで、打てる、ウォリアーズ向きのビッグマンに成長しました。
ドラギッチはプレーオフ経験も豊富で、即戦力として計算できるベテラン。
ちょうどバックアップPGのいなかったウォリアーズにとって、ピッタリの人材です。
<ラプターズ>
PG:フレッド・バンブリート/マラカイ・フリン/ダラーノ・バントン/デイビッド・ジョンソン
SG:ゲイリー・トレントJr./スビアトスラフ・ミハイリュウク/イザック・ボンガ
SF:アンドリュー・ウィギンス/スコッティ・バーンズ/サム・デッカー/渡邊雄太
PF:パスカル・シアカム/プレシャス・アチュワ/フレディ・ジレスピー/ジャスティン・シャンパニー
C:ジェイムズ・ワイズマン/ケン・バーチ
アヌノビーの後釜にウィギンスが入り、ワイズマンは待望の先発Cに収まります。
トレントをベンチスタートにして、ウィギンスをSG、バーンズをSFで先発させるパターンもアリだと思います。
ドラフト上位の貴重な人材であるワイズマンとバーンズは、将来チームの柱となりうる20才の若手コンビ。
これに、22才のトレントを加えた若手コアをじっくり育てれば、数年後に花開くチーム作りができると思います。
★クリスチャン・ウッド、ポルツィンギスが動く三角トレード
地味ながらも理にかなったトレード案です。
<マブス>
C クリスチャン・ウッド(←ロケッツ)
SG エリック・ゴードン(←ロケッツ)
PF ダービス・ベルターンズ(←ウィザーズ)
<ウィザーズ>
<ロケッツ>
PF カイル・クーズマ(←ウィザーズ)
PF マキシ・クリーバー(←マブス)
C モーゼス・ブラウン(←マブス)
SG ジョシュ・グリーン(←マブス)
2025年1巡目指名権(←マブス)
マブスは、ポルツィンギスがMAX契約の選手に期待される結果が出ておらず、このままだと高い買い物になってしまう恐れがあります。
それであれば、安くてよく働くクリスチャン・ウッドと交換した方がいいのでは?というのがベースのトレードです。
その代わり、ゴードンとベルターンズという、それぞれのチームで不良債権化した契約を引き取ります。
ウィザーズは、いいロールプレイヤーは多いのですが、なかなかスター級の選手が来てくれない下位チームなので、トレードで獲得するしかありません。
ポルツィンギスは、アウトサイドのビールと、チームの2大スターになれる可能性があります。
これをクーズマとベルターンズを出して獲得できるなら、チャレンジすべきリスクではないかと思います。
リビルディングを目指すロケッツは、とにかく若手とドラフト権と低コストの年俸を集めることが優先です。
クーズマとクリーバーはリーズナブルな年俸のベテラン、グリーンは昨年1巡目指名の若手、ブラウンは格安でかつポテンシャルの高い若手ビッグマンです。
特にブラウンは大化けする可能性を秘めてるので、リビルディング中のチームなら是非キープしておきたい素材です。
<マブス>
PG:ルカ・ドンチッチ/ジェイレン・ブランソン/トレイ・バーク/タイレル・テリー
SG:エリック・ゴードン/レジー・ブロック/フランク・ニリキナ/ジャコーリ・マクローリン
SF:ティム・ハーダウェイJr./スターリング・ブラウン/ユージーン・オモルイ
PF:ドリアン・フィニー=スミス/ダービス・ベルターンズ/ドワイト・パウエル
C:クリスチャン・ウッド/ウィリー・コーリー=スタイン/ボバン・マリヤノビッチ
20−10のアベレージに、3Pも高確率で入るウッドが先発Cに入り、インサイドの中心になります。
ゴードンもシューターとして先発SGに入れば、ハーダウェイと合わせて20点級スコアラーが3人もドンチッチをサポートする形が作れます。
ベルターンズも、マブスのフロントコートに足りなかった得点力を提供する戦力となるでしょう。
<ウィザーズ>
PG:スペンサー・ディンウィディ/アーロン・ホリデイ/ラウル・ネト/カシアス・ウィンストン
SG:ブラッドリー・ビール/コーリー・キスパート
SF:ケンタビウス・コールドウェル=ポープ/デニ・アブディーヤ
PF:八村塁/モントレズ・ハレル/アンソニー・ギル/アイザイア・トッド
C:クリスタップス・ポルツィンギス/ダニエル・ギャフォード/(トーマス・ブライアント)
ウィザーズは、第2のスターとなるポルツィンギスが先発Cに入ります。
復帰2年目となる今シーズンは、昨シーズンよりも成績は上がってくると思います。
クーズマを失うのは痛いですが、ベルターンズの不良債権を引き取ってもらうためには、必要な犠牲と言えます。
<ロケッツ>
PG:ケビン・ポーターJr./ジョン・ウォール/DJ・オーガスティン/ダンテ・エクサム
SG:ジェイレン・グリーン/ジョシュ・グリーン/ジョシュ・クリストファー
SF:ジェイショーン・テイト/ダヌエル・ハウスJr./デイビッド・ヌワバ/タイラー・ベイ/アンソニー・ラム
PF:カイル・クーズマ/マキシ・クリーバー/ケニヨン・マーティンJr./ウスマン・ガルバ
C:ダニエル・タイス/モーゼス・ブラウン/アルパレン・シェングン
エースのウッドを失いますが、今のロケッツに目先の勝利は必要ありません。
クーズマ(13mil)とクリーバー(8.8mil)は、いずれも安価で実力のある中堅であり、若手の邪魔にはなりません。
ブラウンとルーキーのシェングンは、いずれも将来が楽しみなビッグマン。
ダイヤの原石を大切に育てながら、若いチームを成長させていくのが、今のロケッツにとて一番必要なことだと思います。