Trade deadline 2021 vol.1

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前日までほとんど動きのなかった今年のトレード戦線でしたが、デッドライン当日は打って変わって怒涛のトレードラッシュ。

終わってみれば、45人もの選手たちがチームを変わり、その数はリーグ全体の10%にもなるそうです。

いやはやスゴイですね。

 

一度に全部は紹介できないので、関連のあるところからまとめて見ていきたいと思います。

まずは、今回一番動きの多かったマジックから。

チーム解体と言ってもいいぐらい、若手コアを除いたチームの主力を全部動かしたような印象です。

 

 

★ブチェビッチがブルズへ

 

<ブルズ>           ⇔ <マジック>

 C ニコラ・ブチェビッチ      SF オットー・ポーターJr.

 PF アル・ファルーク・アミヌ     C ウェンデル・カーターJr.

                     2021年1巡目指名権

                     2023年1巡目指名権

 

マジックは、エースでオールスターのブチェビッチを出す決断をしました。

今シーズンはケガで出ることができないジョナサン・アイザックとマーケル・フルツの若手コアを中心にしたチーム作りをすることに照準を定め、現在ピークを迎えているベテランを放出して、若手主体に切り替える決断をしたようです。

そこで、1巡目指名権2つと、かつてのドラフトTOP10指名のウェンデル・カーターJr.を獲得しました。

完全に将来へ向けた投資、という意味合いのトレードです。

 

 

★アーロン・ゴードンはナゲッツがGET

 

ナゲッツ>        ⇔ <マジック>

 PF アーロン・ゴードン    SG ゲイリー・ハリス

 SF ゲイリー・クラーク    SG RJ・ハンプトン

                 2025年1巡目指名権

 

ずっとトレードの噂が挙がっていたゴードンは、トレードされるかどうかというより、どこのチームに行くのか?という関心の方が高かったです。

セルティックスやウルブス、ロケッツなどいろいろな噂がありましたが、最終的にナゲッツがGETするという形になりました。

ナゲッツは、ジェラミ・グラントが抜けた「身体能力の高く、フィジカルにディフェンスできるフォワード」という役割にピタリとあてはまります。

ナゲッツがウェストを勝ち上がる最後の1ピースになるか、注目されます。

 

 

セルティックスがフォーニエを獲得

 

セルティックス>    ⇔ <マジック>

SG エバン・フォーニエ      PG ジェフ・ティー

               ドラフト2巡目指名権✕2つ

 

フォーニエは、契約最終年でオフにはFAになるため、マジックを離れる可能性はだいぶ高くなっていました。

そこで、タダで手放すよりはということで、ドラフト2巡目指名権に代えておいたというトレードでした。

セルティックスは、ゴードン・ヘイワードをサイン&トレードした際にできた、28.5milのトレード・エクセプションがありましたので、その枠でフォーニエのサラリーを吸収することができました。

 

 

★ロールプレイヤー7人の三角トレード

 

<ブルズ>

 PF ダニエル・タイス(←セルティックス)

 SG ジャボンテ・グリーン (←セルティックス)

 SF トロイ・ブラウンJr.(←ウィザーズ)

 

セルティックス>

 C ルーク・コーネット(←ブルズ)

 PF モリッツ・ワーグナー(←ウィザーズ)

 

<ウィザーズ>

 C ダニエル・ギャフォード(←ブルズ)

 SF チャンドラー・ハッチソン(←ブルズ)

 

ブルズ、セルティックス、ウィザーズが絡んだ3チームのトレードで、主にビッグマンをシャッフルしました。

ブルズは攻守に安定感のあるタイスを、セルティックスはコーネットとワーグナーというシューター系のビッグマンを、ウィザーズは身体能力の高いギャフォードをそれぞれ獲得しました。

 

 

ナゲッツがマッギーを獲得

 

ナゲッツ>        ⇔ <キャブス>

 C ジャベイル・マッギー    C アイザイア・ハーテンスタイン

                2023年2巡目指名権

                2027年2巡目指名権

 

ナゲッツはゴードンに加えて、マッギーも補強。

これで、インサイドの高さとディフェンス力がだいぶ上がることになると思います。

マッギーは、ネッツなど各チームが狙っていたので、獲れてラッキーだと思います。

 

 

ここまで見てきた5つのトレードに出てきた各チームを、新しいロースターで確認してみたいと思います。

 

<マジック>

 PG:コール・アンソニー/マイケル・カーター=ウィリアムス/ジェフ・ティーチェイソン・ランドル/(マーケル・フルツ)

 SG:ゲイリー・ハリス/テレンス・ロス/RJ・ハンプトンカリム・メイン

 SF:ジェイムズ・エニス/ドゥエイン・ベイコン

 PF:オットー・ポーターJr.チュマ・オキキ/(ジョナサン・アイザック

   C:ウェンデル・カーターJr./ケン・バーチ/モー・バンバ

 

フォーニエの代わりにゲイリー・ハリスがSG、ゴードンの代わりにPFにはオットー・ポーターJr.、ブチェビッチの代わりのCにはウェンデル・カーターJr.が入るでしょう。

ベテランのジェフ・ティーグは、ウェイブされることが濃厚なようです。

RJ・ハンプトンがどこまで化けるかは、今後の楽しみなポイントです。

 

 

<ブルズ>

 PG:トマス・サトランスキー/コービー・ホワイト/ライアン・アーチディアコノ/デボン・ダットソン

 SG:ザック・ラビーンギャレット・テンプルジャボンテ・グリーンアダム・モコカ

 SF:パトリック・ウィリアムストロイ・ブラウンJr./デンゼル・バレンタイン

 PF:ラウリ・マルッカネン/サディアス・ヤング/アル・ファルーク・アミヌ

   C:ニコラ・ブチェビッチダニエル・タイスクリスティアーノ・フェリシオ

 

Cは先発にブチェビッチが入って、ダニエル・タイスがバックアップに。

急にセンター線が豪華になりました。

トロイ・ブラウンJr.は、昨シーズン先発を掴みかけましたが、今シーズンは一転ローテーションを外れてしまいました。

まだ21才と若く、攻守両面で貢献できる選手なので、新天地で復活してほしいなと思いますね。

 

 

ナゲッツ

 PG:ジャマール・マレー/モンテ・モーリス/ファクンド・カンパッソマーカス・ハワード

 SG:ウィル・バートン/PJ・ドージアー

 SF:マイケル・ポーターJr./ゲイリー・クラーク/ブラトコ・チャンチャー/グレッグ・ウィッティントン

 PF:アーロン・ゴードン/ポール・ミルサップ/ジャマイカル・グリーンジーク・ナジ

   C:ニコラ・ヨキッチ/ジャベイル・マッギー/ボル・ボル

 

ナゲッツ期待のマイケル・ポーターJr.は、類まれなオフェンスの才能を持っていますが、ディフェンスとフィジカル面はまだまだ発展途上。

そこで、身体能力が高く、フィジカルにプレーできるアーロン・ゴードンの加入は、ポーターの弱点を補完する重要な意味があります。

マッギーも、高さとブロックという、ヨキッチが唯一苦手とするスキルを補完してくれる存在です。

2人の加入で、ナゲッツインサイドはかなり強化されたと言えるでしょう。

 

 

セルティックス>

 PG:ケンバ・ウォーカー/ペイトン・プリチャード/カーセン・エドワーズ/トレモント・ウォータース

 SG:エバン・フォーニエ/マーカス・スマート/ロミオ・ラングフォード

 SF:ジェイレン・ブラウン/セミ・オジェレイ/アーロン・ネズミス

 PF:ジェイソン・テイタム/モリッツ・ワーグナー/グラント・ウィリアムス

   C:トリスタン・トンプソン/ロバート・ウィリアムス/ルーク・コーネットタッコ・フォール

 

セルティックスは先発SGに、シューターのフォーニエを獲得。

第4の得点源として、テイタムとブラウンを助ける役目を果たします。

ダニエル・タイスを放出したのは意外ですが、5milというバーゲン価格でFAになるタイスと再契約するのは難しいと判断したのでしょう。

ワーグナーとコーネットは、いずれも3Pまで打てるビッグマンなので、セルティックスに不足していたタイプの人材だと思います。

ただ、セルティックスもゴードン獲得を狙っていたので、それがフォーニエだけになってしまったのは残念だなと思いますね。

 

 

<ウィザーズ>

 PG:ラッセル・ウェストブルック/イシュマイル・スミス/ラウル・ネトカシアス・ウィンストン

 SG:ブラッドリー・ビール/ジェローム・ロビンソン

 SF:ギャリソン・マシューズデニ・アブディーヤチャンドラー・ハッチソン/イザック・ボンガ

 PF:八村塁/ダービス・ベルターンズ/アンソニー・ギル

   C:アレックス・レンロビン・ロペスダニエル・ギャフォード/(トーマス・ブライアント)

 

ウィザーズはトロイ・ブラウンJr.とモリッツ・ワーグナーを出して、チャンドラー・ハッチソンとダニエル・ギャフォードを獲りました。

ギャフォードは身体能力の高いビッグマンですが、ワーグナーもアウトサイドからのシュート力があり、残しておきたい戦力でした。

トロイ・ブラウンJr.も、3年目の伸び盛りだったにもかかわらず、なぜか今シーズンは出場時間が激減し、結局放出されてしまいました。

なぜ使わないのか謎でしたが、実力があるので、他チームに出した途端に活躍しそうな気がしてなりません。

 

 

<キャブス>

 PG:ダリアス・ガーランド/クイン・クック/マシュー・デラベドーバ

 SG:コリン・セクストン/デイミヤン・ダットソンブロドリック・トーマス

 SF:アイザック・オコロ/ジェディ・オスマン/ディラン・ウィンドラー

 PF:ラリー・ナンスJr./トーリーン・プリンス/ディーン・ウェイド/ラマー・スティーブンス/(ケビン・ラブ)

   C:ジャレット・アレンアイザイア・ハーテンスタイン

 

キャブスはFAになるマッギーと引き換えに、2巡目指名権2つをGETしました。

ただ、それよりもアンドレ・ドラモンドをトレードして、対価をもらわなくてはいけませんでしたが、結局トレードは成立せず、バイアウトという結果になりました。

27才のオールスター選手をトレードに出すことすらできずに、契約を買い取ってタダで手放すしかないとは・・・・・・

前回も書きましたが、何かが大きく間違っていると思います。