わずか10日間ほどの間で、ドラフト、トレード、FAと怒涛のTransaction(トランスアクション)があったので、誰がどこに行ったのか整理する意味で、現時点でのロースターをまとめていきたいと思います。
最大20人まで登録できるトレーニングキャンプ用のロースターの中から、主な選手をピックアップしていきます。
ここから、開幕ロースター15人(+2way契約2人)に絞られていくことになりますので、ここで挙げている選手が全て残れるわけではありません。
おおまかに言って、各ポジション3人ずつ×5ポジション=15人というのが標準的な目安になります。
その目安から大きく逸脱していると、ロースターのバランスが悪いと言われてしまうことになります。
赤:移籍
青:ルーキー
緑:2way契約
<セルティックス>
PG:ケンバ・ウォーカー/ジェフ・ティーグ/ペイトン・プリチャード/カーセン・エドワーズ/トレモント・ウォータース
SG:マーカス・スマート/ロミオ・ラングフォード/ジャボンテ・グリーン
SF:ジェイレン・ブラウン/アーロン・ネズミス/セミ・オジェレイ
PF:ジェイソン・テイタム/グラント・ウィリアムス
C:ダニエル・タイス/トリスタン・トンプソン/ロバート・ウィリアムス/タッコ・フォール
ケンバ・ウォーカーはヒザの治療のため、復帰は年明けになりそうだということです。
FAでの加入は、ジェフ・ティーグとトリスタン・トンプソンの両ベテラン、ドラフトは、2年生シューターのネズミスと4年生PGのプリチャードと、いずれも即戦力になることを意識した補強が目立ちました。
ゴードン・ヘイワードを手放したのはいいのですが、なんらかの対価は獲ることができたと思うので、もったいなかったですね。
ペイサーズのマイルス・ターナーなら先発Cに獲得できたので、実現しなかったのは残念です。
<ネッツ>
PG:カイリー・アービング/スペンサー・ディンウィディ/クリス・キオーザ/ジェレミア・マーティン
SG:キャリス・ルバート/ランドリー・シャメット/ブルース・ブラウンJr./タイラー・ジョンソン
SF:ジョー・ハリス/トーリーン・プリンス/ティモシー・ルワル・キャバロ
PF:ケビン・デュラント/ジェフ・グリーン/ロディオンス・クルークス/レジー・ペリー
C:ジャレット・アレン/ディアンドレ・ジョーダン/ニコラス・クラクストン
サポーティングキャストの充実という点では、地味ながらも的確な補強をしたネッツ。
シャメットはPG・SG両方をこなすことができ、3Pも高確率で決められるので、非常に使い勝手がいい選手。
ディンウィディとシャメットがバックコートの控えにいるというのは、なんとも心強く贅沢です。
ブルース・ブラウンはディフェンスのストッパーとして、タイラー・ジョンソンはインスタントスコアラーとして、共に一芸に秀でた選手。
局面を変えたい時に投入できる手駒として、ベンチに置いておきたい戦力です。
ジェフ・グリーンは、昨シーズン途中でロケッツに合流してから好調で、平均22.6分の短い出場時間の中で、12.2点・FG56.4%・3P35.4%という成績を残しました。
デュラントとは、ルーキーシーズンにチームメイトとして一緒にプレーしていますが、長年の時を経て、今度はバックアップとしてコンビを組むことになります。
<ニックス>
PG:エルフリッド・ペイトン/フランク・ニリキナ/デニス・スミスJr./ジャレッド・ハーパー
SG:RJ・バレット/オースティン・リバース/イマニュエル・クイックリー/セオ・ピンソン
SF:レジー・ブロック/アレック・バークス/ケビン・ノックス/イグナス・ブラズデイキス
PF:ジュリアス・ランドル/オビ・トッピン/マイケル・キッド・ギルクリスト
C:ミッチェル・ロビンソン/ナーレンズ・ノエル/オマリ・スペルマン
ホークスと並んで、サラリーキャップを大きく空けてFA戦線に乗り込んだニックスでしたが、結局大物獲りはならず、昨年のオフと大して変わらない動きに。
クリス・ポールも、ウェストブルックも、ハーデンも、ジョン・ウォールも、結局誰も獲ることなく終わりました。
せめて先発PGぐらいは誰かしら獲ってほしかったんですが、これほどまでに現状維持とは・・・・
ドラフトでも、ラメロ・ボールも、キリアン・ヘイズも、タイリース・ハリバートンも誰も獲りませんでした。
来年まで待って、ケイド・カニングハムを狙っているということなんでしょうか?
大学最優秀選手のトッピンが活躍してくれることがせめてもの救いになりますが、ランドルとポジションかぶりをしているのでどこまで出場できるのか・・・・
なかなかプラス材料を見つけるのが難しいニックスです。。
<シクサーズ>
PG:ベン・シモンズ/シェイク・ミルトン/タイリース・マクシー/デリック・ウォルトンJr.
SG:セス・カリー/マティース・サイブル/アイザイア・ジョー/ダコタ・マシアス
SF:ダニー・グリーン/テレンス・ファーガソン/フルカン・コルクマズ/ライアン・ブロコフ
PF:トバイアス・ハリス/マイク・スコット/ジャスティン・アンダーソン/ポール・リード
C:ジョエル・エンビード/ドワイト・ハワード/トニー・ブラッドリー/ヴァンサン・ポアリエ
エンビードとシモンズの周りを、カリー、グリーン、ハリスのシューター3人で囲む先発5人は、昨シーズンよりもバランスの取れたラインナップとなりそうです。
カリーはPGのサイズしかありませんが、そこはシモンズの長身を生かしてミスマッチを作らずに先発起用できると思います。
また、脆弱だったエンビードのバックアップも、ハワードとブラッドリーの2枚を加えたので、少し分厚くなりました。
ジョシュ・リチャードソンが抜けたウィングのディフェンダーには、テレンス・ファーガソンを加えました。
PFの層がやや薄いですが、今後補強することも可能な部分だと思います。
全体的なチームバランスは、昨シーズンよりも確実に向上したでしょう。
<ラプターズ>
PG:カイル・ラウリー/マラカイ・フリン/ジェイレン・ハリス
SG:フレッド・バンブリート/テレンス・デイビス/マット・トーマス/ポール・ワトソン
SF:OG・アヌノビー/ノーマン・パウエル/ディアンドレ・ベンブリー/パトリック・マッコウ/オシェイ・ブリセット
PF:パスカル・シアカム/クリス・ブシェー/スタンリー・ジョンソン/アリーゼ・ジョンソン/渡邊雄太
C:アーロン・ベインズ/アレックス・レン/ヘンリー・エレンソン
マルク・ガソールとイバカが抜けたCポジションには、ベインズとアレックス・レンを入れました。
先発級を控えで埋めたという意味では、ややグレードダウンした感は否めません。
ラプターズのキャンプに呼ばれた渡邊ですが、いいチームに呼ばれたのではないかと思います。
ロースター入りはかなり厳しいですが、ラプターズは無名の存在から花開く選手が多く、ポテンシャルよりも確かな技術が重視される傾向があります。
ネームバリューよりも、チーム戦術の中でうまく役割を果たすことができれば、きちんと登用されるというイメージです。
そういう意味では、キャンプでチーム戦術の中で機能できることをアピールし、傘下のGリーグチームでチャンスを待てば、コールアップされる可能性も高まると思います。
渡邊の強みである、フットワークの軽いオールラウンドなディフェンスが、チーム戦術の中でうまくハマれば、貴重な戦力として見てもらえるようになるでしょう。
このキャンプは、そのアピールができるかどうかの勝負だと思います。