さて90年代です。個性派揃いで楽しい年代ですね〜
【1999年ドラフト】
①スティーブ・フランシス(↑②)
18.1点/5.6R/6.0A/FG42.9%/3P34.1%
②バロン・デイビス(↑③)
16.1点/3.8R/7.2A/FG40.9%/3P32.0%
③エルトン・ブランド(↓①)
15.9点/8.5R/2.1A/FG50.0%/3P9.5%
④ショーン・マリオン(↑⑨)
15.2点/8.7R/1.9A/FG48.4%/3P33.1%
⑤ラマー・オドム(↓④)
13.3点/8.4R/3.7A/FG46.3%/3P31.2%
⑥リチャード・ハミルトン(↑⑦)
17.1点/3.1R/3.4A/FG44.9%/3P34.6%
⑦コーリー・マゲッティ(↑⑬)
16.0点/4.9R/2.1A/FG45.3%/3P32.4%
⑧アンドレ・ミラー(←⑧)
12.5点/3.7R/6.5A/FG46.1%/3P21.7%
⑨マヌ・ジノビリ(↑57)
13.3点/3.5R/3.8A/FG44.7%/3P36.9%
⑩アンドレイ・キリレンコ(↑㉔)
11.8点/5.5R/2.7A/FG47.4%/3P31.0%
この年は、層が厚かったですね。
この他にも、6位のウォーリー・ザービアック(14.1点)、10位のジェイソン・テリー(13.4点)、16位のロン・アーテスト(13.2点)らがいました。
ロン・アーテストは、後に改名してメタ・ワールド・ピースとなりました。
他の年であればランクインしているキャリアスタッツでしたが、入れないというのは層が厚かったという証拠ですね。
また、ジノビリがドラフト全体で下から2番目という低順位で指名されたという事実は、外国人選手の評価がまだまだ今ほど一般的でなかったことを物語っていますね。
【1998年ドラフト】
①ダーク・ノビツキー(↑⑨)
20.7点/7.5R/2.4A/FG47.1%/3P38.0%
②ポール・ピアース(↑⑩)
19.7点/5.6R/3.5A/FG44.5%/3P36.8%
③アントワン・ジェイミソン(↑④)
18.5点/7.5R/1.6A/FG45.1%/3P34.6%
④ビンス・カーター(↑⑤)
16.7点/4.3R/3.1A/FG43.5%/3P37.1%
⑤マイク・ビビー(↓②)
14.7点/3.1R/5.5A/FG43.6%/3P37.9%
⑥クッティーノ・モーブリー(↑㊶)
16.0点/3.9R/2.7A/FG43.3%/3P37.8%
⑦ラシャード・ルイス(↑㉜)
14.9点/5.2R/1.7A/FG45.2%/3P38.6%
⑧ラリー・ヒューズ(←⑧)
14.1点/4.2R/3.1A/FG40.6%/3P30.9%
⑨ブラッド・ミラー(↑外)
11.2点/7.1R/2.8A/FG48.0%/3P33.0%
⑩アル・ハリントン(↑㉕)
13.5点/5.6R/1.7A/FG44.4%/3P35.2%
先程の1999年もそうでしたが、この1998年はさらにもっと層が厚い年でした。
キャリア平均が2ケタ得点の選手が、この他にまだ人もいるんですね!
これは、これまで見てきたドラフト年の中で最多だと思います。
さらには、“ホワイト・チョコレート”の異名を取るジェイソン・ウィリアムス(10.5点/5.9A)や“スキップ・トゥ・マイ・ルー”の愛称で知られるレイファー・オルストン(10.1点/4.8A)といった個性派PGたちもこの年でした。
そして、現役最長選手のカーターは実働22年の43才。
これまで続けてきたことだけでもスゴイことですね。
【1997年ドラフト】
①ティム・ダンカン(←①)
19.0点/10.8R/3.0A/FG50.6%/3P17.9%
②トレイシー・マグレイディ(↑⑨)
19.6点/5.6R/4.4A/FG43.5%/3P33.8%
③キース・バンホーン(↓②)
16.0点/6.8R/1.6A/FG44.3%/3P36.1%
④チャウンシー・ビラップス(↓③)
15.2点/2.9R/5.4A/FG41.5%/3P38.7%
⑤スティーブン・ジャクソン(↑㊷)
15.1点/3.9R/3.1A/FG41.4%/3P33.3%
⑥ロン・マーサー(←⑥)
13.6点/3.1R/2.1A/FG42.9%/3P25.0%
⑦デレック・アンダーソン(↑⑬)
12.0点/3.2R/3.4A/FG40.8%/3P34.1%
⑧ティム・トーマス(↓⑦)
11.5点/4.1R/1.5A/FG43.7%/3P36.9%
⑨モーリス・テイラー(↑⑭)
11.0点/4.6R/1.2A/FG46.6%/3P15.2%
⑩ダニー・フォートソン(←⑩)
8.2点/7.2R/0.7A/FG47.2%/3P16.7%
この年は、“ティム・ダンカン”ドラフトでした。
随分前から、1位はダンカン一択でした。
しかもこの年だけでなく、1年前のドラフト、もう1年前のドラフトにアーリーエントリーしていても、やっぱり1位指名だっただろうと言われていました。
ただ、ダンカンがアーリーエントリーをせず、4年間大学でプレーしたため、この年になったというだけでした。
まあ、それだけ安定した評価を得ていたということですが、それをまた常勝チームのスパーズが指名したというのも、ドラフトのアヤでした。
毎年プレーオフに出ていたスパーズは、指名順位が下位になるはずですが、この年だけはエースのデイビッド・ロビンソンがケガで全休したため、成績が下位に沈み、上位指名権が転がり込んできたんですね。
その後、20年以上に渡ってスパーズがプレーオフに進出し続けたのはご存知の通りです。
【1996年ドラフト】
①アレン・アイバーソン(←①)
26.7点/3.7R/6.2A/FG42.5%/3P31.3%
②コービー・ブライアント(↑⑬)
25.0点/5.2R/4.7A/FG44.7%/3P32.9%
③ステフォン・マーベリー(↑④)
19.3点/3.0R/7.6A/FG43.3%/3P32.5%
④レイ・アレン(↑⑤)
18.9点/4.1R/3.4A/FG45.2%/3P40.0%
⑤シャリーフ・アブドゥル・ラヒーム(↓③)
18.1点/7.5R/2.5A/FG47.2%/3P29.7%
⑥アントワン・ウォーカー(←⑥)
17.5点/7.7R/3.5A/FG41.4%/3P32.5%
⑦スティーブ・ナッシュ(↑⑮)
14.3点/3.0R/8.5A/FG49.0%/3P42.8%
⑧ページャ・ストヤコビッチ(↓⑭)
17.0点/4.7R/1.8A/FG45.0%/3P40.1%
⑨ジャーメイン・オニール(↑⑰)
13.2点/7.2R/1.4A/FG46.7%/3P14.7%
⑩ジドルナス・イルガウスカス(↑⑳)
13.0点/7.3R/1.1A/FG47.6%/3P31.0%
2003年のドラフトも優秀でしたが、この1996年はそれを上回る充実したドラフトでしたね。
アイバーソンとコービーのTOP2もさることながら、キャリア平均17点以上の選手がこれだけいるのは、相当な当たり年と言えると思います。
さらには、それ以外にもナッシュやジャーメインまでいるわけですから。
ランキング外にも、ベン・ウォーレスやマーカス・キャンビーといった選手たちもいて、稀に見る豊作の年でした。
おそらくは、1984年の次に充実したドラフト年だったのではないかなと思います。
【1995年ドラフト】
①ケビン・ガーネット(↑⑤)
17.8点/10.0R/3.7A/FG49.7%/3P27.5%
②ジェリー・スタックハウス(↑③)
16.9点/3.2R/3.3A/FG40.9%/3P30.9%
③ラシード・ウォーレス(↑④)
14.4点/6.7R/1.8A/FG46.7%/3P33.6%
④デイモン・スターダマイアー(↑⑦)
13.4点/3.5R/6.1A/FG40.6%/3P35.7%
⑤マイケル・フィンリー(↑㉑)
15.7点/4.4R/2.9A/FG44.4%/3P37.5%
⑥アントニオ・マクダイス(↓②)
12.0点/7.5R/1.3A/FG49.7%/3P11.7%
⑦ブライアント・リーブス(↓⑥)
12.5点/6.9R/1.6A/FG47.5%/3P7.4%
⑧ジョー・スミス(↓①)
10.9点/6.4R/1.0A/FG45.5%/3P23.8%
⑨カート・トーマス(↑⑩)
8.1点/6.6R/1.1A/FG48.6%/3P28.1%
⑩ブレント・バリー(↑⑮)
9.3点/3.0R/3.2A/FG46.0%/3P40.5%
この年は、“高卒ドラフト元年”でした。
この前までは高卒でNBA入りする選手は、特殊な事情を除いてはほぼ皆無でしたが、この年KGが「高卒選手でもNBAで即戦力になりうる」と証明したことで流れが激変。
翌年のコービー、その翌年のT-MACへと続く流れを生み出しました。
いわば、高卒ドラフトのパイオニアですね。
最初は、トップ中のトップの高校生だけがエントリーしてたのでよかったんですが、そのうち我も我もと実力が未熟な高校生まで続々エントリーするようになってしまいました。
それが2001年にピークを迎え、その後NBAは高卒でのエントリーを禁止する方向に舵を切ることになりました。
【1994年ドラフト】
①グレン・ロビンソン(←①)
20.7点/6.1R/2.7A/FG45.9%/3P34.0%
②ジェイソン・キッド(←②)
12.6点/6.3R/8.7A/FG40.0%/3P34.9%
③グラント・ヒル(←③)
16.7点/6.0R/4.1A/FG48.3%/3P31.4%
④ジュワン・ハワード(↑⑤)
13.4点/6.1R/2.2A/FG46.9%/3P12.0%
⑤エディ・ジョーンズ(↑⑩)
14.8点/4.0R/2.9A/FG43.7%/3P37.3%
⑥ジェイレン・ローズ(↑⑬)
14.3点/3.5R/3.8A/FG44.3%/3P35.5%
⑦ドニエル・マーシャル(↓④)
11.2点/6.7R/1.4A/FG43.5%/3P35.0%
⑧ブライアン・グラント(←⑧)
10.5点/7.4R/1.2A/FG49.0%/3P21.4%
⑨ラモンド・マレー(↓⑦)
11.3点/4.1R/1.3A/FG43.0%/3P36.0%
⑩ウェスリー・パーソン(↑㉓)
11.2点/3.3R/1.7A/FG45.7%/3P41.8%
珍しく、ランキングが1位・2位・3位の指名順位通りになりました。
まあ、実績ではなくて、スタッツ重視で振り分けたランキングではありますが。
わずかTOP3だけで見ても、なかなか指名順位通りにいかないというところが、ドラフトの難しさを物語っていると思います。
グラント・ヒルは、ケガさえなければもっと上になっていたはずのタレントでした。
ケガする前が6シーズン、ケガした後が13シーズンで、ケガした後の方が長いんですが、それでもこのキャリアスタッツを残しているのは、逆にスゴイなと思います。
【1993年ドラフト】
①クリス・ウェバー(←①)
20.7点/9.8R/4.2A/FG47.9%/3P29.9%
②ジャマール・マッシュバーン(↑④)
19.1点/5.4R/4.0A/FG41.8%/3P34.5%
③アンファニー・ハーダウェイ(←③)
15.2点/4.5R/5.0A/FG45.8%/3P31.6%
④サム・キャセール(↑㉔)
15.7点/3.2R/6.0A/FG45.4%/3P33.1%
⑤ビン・ベイカー(↑⑧)
15.0点/7.4R/1.9A/FG48.5%/3P21.5%
⑥ニック・バンエクセル(↑㊲)
14.4点/2.9R/6.6A/FG40.5%/3P35.7%
⑦アラン・ヒューストン(↑⑪)
17.3点/2.9R/2.4A/FG44.4%/3P40.2%
⑧アイザイア・ライダー(↓⑤)
16.7点/3.8R/2.7A/FG44.3%/3P35.2%
⑨クリス・ミルズ(↑㉒)
11.2点/4.9R/1.9A/FG43.2%/3P35.1%
⑩ロドニー・ロジャース(↓⑨)
10.9点/4.5R/2.0A/FG45.1%/3P34.7%
この年は、クリス・ウェバーがダントツでした。
ただ3位のペニーは、グラント・ヒル同様、ケガさえなければ長らくリーグのスーパースターになっていた選手でした。
しかし、万全な状態でプレーできたのは最初の4シーズンだけという短い期間になってしまいました。
またこの年は、NBA最長身タイ231cmのギョルゲ・ミュアサンと229cmのショーン・ブラッドリーが同時にNBA入りした年でもありました。
ブラッドリーが全体2位指名で8.1点/6.3R、ミュアサンが2巡目30位で9.8点/6.4Rというキャリアスタッツでした。
【1992年ドラフト】
①シャキール・オニール(←①)
23.7点/10.9R/2.5A/FG58.2%/3P4.5%
②アロンゾ・モーニング(←②)
17.1点/8.5R/1.1A/FG52.7%/3P24.7%
③ラトレル・スプリーウェル(↑㉔)
18.3点/4.1R/4.0A/FG42.5%/3P33.7%
④ジム・ジャクソン(←④)
14.3点/4.7R/3.2A/FG42.8%/3P36.5%
⑤トム・ググリオッタ(↑⑥)
13.0点/7.3R/2.8A/FG45.1%/3P28.4%
⑥クリスチャン・レイトナー(↓③)
12.8点/6.7R/2.6A/FG48.0%/3P26.1%
⑦クラレンス・ウェザースプーン(↑⑨)
11.5点/7.5R/1.5A/FG47.1%/3P19.6%
⑧ラフォンゾ・エリス(↓⑤)
11.9点/6.5R/1.6A/FG45.2%/3P30.2%
⑨デイビッド・ウェスリー(↑外)
12.5点/2.5R/4.4A/FG42.4%/3P36.8%
⑩ダグ・クリスティ(↑⑰)
11.2点/4.1R/3.6A/FG42.6%/3P35.4%
この年は、“シャック”ドラフトでした。
シャックがダントツだったのは確かですが、2位もモーニング、3位もドリームチーム入りしたレイトナーでしたので、なかなかスター揃いのドラフトでした。
その中で伏兵的な活躍をしたのがスプリーですね。
24位という下位指名にもかかわらず、2年目にはもうオールスターに選ばれ、オールNBA1stチーム入りも果たしました。
1位指名でもなかなか難しいこの快挙を、24位指名で実現させたのは驚きでしかありません。
いったいなぜ24位だったのか?というのが、ドラフトの謎ですね。
【1991年ドラフト】
①ラリー・ジョンソン(←①)
16.2点/7.5R/3.3A/FG48.4%/3P33.2%
②テレル・ブランドン(↑⑪)
13.8点/3.0R/6.1A/FG44.8%/3P35.5%
③ケニー・アンダーソン(↓②)
12.6点/3.1R/6.1A/FG42.1%/3P34.6%
④ディケンベ・ムトンボ(←④)
9.8点/10.3R/1.0A/FG51.8%/3P0.0%
⑤スティーブ・スミス(←⑤)
14.3点/3.2R/3.1A/FG44.0%/3P35.8%
⑥ビリー・オーウェンス(↓③)
11.7点/6.7R/2.8A/FG48.1%/3P29.1%
⑦ブライアン・ウィリアムス(↑⑩)
11.0点/6.2R/1.1A/FG52.8%/3P14.3%
⑧エリック・マードック(↑㉑)
10.1点/2.5R/4.9A/FG43.8%/3P34.3%
⑨ボビー・フィルズ(↑㊺)
11.0点/3.1R/2.7A/FG44.3%/3P39.0%
⑩クリス・ギャトリング(↑⑯)
10.3点/5.3R/0.7A/FG51.3%/3P24.9%
UNLVがカレッジ界を席巻していたこの年、ダントツのNo.1ピックだったラリー・ジョンソンをはじめ、9位のステイシー・オーグモン、13位のグレッグ・アンソニーなど、4人がドラフト指名されました。
また、マジック・ジョンソン二世と称された203cmのコンボガード、スティーブ・スミスや、206cmの器用な大型スウィングマン、ビリー・オーウェンスなど、近未来型と呼ばれた選手たちも多いドラフトでした。
全体的には、渋い活躍をする玄人向けのプレイヤーが多かった印象の年でした。
【1990年ドラフト】
①デリック・コールマン(←①)
16.5点/9.3R/2.5A/FG44.7%/3P29.5%
②ゲイリー・ペイトン(←②)
16.3点/3.9R/6.7A/FG46.6%/3P31.7%
③セドリック・セバロス(↑㊽)
14.3点/5.3R/1.2A/FG50.0%/3P30.9%
④マフムード・アブドゥル・ラウーフ(↓③)
14.6点/1.9R/3.5A/FG44.2%/3P35.4%
⑤ケンドール・ギル(←⑤)
13.4点/4.1R/3.0A/FG43.4%/3P30.0%
⑥ライオネル・シモンズ(↑⑦)
12.8点/6.2R/3.3A/FG43.3%/3P30.5%
⑦トニー・クーコッチ(↑㉙)
11.6点/4.2R/3.7A/FG44.7%/3P33.5%
⑧デニス・スコット(↓④)
12.9点/2.8R/2.1A/FG41.7%/3P39.7%
⑨アントニオ・デイビス(↑㊺)
10.0点/7.5R/1.1A/FG44.8%/3P8.7%
⑩ロイ・ボート(↑⑬)
10.1点/7.1R/0.9A/FG50.4%/3P24.4%
この年は、デリック・コールマンとペイトンがワンツーでした。
2巡目48位という下位指名からレイカーズのエースにまでのし上がったセバロスや、後にマフムード・アブドゥル・ラウーフと改名したシューターのクリス・ジャクソン、伊達男のケンドール・ギルなど個性派が多かったですね。
ヨーロッパのマジック・ジョンソンと呼ばれブルズの3連覇に貢献したクーコッチや、当時の3ポイント成功数の記録を作った“3-D”デニス・スコットなんかもこの年のドラフトでした。
90年代はキャラが立った選手が多い印象がありますね。