プレシーズンマッチが終わり、10/22の開幕に向けたロースターの整理が行われています。
通常、レギュラーシーズンのロースターは15人。
2way契約も含めると、最大でも17人しかロースターに残すことはできません。
その一方で、キャンプロースターは最大で20人まで確保することができ、プレシーズンまでキープすることができます。
その20人まで膨らませたロースターを、開幕前までに15人(または17人)に絞る作業が今まさに行われているというわけです。
ダラスのキャンプロースターに呼ばれた馬場雄大が、一旦カットされて下部チームのテキサス・レジェンズに行くのは、まさにそんな動きの一つです。
ここでは、いくつかの気になる動きを見ていきたいと思います。
★ウォリアーズがアルフォンゾ・マッキニーをカット
ちょうど1年前、パトリック・マッコウが契約問題でウォリアーズと揉めていました。
その穴を埋める3&Dプレイヤーとして、キャンプから勝ち残ってロースター入りしたのが、アルフォンゾ・マッキニーでした。
全くの無名だったマッキニーですが、堅実な働きでローテーションの一角を担い、1年を通してウォリアーズに貢献しました。
実力だけで言えば、そのまま今シーズンもロースターに残るのが当然の流れでしたが、予期せぬ事態が起こります。
まず第一に、オフにクレイ・トンプソンとディアンジェロ・ラッセルに大金をはたいたことで、サラリーキャップに余裕がなくなり、ロースターを14人までしか残せない厳しい財政事情になっていました。
そこにきて、ウィリー・コーリー・スタインやケボン・ルーニーらの先発C候補にケガが相次ぎ、ビッグマンの確保が急務となってしまいました。
そこで、かつてのドラフト上位指名選手であるマーキース・クリスを招いたところ、予想以上の活躍を見せ、開幕の先発C候補になりました。
となると、その代わりに誰かをカットしないといけない状況になりました。
実績から考えると、それがマッキニーではなかったんですが、ロースターの中で唯一のノンギャランティー契約だったがために、カットされるという憂き目に遭いました。
実力が未知数なルーキー3人や、2年目3年目の若手もいますが、いずれもギャランティー契約だったためカットできませんでした。
当初無名だったマッキニーは、カットしてもチームがその年俸を負担しなくてよいノンギャランティー契約でキャリアをスタートさせたため、実力ではなく財政的な理由でカット候補に選ばれてしまいました。
メンバーが大きく様変わりしたウォリアーズの中で、勝ち方を知る数少ないメンバーの一人がまたチームを去ることになってしまいました。
ウォリアーズは全く違うチームになってしまいそうです。
一方のマッキニーはすぐさま他チームが興味を示していて、ネッツやキャブスが狙っていると言われているので、所属先もすぐに決まりそうです。(※その後、キャブスと契約)
グリズリーズと2way契約を結んでいる渡邊ですが、なんとか2シーズン目もロースターに残ることができそうです。
ただ、決して安泰ではありませんでした。
サマーリーグでは結果を残していた渡邊でしたが、日本代表に合流して以降はケガもあって調子が上がらず、ワールドカップでも、その後のプレシーズンマッチでも思うような結果が残せていませんでした。
グリズリーズは、オフに複数のトレードを行ったことでロースターが膨らみ、昨シーズン渡邊の先を越して15人のロースターに入っていたブルーノ・カボクロやアイバン・ラブといった選手たちも、15人の枠からこぼれる可能性が出ていました。
そうすると、カボクロやラブが15人枠からこぼれた場合、2人を2way契約に切り替え、渡邊たちをカットするという選択肢も考えられました。
つまり、チームの判断次第では、渡邊がロースターに残れるかどうかも、決して安泰ではなかったわけです。
最終的にグリズリーズが取った判断は、12.4milのギャランティー契約が残っていたマイルズ・プラムリーをカットしてカボクロをロースターに残し、ラブはそのままリリースして2way契約へは移行しませんでした。
17.2milの契約が残すイグオダーラをバイアウトせず、そのままロースターに残す判断していたグリズリーズでしたので、極力無駄金は払わないでいく方針かなと思っていましたが、プラムリーの12.4milは負担する覚悟を決めたわけですね。
日本では、渡邊は当たり前に今シーズンもグリズリーズに残ると思われていたかもしれませんが、結構ギリギリで何とか残れたというイメージだと思います。
運があったと言えるかもしれませんが、今シーズンは本当に勝負の年になると思いますので、2way契約が終わっても残したいと思わせる結果を出していかないといけないと思います。