ポール・ジョージの衝撃的なトレード劇は、サンダーを奈落の底に突き落としました。
デュラントを失った代わりに、ジョージとメロを取ってBIG3を結成しましたが、メロが抜け、さらにジョージにも去られるという状態になってしまっては、もうプレーオフで戦える戦力ではありません。
じゃあもう諦めて、おとなしくリビルディングをしよう・・・・と考えるしかなくなるんですが、そうするとウェストブルックの去就が問題になります。
30才で今が全盛期のウェストブルックが、再建を図るチームにいても時間の無駄です。
ただ、問題はその契約の大きさです。
ウェストブルックの契約は、カリーやハーデンらと同じスーパーMAX契約です。
年40milの契約が、あと4年も残っているんですね。
最終年の契約は47milにもなります。
しかも、プレースタイルやら性格やら、なかなか難アリのウェストブルックですから、取る方のチームも慎重にならざるをえません。
では、どこのチームなら取ってもらえそうでしょうか?
独断と偏見も含めて、勝手に予想してみたいと思います。
①ヒート
まず一番可能性の高いのがヒートです。
既に前向きに交渉を始めていますし、条件が整えば成立するでしょう。
ヒートは、9月に30才になるジミー・バトラーと4年142milという契約をしましたので、しばらく若手への切り替えやリビルディングは考えていません。
なので、11月に31才となるウェストブルックを取ることに、さほど年齢的な弊害は考えていないと言えます。
それから元々PGの層が薄く、先発PGドラギッチが離脱すると、SFのウィンズローやSGのジョシュ・リチャードソンで穴を埋めていた状態でした。
そのドラギッチも現在33才で、契約が残り1年となっているため、しっかりしたPGの後継者を探すのはチームとしての課題でした。
ではどんなトレードなら成立するでしょう?
<ヒート> ⇔ <サンダー>
ラッセル・ウェストブルック ゴラン・ドラギッチ
ディオン・ウェイターズ
ウェイターズのところは、ケリー・オリニクでもジェームス・ジョンソンでも成立します。
ただ、バトラーを取ったことと、ドラフトでタイラー・ヒローを指名したことで、SGが余りますので、ウェイターズを入れています。
ロースターを見てみましょう。
<ヒート>
PG:ラッセル・ウェストブルック
SG:ジミー・バトラー/タイラー・ヒロー
SF:ジャスティス・ウィンズロー/デリック・ジョーンズJr.
PF:ケリー・オリニク/ジェームス・ジョンソン
C:バム・アデバヨ/マイヤーズ・レナード
まあ、これまでゴチャゴチャしていたラインナップがすっきり整理されたような感はありますね。
少なくともプレーオフには行けそうなチームではあります。
グリフィンとドラモンドの強力インサイドがあるピストンズは、あとガードがしっかりすれば勝てるチームになるんですが・・・・
ということでウェストブルックが入れば、イーストではなかなかのBIG3になるなと思ったわけです。
<ピストンズ> ⇔ <サンダー>
トニー・スネル
ソン・メイカー
メイカーのところは、ドラフト指名したセクー・ドンボーヤでも成立します。
<ピストンズ>
SG:デリック・ローズ/ラングストン・ギャロウェイ
SF:ルーク・ケナード/ブルース・ブラウン
PF:ブレイク・グリフィン/マーキフ・モーリス
C:アンドレ・ドラモンド/セクー・ドンボーヤ
ちょっと先にローズを取ってしまったのでキャラが思いっきりカブってしまいましたが、ピストンズが上を目指すためにはガードの強化は必要です。
いつまでも真ん中へんをウロウロしている平凡なチームから抜け出すには、これぐらいの荒療治はやってもいいんじゃないかな?と思います。
③ウルブス
同じく真ん中へんをウロウロしているウルブスも、何らかのテコ入れが必要かもしれません。
そして、アンドリュー・ウィギンスがMAX契約を結んだのに成績が伸び悩んでいる現状を考えると、残り4年の契約をウェストブルックの4年契約と交換するのも悪くないアイディアじゃないかと思います。
<ウルブス> ⇔ <サンダー>
ラッセル・ウェストブルック アンドリュー・ウィギンス
ゴーギー・ジェン
ロバート・コビントンでも成立しますが、4年契約2人はさすがにどうかなと思うので外しています。
<ウルブス>
PG:ラッセル・ウェストブルック/ジェフ・ティーグ/シャバズ・ネイピアー
SG:ジョシュ・オコギー/タイロン・ウォーレス
SF:ジェイク・レイマン/ジャレット・カルバー
PF:ロバート・コビントン/ノア・ボンレイ/ケイタ・ベイツ・ジョップ
C:カール・アンソニー・タウンズ/ジョーダン・ベル
う~ん、どうでしょうねえー
SG/SFがみんな若いので、もう少しスウィングマン・ポジションが補強できたらいいチームになっていきそうな気がします。
もうワントレードしたいですね。
④ロケッツ
さて、問題のこのチームです。
シーズン終了直後には、大規模シャッフルするぞ!とタンカを切っていたロケッツですが、未だ大きな動きはできていません。
であれば、いっちょここで大物を取ってみませんか?ということで、このトレードです。
<ロケッツ> ⇔ <サンダー>
ラッセル・ウェストブルック クリント・カペラ
PJ・タッカー
出されると噂されているこの3人と、ちょうどサラリーが釣り合います。
<ロケッツ>
PG:クリス・ポール
SG:ラッセル・ウェストブルック/オースティン・リバース
SF:ジェームス・ハーデン/ジェラルド・グリーン
PF:ダヌエル・ハウスJr./ゲイリー・クラーク
C:アイザイア・ハーテンスタイン
ただ、取れるには取れますが、ロースターはスカスカになります。
特にインサイドが誰もいなくなってしまうので、補強が急務となります。
まずは、FAになっているファリードやネネに戻ってきてもらうのが先決ですね。
また、PG2人とSG1人のBIG3はバランスが悪すぎます。
ビッグネームが揃うのは壮観ですが、チームとしてはうまくいかないでしょうね。。
⑤ホーネッツ
ホーネッツはもう時すでに遅しなんですが、ケンバ・ウォーカーの引き留めに失敗した後、血迷ってテリー・ロジアーに3年58milなどという高額契約をあげなければ、今ごろもっといいPGを取れていたかもしれません。
今年のバックアップPGの相場はこんな感じでした。
ロジアーと同じランクの選手と言ってもいいでしょう。
トマス・サトランスキー 3年30mil ウィザーズ⇒ブルズ
タイアス・ジョーンズ 3年28mil ウルブス⇒グリズリーズ
エルフリッド・ペイトン 2年16mil ペリカンズ⇒ニックス
ロジアーがオールスター級の選手になると確信しているならいいです。
でも、4シーズンプレーして、キャリアFG38%、2.3アシストのバックアップPGに、年19.3milの年俸を払うでしょうか?
上記の選手たちの倍の年俸です。
もしロジアーと相場ぐらいの金額で契約していたら、今ごろウェストブルックを取りに行けたでしょう。
でも、既に先発級の年俸を払ってしまった後では、もう取りに行けません。
おそらく、ケンバ・ウォーカーのワンマンチームだったホーネッツには、ウェストブルックのスタイルはピタリとハマっていたでしょう。
一番合っていたかもしれません。
凡庸な選手に無駄に大金を積んでサラリーキャップを圧迫してきた過去の歴史は、また繰り返されていくことになりそうです。