【EAST 1st Round】
(2) Toronto X (7) Orlando GAME5
Raptors 115-96 Magic [TOR 4-1 ORL]
試合開始からいきなり22-3とスタートダッシュを決めると、そのまま31-7と突っ走り24点差に。
マジックの得点がようやく2ケタに乗ったのは、1Q2分を切ってからでした。
その後も終始大量リードを維持し、その差は最大37点まで広がりました。
レナードが27点、シアカムが24点といつもの主役が得点をリードしましたが、この日はチームディフェンスが冴え渡りました。
非常にいい形でシリーズを締めくくり、勢いを持って次のシクサーズとのシリーズに臨むことができそうです。
(3) Philadelphia X (6) Brooklyn GAME5
76ers 122-100 Nets [PHI 4-1 BKN]
こちらのゲームも、ラプターズ戦と全く同じような展開に。
シクサーズが試合開始からいきなり14-0とダッシュすると、そのまま30-6と24点差に。
ネッツの得点が2ケタに乗ったのは、1Q1分を切ってからとこれまた似ています。
さらに、その後も終始大量リードを維持し、その差は最大39点まで広がったのもそっくりです。
イーストのカンファレンス・セミファイナルは、いずれも強豪同士のぶつかり合いとなり、実力拮抗の見応えのあるシリーズとなりそうです。
スウィープ勝ち同士のバックス×セルティックス、最後は大勝同士のラプターズ×シクサーズ。
どこが勝ち上がってもおかしくない、実力伯仲のシリーズとなりそうです。
【WEST 1st Round】
(2) Denver X (7) San Antonio GAME5
Nuggets 108-90 Spurs [DEN 3-2 SAS]
ナゲッツは、GAME4から行ったラインナップ変更が奏功しています。
先発SFだったウィル・バートンを下げ、代わりにディフェンスのいいトーリー・クレイグを起用。
そして、ゲイリー・ハリスをデリック・ホワイトに、クレイグをデローザンにマッチアップさせたことで、彼らの勢いを抑えることに成功しました。
オフェンスでも、ショットが不調だったジャマール・マレーとウィル・バートンに当たりが戻り、マレーがFG9/16本・3P4/9本の23点、バートンもベンチからFG7/11本の17点と貢献。
チーム全体でも7人が2ケタ得点を挙げるナゲッツらしい戦い方で、第2シードを獲得したレギュラーシーズンの戦いぶりをようやく思い出したようです。
1人2人の選手に頼らず、スターターでもベンチでもどこからでも活躍する選手が出てくる選手層の厚さがナゲッツの特徴なので、今後も全員バスケができれば次のラウンドが見えてくるでしょう。
Toyota Game Recap: Spurs vs. Nuggets Game Five
(3) Portland X (6) Oklahoma City GAME5
Blazers 118-115 Thunder [POR 4-1 OKC]
まさに「DAME TIME」の本領発揮でした。
同点で迎えた残り10秒、ハーフウェイラインを少し越えたところでリラードがボールを持ち、残り時間をつぶします。
リラードが3Pラインで打つことを予測して、3Pラインの手前まで出てきて待ち構えるポール・ジョージ。
すると、そんなジョージの思惑を見透かしたように、リラードは驚きの行動に出ます。
3Pラインには近づかず、そのまま横へワンステップ踏んだだけの位置から、超ロングシュートを放ったのです。
「まさか!」
しかし、大きく弧を描いたリラードのショットは、見事にスウィッシュ。
虚を突かれたサンダーの選手たちは、呆然とボールの行方を見守るだけ。
決めたリラードは、右手を上げてサンダーにバイバイと手を振りました。
「劇的」
まさにそんな言葉を絵に描いたような幕切れでした。
以前から、自分の得意プレーは「3Pライン後方からのショット」と言ってきたリラード。
確かに、カリーばりのロングシュートを幾度も決めてきたのは確かです。
でも、このプレーオフの、勝敗を決める大事な局面で、時間の余裕があるにもかかわらず、自らこの距離を選択して打つという、常人には全く真似のできない荒業。
NBAと言えども、このプレーチョイスができるのは、カリーとリラードだけでしょう。
プレーオフ名場面として、後世に語り継がれるシーンになると思います。
リラードは、このブザービーターを含め、3Pを10本も沈め、 圧巻の50点をマーク。
さらには、7リバウンド・6アシスト・3スティールとオールラウンドに働く完璧なゲームでした。
それにしても、4Q残り7分の時点で、ブレイザーズは15点をリードされていました。
しかし、そこから落ち着いたプレーで堅実に点差を詰めていきます。
逆にリードしているサンダーの方が慌ててプレーしているように見えました。
残り3分半でタイムアウトとなった時、ベンチに大ケガをしたナーキッチが姿を現し、ホームの観客は大歓声に包まれました。
この段階ではまだ8点をリードされていましたが、ナーキッチの登場で盛り上がった会場の雰囲気に後押しされ、ブレイザーズはさらに攻勢に出ます。
そして、残り1分を切ったところでついに同点に追いつき、最後のシーンへとつながっていきました。
一方のサンダーは、やはりウェストブルックのプレーぶりが最後まで足を引っ張りました。
ウェストブルックは29点を挙げたものの、31本ものショットを要しました。
20本のショットで36点を挙げたポール・ジョージとは対象的です。
ウェストブルックとそれ以外の選手の成功率を比べるとよくわかります。
◆ウェストブルック:FG11/31本(35.5%)
◆それ以外の選手全員:FG36/55本(65.5%)
誰に打たせるべきかは明白でしょう。
それでも、ウェストブルックが好きな時に好きなだけ打つ今の現状が変わらない限り、同じようなプレーオフでの敗退を繰り返すだけでしょう。
デュラントがなぜ愛想を尽かして出ていったのか?
ポール・ジョージに出て行かれないように、よーく考えた方がいいでしょう。
Damian Lillard hits 37-foot Game 5 winner | Trail Blazers vs. Thunder | 2019 NBA Playoff Highlights