Fultz Saga

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前回ジミー・バトラーのトレードをお伝えしました。

 

kg21.hatenablog.com

 

その中で、バトラー加入後のラインナップについて若干修正しておきます。

 

シクサーズ

PG:ベン・シモンズ/TJ・マッコネル/マーケル・フルツ

SG:JJ・レディック/ランドリー・シャメット

SF:ジミー・バトラー/フルカン・コルクマズ

PF:ウィルソン・チャンドラーマイク・マスカラ

C:ジョエル・エンビードアミーア・ジョンソン

 

レディックが先発に上がるのはその通りでしたが、シモンズはPFへスライドせずにそのままPGに残り、ケガから復帰したチャンドラーを即PFで先発させるという形になりました。

 

まだ復帰明けで出場時間を制限しているチャンドラーは本調子とは言えませんが、同じく新戦力のマスカラが頑張ってフォローしている現状です。

 

主役のバトラーはと言うと、最後のワンショットを狙うGo-to-Guyの役割をしっかり務め、チームの勝利に直結する働きをしています。

 

これまでのシクサーズは、ラストショットを任せて1on1をできる人がいませんでした。

 

シモンズはアウトサイドが打てないし、レディックはもらって打つタイプだし、エンビードはビッグマンなのでセンターライン付近から1on1するわけにもいきません。

 

残り数秒の最後のワンプレーでボールを託して1on1を任せられる存在というのは、シクサーズに足りなかったワンピースでした。

 

ケンバ・ウォーカーが60点を取ったホーネッツ戦でも、レギュレーションとオーバータイム両方でラストショットを放ち、レギュレーションでは外したものの、オーバータイムではしっかりと3Pを沈め、チームを勝利に導きました。

 

昨シーズンまで、試合を優勢にすすめていても、4Qになると決めきれないシクサーズの弱点が、バトラーの加入で改善されていくと思います。

 

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ただ、問題なのはマーケル・フルツです。

 

バトラー加入後に先発からベンチへと下げられましたが、元々実力で先発の座を勝ち取ったわけではなく、ドラフトNo.1ピックだから使わなきゃという感じで出ていました。

 

しかし、肩の故障は癒えたはずなのにシュートフォームは元に戻らず、そのフリースローシーンは大きな話題となってしまっていました。

 

謎のポンプフェイク・フリースロー

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その後ジャグリング・フリースロー?に変化

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そして、その後再び肩の検査を理由に戦線離脱しました。

 

ただ、シュートスランプの原因は肩の故障ではなく、精神的なものだろうと言われています。

 

 

で、ここで言いたかったのは、フルツのシュートフォームの話ではなく、バトラーのトレードの話です。

 

夏のオフの間もずっと、シクサーズは一貫してフルツをトレード候補には挙げませんでした。

 

ドラフトNo.1ピックだし、ケガの影響もあっただろうから、もう一回仕切り直しでチャンスを与えれば、輝きを取り戻すかもしれないと期待していたと思います。

 

ただ、バトラーのトレード話の時、コビントンとフルツをセットにして、サリッチをキープする選択肢もありました。

 

もしその決断をしていれば、今頃ラインナップはこうなっていました。

 

シクサーズ

PG:ベン・シモンズ/TJ・マッコネル

SG:JJ・レディック/ランドリー・シャメット

SF:ジミー・バトラーウィルソン・チャンドラー/フルカン・コルクマズ

PF:ダリオ・サリッチマイク・マスカラ

C:ジョエル・エンビードアミーア・ジョンソン

 

ほぼバトラーとコビントンを1対1で交換したような格好になり、戦力ダウンは最小限で済んでいたし、シューターを1人手元に残すことができていたでしょう。

 

でも、これからフルツをトレード候補にしようとした場合、その評価は地に落ちていると言っていいので、いい交換話はやってこないでしょう。

 

まだ復活する可能性も残されてはいますが、この判断ミスが来夏のFA戦線など後々のチーム運営に大きく影響してきそうです。

 

 

もう一つ、フロントのミスと言ってもよさそうなのが、フルカン・コルクマズのルーキー契約です。

 

トルコ人のシューターであるコルクマズは、まだ2年目で21才の若手です。

 

1巡目26位指名をしたので、2年間はルーキー契約でギャランティーされていますが、3年目と4年目の契約はチームオプションになります。

 

見込みのある選手であれば、安いルーキー契約でつなぎ留めておけるのはお得なので、当然オプションをピックアップします。

 

しかし、チームが手放すという判断をすれば、オプションをピックアップせず、FAとしてリリースすることができます。

 

コルクマズは1年目の昨シーズンはほとんど試合に出ていませんでしたが、サマーリーグでは40点を挙げる爆発を見せるなど、シューターとして覚醒するポテンシャルを秘めていました。

 

シューター不足のシクサーズにあって、貴重な戦力になると思っていたのですが、シクサーズはこのコルクマズの3年目のオプションをピックアップしなかったんですね。

 

その選択をした後にバトラーのトレードが成立し、一時的に選手が足りなくなったシクサーズは、コルクマズに出場時間を与えました。

 

すると、その後の3試合で3Pを8/15本成功させ、ベンチから平均20分の出場時間で平均12点を挙げる活躍を見せます。

 

現時点でも立派な3Pシューターとして、貴重なベンチ戦力になりそうな人材なのに、安価でキープできるルーキー契約を自ら手放してしまったんですね。

 

今季8.3mil、来季は9.7milとルーキー契約でも高額なフルツは試合に出られず、今季1.7milでも使えそうなコルクマズを切ってしまったシクサーズ

 

来季どこかのチームでコルクマズが活躍していたら、この時シクサーズが選択ミスをしたことを是非思い出してください。

 

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どことなくベリネッリに見えなくもない(笑)