Fuel the Rocket

f:id:KG21:20180922220131j:plain

 

 

ちょっと時間が経ってしまいましたが、ようやくロケッツがライアン・アンダーソンの放出に成功しました。

 

<ロケッツ>        <サンズ>

 ブランドン・ナイト  ⇔  ライアン・アンダーソン

 マーキス・クリス      ディアンソニー・メルトン

 

以前にも紹介しましたが、アンダーソンは高額契約を結んだもののロケッツのローテーションから外れてしまい、その契約が不良債権化していました。

 

kg21.hatenablog.com

 

◯ライアン・アンダーソン 残り2年 20.4mil/21.3mil

 

そこでロケッツはまず、この契約をトレードしやすくするため、残る最終年のギャランティー金額を21.3mil⇒15.6milへと減額する交渉をしました。

 

この金額は、ブランドン・ナイトの最終年の契約と同じ金額です。

 

◯ブランドン・ナイト 残り2年 14.6mil/15.6mil

 

ナイトの契約は、サンズにとって不良債権化していたので、不良債権同士を交換コしようという話になったのが今回のトレードです。

 

そのために、アンダーソンの金額をナイトと同じ金額に合わせたんですね。

そうすれば、サンズ側にも損はないでしょ?というわけです。

 

 

ただ、この交換はある意味イーブンだと思いますが、ポイントはマーキス・クリスの存在だと思います。

 

この存在があることによって、ロケッツは大きく得をすることになるかもしれません。

 

クリスは2年前のドラフト8位で指名された、サイズと身体能力に恵まれたアスリートタイプのPFです。

 

まだ技術面で足りない部分もありますが、持って生まれた素質は疑いようがありません。

 

ファストブレイクで走ってダンクやアリウープでフィニッシュできる能力があり、ディフェンス面でもブロックなどで高さを活かすことができます。

 

順調に成長すれば、ガード中心で高さに課題のあったロケッツにとって、大きな補強となる可能性があります。

 

その代わりにロケッツが差し出したのは、新人のディアンソニー・メルトンのみ。

 

メルトンもサマーリーグで活躍して実力を証明していますが、ドラフト2巡目46位の選手です。

 

46位の選手で8位を取れるなら、誰でも喜んで交換するでしょう。

 

 

ではなぜサンズはクリスを手放してしまったのか?

 

サンズはここ数年、同じフォワードポジションの選手を何人も指名していました。

 

昨年のドラフト4位指名であるジョシュ・ジャクソン、一昨年のドラフト4位指名のドラガン・ベンダーと8位指名のクリス。

 

さらにその2年前に1巡目指名したTJ・ウォーレンは、デビン・ブッカーと並んで不動のスターターになっています。

 

つまり、同じフォワードポジションの若手が余ってしまっていたんですね。

 

ブッカーがPGにでもならない限り、残り1枠のフォワードポジションを3人の若手が争うという図式になります。

 

まあ、サンズのドラフト戦略がどうなってんだ?という話なんですが、ポジションかぶりの若手がダブってしまっていることで、十分なプレータイムを与えることができず、成長具合も鈍化してしまってるんですね。

 

そこでやはり人員を整理しないといけないという結論に至ったのだろうと思います。

 

ま、最初からわかってることなんですけどね。。。

だから、ドラフトでポジションかぶりはご法度だと常々言っているんですが、相変わらずそういうチームが多いのが現実です。

 

例えばシクサーズは、ナーレンズ・ノエル、ジョエル・エンビード、ジャーリル・オカフォーと3年連続でセンターを指名しました。

 

「エンビードが当たりだったからいいだろう」と思うかもしれませんが、他の2人はもうチームにいません。

 

ポジションがかぶる選手を取っても、結局どこかのタイミングで放出せざるをえなくなるんですね。

 

だったら、最初っからポジションのバランスを考えてドラフトしようよ、という話です。

 

特にロッタリーピックで指名する選手は、将来チームの柱に据えようという大事な素材です。

 

何人か指名して一番よかった選手を残そうなんて悠長なことを言ってられるような、無駄にできる指名なんて一切ないんです。

 

 

話がそれましたが、サンズがもったいない指名をしたことで、ロケッツが漁夫の利を得ることになるかもしれません。

 

既にリーグ屈指であるガード陣を抱えながら、インサイドにクリント・カペラとクリスという走って跳べるビッグマンを揃えることは、相手チームにとって脅威となるでしょう。

 

最大のライバルであるウォリアーズは、アウトサイドに比べてインサイドの戦力が手薄です。

カズンズが入ったとはいえ、シーズン途中からの復帰が濃厚です。

 

付け入る隙があるとすれば、このカペラとクリスの若手インサイドの成長カーブではないかな?と思います。

 

 

あ、ラインナップを書いていませんでした。

 

<ロケッツ>

PG:クリス・ポールブランドン・ナイトマイケル・カーター・ウィリアムズ

SG:ジェームズ・ハーデン/エリック・ゴードン

SF:PJ・タッカー/ジェラルド・グリーン/ジェームズ・エニス

PF:カーメロ・アンソニーマーキス・クリス

C:クリント・カペラ/ネネ

 

<サンズ>

PG:アイザイア・カナーンエリー・オコボディアンソニー・メルトン

SG:デビン・ブッカー/ジョシュ・ジャクソン/トロイ・ダニエルズ

SF:TJ・ウォーレン/トレバー・アリーザミケル・ブリッジズ

PF:ライアン・アンダーソン/ドラガン・ベンダー/ダレル・アーサー

C:ディアンドレ・エイトン/タイソン・チャンドラー/リショーン・ホームズ

 

 

ちなみに・・・・

 

今話題のジミー・バトラーのトレード要求話ですが、もしロケッツがまた大物獲りを狙おうとした場合、こんなシナリオなら成り立ちます。

 

ジミー・バトラー ⇔ エリック・ゴードン

           PJ・タッカー

           ドラフト1巡目指名権

 

あるいは・・・・

 

ジミー・バトラー ⇔ エリック・ゴードン

ゴーギー・ジェン   ブランドン・ナイト

           PJ・タッカー

 

そうするとラインナップは・・・・

 

<ロケッツ>

PG:クリス・ポールマイケル・カーター・ウィリアムズ

SG:ジェームズ・ハーデン/ジェラルド・グリーン/(ブランドン・ナイト)

SF:ジミー・バトラージェームズ・エニス

PF:カーメロ・アンソニーマーキス・クリス(ゴーギー・ジェン)

C:クリント・カペラ/ネネ

 

ポール、ハーデン、バトラー、メロ、カペラと並ぶラインナップは、まるでオールスターを5人集めたような豪華さです。

 

あとは、バックコートにナイトを残すか、フロントコートにジェンを入れるかの違いです。

 

もしバトラーを獲得することができれば、アリーザとンバ・ムーテが抜けたディフェンス面の穴を埋められますので、ロケッツとしては大きな意味を持ちます。

 

これが実現したら、無敵と思われたウォリアーズにもう一度対抗できる戦力になるかもしれませんね。

 

 

f:id:KG21:20180922220215j:plain

策士ダリル・モーリーGMは、さらなる攻めの一手を打つのか

 

 

f:id:KG21:20180922220336j:plain

ウチくる?